6月19日 燃料油脂新聞より
PBだからこそ必要な企業理念
独自ブランド構築には新たなコスト
静岡県内でも元売系列仕切りと系列外、いわゆる業転玉との価格差が一段と広がっている。
ケースによっては2者特約店クラスで6-7円超、3者販売店の段階では10円の背中が見えるという価格差がみられる。
系列仕切りと業転玉のこれほどまでの価格差でPB(プライベートブランド)SS化の検討が水面下で増えている。
果たして仕切価格という分かりやすいメリットだけでPBSSに転換してもいいのか。
3店舗を展開している静岡県PBSSに偽りのない本音を聞いた。
(以下、抜粋しながら・・・)
セルフSSの揺監期、創世記と違いロケットスタートとはいかない。
PBSSの価格メリットが徐々に薄らいでいる。
PBSSだから看板価格が安いという時代はとっくに過ぎ去っており、元売サインポールを掲げているSSが容赦なく底値看板に価格追随する。
※元売子会社販社にはまるでブランド料が掛かっていないかのようだし、ブランド料が掛かっているハズの3者店だって、ブランド料の掛かっていない系列外玉(業転玉)を誰でも簡単に買えちゃうからね~~~
約5年前に元売系列サインポールを外してPBSS化に踏み切ったのは「経営の自由を手に入れたかったのか」という質問に対してー
「そんな格好いい言葉は後からいくらでもつけることができる。PBSSを決断する選択しかなかった。そうせざるを得なかったーが当時の正直な気持ちだろうか」
同社でも系列サインポールを掲げていたころは、系列外玉、いわゆる業転玉を元売の顔色をうかがいながらだましだまし購入していた。
系列玉と業転玉の価格差が10円近くに拡大、元売も見て見ぬふりをしてくれると思っていた。
ところが元売は同社長の期待を断固として「許さなかった」という。
※元売は(特約店も)、見て見ぬ振りをしたりしなかったり・・・一体どういう基準なんだ?!
業転玉との付き合いで一番安楽なのは、元売サインポールを掲げながらの生き方といえるかも知れない。
※んだ、んだ!
同社がPB化に踏み切った途端に「業転を取って、ズルイ」との視線を(同業者から)感じるようになった。
※へ~っ?何でだろ?浮気を続けているより潔くて良いと思うけど?
「僕はコンプライアンスにもっとも気を使っている。セルフSSで給油許可ボタンの解放を一切していない。
※24時間営業のセルフが“空き巣”に入られたり、原付の若者が数人でペットボトルに給油してたりするくらいですから、適当なコトをしているセルフも多そうです・・・
社員、スタッフが元売系列SS業者に引け目を感じないようきちんとした店作りをしていくつもりだ。
SS業界は業転購入のハードルが低いと思う。
サインポールを掲げていても誰でも簡単に業転を買うことができる。
普通はブランドを展開しているメーカーは取引先に他社買いができないシステムを敷くものだ」
※全くです!
業転玉を垂れ流しておいて、他社買いできないシステムの構築もなく、見て見ぬ振りをしたりしなかったり・・・
それでブランド料とは、笑止千万でござる。
「独自ブランドを立ち上げたといっても元売系列業者から見れば、僕ははぐれ者、アウトローと言えるだろう。
精神的に耐えられるタフさが必要。
何をしたいのか。どんなPBSSにしたいのか。
どんな会社にしたいのか。
経営者の生き方、企業理念次第だと思う」
※PBは自由であるけど自由だからこそ、系列でいることと比べたら、覚悟や責任が伴うんだろうな・・・
私はきちんとしているPBSSは偉いと思うし、地域で小口配達も請け負っているようなら俄然応援します。
・・・浮気してた事実はあるとしても、一概に責められない理由があることは理解できるし。
とにかく、真面目な業者がきちんと報われるような業界であってほしいよね。
真面目でも楽しくいられる業界であってほしい。