学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

見せる改革 見えない改革

2010-06-12 | 教育
改革には,実は2種類ある。

学校教育について言えば,
世間でいわれる教育改革は「見せる改革」のことである。
つまり,
「こんな改革をしましたよ。素晴らしい改革ですよ」ということを
外部に発信する改革である。
この種の改革は,内部の者から見れば,
矛盾や不備がたくさんあるのだが,
それらの声は発信されることはない。
もうひとつ,この種の改革のポイントは,
お金がかかる改革であるということである。
しかも,そのお金は,児童生徒のために使われるのではなく,
なんらかの改革関係者の利益を生むような構造になっているが,
そのことも発信されることはない。

学校で本当に必要な改革は,
「見えない改革」である。
これは,教育現場の心ある教員が,
日々行っていることである。
改革をやっていますというには,
あまりにも小さな変化が日々積み重ねられているのだが,
長いスパンで見れば,
いわゆる教育改革よりも大きな変化を内部的には生み出すことができる。
これらは,外からは見えない。
発信することが目的ではなく,
ただ「学校をよくしよう」という
当事者感覚から発したものだからである。
当然,コストも許された範囲内で使われ,
その受益者は直接に児童生徒である。

そろそろ,どちらの教育改革をすすめるべきか,
賢明に判断すべきであろう。


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7 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (父母の目)
2010-06-12 08:53:42
改革の定義が狭いすぎませんか?
狭い定義のなかで,さらにその特徴を限定してしまうようなことを書くから,視野が狭く心が狭い教員らしさを露呈してしまうことになり,それが教員の信頼を低下させる原因になっていることに,早く気付いて下さい。
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Unknown (madographos)
2010-06-13 09:57:37
>父母の目様。
父母の目様は,ブログ主をご自身のお考えになるあるべき「教師」像の枠のなかで考えようとなさっておられるようですが,その立場からのコメントは当ブログの主旨に沿うものではありませんので,今後は公開をいたしません。エントリーへの反論は,あくまでもエントリーへの反証を伴うものにしてください。この場合は,ここであれられた形以外のすばらしい改革の事例をあげることが有効な反証になると思います。
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Unknown (一教員)
2010-06-13 15:39:02
深く考えなければでない判断できないだろうか?

どこの学校も日々、このエントリーで言う「見えない改革」を行っているであろう。

ただ、不思議なのは、日々奮闘している教師たちの声を聞く事なく、教科書や学習指導要領が決められているということ。
現場の多くの教員が、子どもたちに欠けていて必要であることを感じているはずである。

それは、家庭であり、地域であり、、、、、しかし、行政はそこには発信せずして、学校にばかりいろいろなことを言ってくる。家庭、地域と連携してと学校にいくらいっても、違う地域から通勤してくる教師たちには限界というか、そんなことを教師に望むのはおかしくないか???

今の改革は教師の首を絞めている...そして、教師の首をしめれば、それは子どもにかえっていく。。。

いっそのこと、「ここまでは学校でしますが、残りは家でしましょう」など区切りをつけたり役割をはっきりしたらどう?

エントリーとずれたかしら?ごめんなさい。
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Unknown (madographos)
2010-06-13 17:32:25
>一教員様。コメントありがとうございます。おっしゃるとおり,学校と家の役割分担をはっきりさせることができればなによりだと思います。
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Unknown (一教員)
2010-06-13 21:08:07
いつか、そうなる日がこないだろうか?
文部科学省が新しい改革を出すたびに、学校が為すべきと示してある事がどんどん増えてくるだけで、あれでは、家庭の教育力が無くなるばかり。学校は親切すぎる。しかも、その親切は子どもも親も育てていかず、甘やかしてだめにしていく親切。。。。(改革案のすべてが悪いわけではないが)

家庭の教育力や子どもの力をもっと、もっと信じて家庭や地域に子どもをもっと託すべきではないか。。。

お役所の人間はそうはかんじないのだろうか?
今の流れを止めるには、どうしたらいいのだろうか?
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Unknown (madographos)
2010-06-13 22:25:21
>一教員様。コメントありがとうございます。
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一万歩前進 (tsuguo-kodera)
2015-10-03 09:42:50
 会社では一万歩進歩するために。社長が進歩的でも革新的でも不可能だと言います。末端の従業員全員が一歩、前に進むと一万歩の前進ができるわけだと。
 トヨタの生産管理活動、またはどこでもやっているTQC活動の考え方です。改革ではなく改善だと言われているのでは。すなわち管理人様の言う見えない改革は、企業ではTQC活動と言われています。
 TQCのテーマは会社が与えてくれるものではありません。創造的自主管理活動です。学校なら一人でも、学年でも、教科単位でも先生が自主的にやることになるでしょう。
 学校人は企業人の言うことをバカにして、使えないと思っている人が多いように感じています、実は会社の管理活動を学んでいないだけなのでしょう。多分、管理と言う言葉が嫌いで、創造性の開発を管理する活動すら食わず嫌いになっているように思えます。
 残念ですね。私も10年前は高校で創造的な自主管理活動をしたいと思って、教員免許もないのに自主的に教え始めました。
 変わり者の理事長がいたからはじめられたのですが、私の能力不足ゆえか成果は出ずに南無阿弥陀仏になりそうです。
 管理人様が私が知っているテクニックを知っていたら可能だったのかもしれません。でも笑って教師の真似ごとはやめられそうです。
 いろいろやれる範囲で手を打って居ますので。お見せできる日が来たらと祈念しています。いろいろな記事で勉強させて頂いたお返しです。
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