masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

究極のボランタリーチェーンは、「系列」ではないのだろうか?

2016年06月16日 | ガソリンスタンド2

6月16日燃料油脂新聞より

ーエネ庁、中間論点を整理ー


■仕入れ工夫でコスト削減

石油流通についてはまず、「平成28年熊本地震」でもSSや小口配送拠点が緊急車両や車上避難者、停電地域に配備した電源車への燃料供給に貢献し「最後の砦」としての役割が再確認されたとの認識を示した。

ただSS事業者の営業利益率が1%に満たない状況をあげ、再投資に必要な収益力を確保するためには、生産性向上や地域・顧客のニーズに応えられる多角的なビジネス展開による経営力強化が必要としている。

生産性向上の方策として、仕入れの工夫を通じたコスト削減が有効とし、
調達先との交渉力強化が期待でき仕入れコストの低減が可能な他業種にみられる「ボランタリーチェーン」の取り組みを提唱。
さらに物流合理化策の典型例として貯蔵タンクと配送ローリーの共同利用との組み合わせをあげた。

こうした取り組みを進めSS事業者間の経営統合や業務提携、SSの集約化などを追及すべきとした。

兼業事業者の営業利益率は燃料油販売専業者より高い傾向にあることから、経営力を強化するためには、地域や顧客のニーズに応えられる多角的なビジネス展開が有効としている。



■信頼される価格指標急務

取引環境の整備に関しては、元売会社による仕切価格の事後的な調整によって仕切価格が事実上「建値」となり、

(以下省略)





元売統合にらむ動き活発化 PB-SSの系列入りも

四国地区の一部では系列回帰やPB-SSの系列入りの動きが出ている。
同市場では安い業転玉が横行し、系列店のなかにも業転購入の業者が少なくなく、30~40%購入しているSSもみられる。

同地域では元売の経営統合後も業転購入が困難になことはないとの見方が強いが、経営統合をにらんで今後系列回帰やPB-SSの系列入りが増える可能性もある。

元売のなかには系列からの100%購入と引き換えに、仕切り面で有利な条件を打ち出すところも出ている。




***(以下masumi)

エネ庁のボランタリーチェーン等の提唱に、同業者(地場1SS)の皆さんはどういった感想をお持ちでしょうか?

特にPB業者の皆さんは既にそういった動きは出ているのでしょうか?


このブログの目的

2016年06月16日 | ひとり言

既得権を剥奪せよ!
コメント欄より転載(一部追記あり)


*****

>たとえ「消費者に現状を知ってもらった」としても
>多くの消費者は「価格が高い」って認識しか持たないと思うけど・・・



それで良いのです。
その認識を持たれていないからレシートの単価を見て「ええっ!!ウッソー!たっかー!」とか大声で叫ばれたり、軽蔑の眼差しで「凄いですね」とか言われるわけですから、


「こういうお店の値段は(ぼったくっているワケではなく)高いのだ」と認識してくれれば



他店が手放した灯油配達を商機と見るかどうかも、その商圏の状況によります。
当市で言えば、セルフに改装したJAも灯油配達は手放していません。

地場業者の7軒は配達をしていて、(因みに当市のGSはフルもセルフも皆、系列マークを掲げています)
その内の何軒かは、業転仕入れを基にしたような価格で配達をしています。

コレ即ち、(系列仕入れでは)適正な利潤を得がたい状況(商圏)です。
このような状況の中で冬季だけの配達の為に人を雇い入れるのは無理があります。

それから、「必要とされないなら淘汰されてほかのお店が残る」
都市部のSSであっても、この考え方には反対です。

上に書いた灯油の配達事情でもお分かり頂けるかと思いますが、系列100%仕入れでは適正利益を得ることもままなりません。
必要とされていても撤退を余儀なくされることはあるでしょう。

灯油購入困難者へ供給@実証事業@その前。


これまでそういった理由で廃業した同業者を、“淘汰された敗退者”とすることは間違っていると「私は」思います。

そして過疎地か否かに拘りなく、販売業者にとって必要なことは補助金ではないはずです。


***転載終わり***





当店はお蔭様で常連顧客に恵まれておりますので、(業界がこのような有り様でも)系列仕入れで営業を続けていくことができます。

もちろん仕入れ値格差の是正を望んでいます。
消費者にとってもこれは理不尽で不公平なことです。



「発券店値付けカードは給油のみ」

私がこれを始めた時、大袈裟なようですが「店を潰す覚悟で」でした。

ガソリンスタンドというのは過剰サービスが当たり前のような業種です。

携行缶だけの方が来店されなくなったとしても体制に影響はありませんが、発券店値付けカードの給油客はそうはいきません。

来店頻度も週に2~3回(一日に2回の方も)、1回の給油量も多く、また客層に占める割合も無視できないものになっていました。


昨日までゴミを捨てて灰皿清掃をして、窓を拭いてーとしていたものを止める。
それによって来店して貰えなくなったら?

そう考えたら、


普通なら出来ません。





だから、セルフ解禁で仕入れ値の格差や業転のことを知り、
CAセルフに至っては元売から運営費まで出ているのに、セルフというだけでそういったサービスを行わずに済んでいる、

時にはセルフの方がリッター当たりのマージンが多いのでは?という状況であっても、
当時はそれらを消費者に説明する術もなく、
系列3者店は、マージンは半減しているにも関わらずサービスは規制緩和以前と同じように提供するーということを続けざるを得ませんでした。


それがどういうことかというと、
リッター5円の粗利では採算割れになる“証拠” ←こういうことです。



あのころ(※)、全国の系列販売店の7-8割が年に何百万も赤字で、身銭を切りながらもそうして営業を続け、
そして多くの同業者が力尽き、或はこの業界に嫌気がさし、廃業・撤退していきました。



ガソリンスタンドの数がピーク時の半数以下にまで減少したのは当然の成り行きです。



そしてまだまだ減るでしょう。



:::


「発券店値付けカード」
他店の労力を搾取するかのようなこのカードを、当店は発券しておりません。
だから「給油のみ」とすることが出来たと思っています。


(このことで不愉快な思いをさせたことと思いますが、変わらずご利用下さる常連の方々には感謝の気持ちで一杯です)


発券している販売店は発券マージンも得ているのですから、サービスも提供しなくてはいけないと思います。
自店発券分だけでなく他店発券の給油客に対しても。
お互い様ですから。


しかし、大手はセルフに改装しているところが多いです。




6月25日追記


>あのころ()

平成19年6月6日(水)の社団法人日本経済団体連合会
団体訴訟制度に関する研究会(第3回-2)  
http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.august/07080202.pdfより抜粋

(全国石油商業組合連合会 副会長・専務理事の河本博隆氏の発言)
P17~18
4ページにまいりますと,毎年平均すると600万円ぐらい赤字が続いております調査をすると,私ども石油協会というのを別途持っていますけれども,ここでいつも調査をしますが,大体半分ぐらいが赤字だと。実際はもう少し赤字が大きく,アンケートに答えてくる人は経営状態がよい方が多いと思われます。アンケートの対象になっていない業者を含めますと,実際は7割から8割が赤字だと。では,毎年600万円ずつ赤字でどうしているのだという話になるのですけれども,これは自分の自己資産を食い潰しておるというのが実態だということであります。