fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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辻仁成さんのブログ

2021年05月23日 | 日記
 知り合いの方のブログはいつも拝読していますが、芸能人とかのブログは、私読んでないんです。でもこの方のブログだけは、読んでます。 おもしろい。
 フランス在住で息子さんと二人暮らし。離婚してから男手ひとつで育てていて、特に食事をがんばっていて、「息子めし」という言葉を使って本も出されていますね。時にその料理のレシピも載ってますが、かなり本格的。これはまねできません。がんばってらっしゃるなあと思います。
 その息子さんはもう、高校生。恋人もいます。かなりかっこいいらしくて、とうちゃん(ブログで自分のことそういってるんです)、はらはらすることがしょっちゅうです。カッチーン。とか笑。
 でもそこを包み隠さず書いているので(息子さんのプライバシーにはたぶん配慮してるでしょうが)、読者はぐいぐい引きつけられます。なにしろ、自分が留守の間に彼女を連れ込むんじゃないかと、防犯カメラをつけたりするんです。
 外国なんて、そういうところもっと自由にさせてるのかなというイメージがありますが、そうでもないんだあと思いました。なんでも自由にさせたらいいってもんじゃない。そうだよね。なんて思いながら読んでいるのです。
 あと、このたびパリの郊外に古い家を見つけ、そこへの移住を始めています。その建物に住む住人の話もおもしろくって! 日本の田舎がプライバシーがないのと一緒。辻さん、おたおたしてるんです。彼らのことを「妖怪」とか言って。
 エッセイって、自分のことをこんなふうにおもしろく書けるかどうかなんだなあ。えらそうなこと書いた文章なんて、読みたくないですものね。
 おすすめです。(検索ですぐに出てくると思います)

こちらは、日本の田舎。

「N脳カツラ」井嶋敦子作・おしのともこ絵(河北新報連載中)

2021年05月23日 | 日記
           

 私が去年、「みちのく山のゆなな」を連載していた河北新報木曜夕刊、ものがたりコーナーに、現在、秋田市の井嶋敦子さんの「N脳カツラ」が連載されています。実は原稿を拝読していました。そのときも、おもしろい! と思っていたのですが、やっぱりイラストがつくと、ぐんとそのおもしろさがアップします。4回までの新聞をおしのさんが、送ってくださいました。
 おしのともこさんは、宮城県在住のイラストレーター。ほんわかかわいいイラストが、ぴったりです。

 両親が離婚して、主人公は父と二人暮らし。そのお父さんは科学者で、脳を活性化するカツラを開発して、ノーベル賞だって夢じゃないという近未来SFです。A脳カツラ、B脳カツラ、AB脳カツラ、O脳カツラとあるんですが、血液型じゃあないんです。
 井嶋さんはお医者様ですから、科学的なちょっとした言葉が、さらりと入っていて、これがいいんだなと思います。でも、おかしいんです! 
 両親が離婚の原因になった、子供が病院に行ってじっとしてなくて、あちこちコンセントを抜いたりしたとかって、私だったら書けないですよ。そんなことして、患者さんが大変なことになったら? と思ってしまうでしょう。でもお医者さんなら、そのさじ加減がわかるんですよね。書けるという。
 
 とにかくナンセンス的でもあり。このあとの展開はほろりとする部分もあり(私、知ってるんで・・)。
 中学年向け物語として、本になってほしい!