人生日訓(444)
「一尺を説得するは一寸を行取するに若かず」
道元がある先師からヒントを受けて述べた言葉。禅門ではよく使われる一句で
ある。一尺のことを縦横にとき去り、説ききたってこれを知恵の上で、学問の
上で自分の物にするよりは、たった一寸、その十分の一のことでもこれを身に
受け取って自分の生活に取り入れる方がましであると言うのである。とくに道
元は「只管打坐(しかんたざ)」と言って、文句をあれこれ言わずに、「先ず
坐れ」と弟子たちに実践的に導いたのであるから、この「一寸の行取」という
ことは「打座」することであったかもしれない。世間に、「論語読みの論語知
らず」という。「孝経をもって母頭を打つ」という皮肉なことも口にせられて
いる。とかく、仏道修行というものも、口の上、言葉の上での論議がやかまし
く言い立てられがちである。
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8月に咲いている花「現の証拠(げんのしょうこ」
花はピンクと白があり、 西日本ではピンク、 東日本では白が多い。 夏から秋にかけて開花。 ・薬効 下痢、便秘、整腸 ・薬用部位 全草 ・生薬名 「現の証拠」。 昔から下痢止めの薬草として 有名で、 煎じて飲めばぴたりと効く、 ところから 「現の証拠」と名付けられた。 (薬効の表現) ・タネが飛んだあとの「実」の形が、 ”おみこしの屋根の端についている、 めくりあがった形の飾り”に そっくりなところから 「神輿草(みこしぐさ)」 の別名がある。
(季節の花300より)