masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

請負人 越後屋 №4

2010年04月27日 | 作り話
「さて、食事も済んだことだし、本題に入ろうか」
お腹の調子も治まった中藤が金箔入りのコーヒーを飲みながら話し出した。

「我々の特権としての特石法が4年前の1996年に廃止に追い込まれた。」
「大手商社がマスコミを利用して、海外の安いガソリンが輸入されれば国内のガソリン価格も安くなると消費者を煽ったせいだ。」
「あの時も政治家にはたんまり金を握らせたのだが・・・通産省も世論には抗え切れなかったようだ。」

「それにしても同じ元売でありながら異星人石油だけは特石法廃止に賛成して・・・一体何を考えているんだか・・・全く」

「現実に元売(石油精製業者)以外の誰でもがガソリンを輸入販売できるようになったことで大手商社どもは勢いづいておるからな。」
「中小の販売店ごときなら、ライオンズ石油(※)の時のように何とでも出来るのだが、相手が大手商社となるとそうもいかん。」

「しかし、このまま商社どもの自由にはさせぬわ!」
中藤常務は吐き捨てるように呟いた。

冷めかけたコーヒーを啜りながら
「そこで、この男にご登場願ったという訳だ。」

確かに昭和61年だったか、ライオンズ石油という神奈川の一販売店がガソリンをシンガポールから輸入しようとした事がきっかけで特石法が成立し、元売の絶対的な地位が確立した。

だが、それと自分がここに連れて来られた意味が理解できない石崎であった。

しかも、この男?・・・男?なのか・・・????


つづく

参照
http://www.yorozubp.com/9802/980225.htm
※「特石法」が生まれた理由も分かります。(恐ろしや~、通産省&元売)

※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。

尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;



請負人 越後屋 №3

2010年04月27日 | 作り話
「はいはい。堅苦しい挨拶は抜きにして、一緒に、ここの名物“金ちゃんお好み”をたべましょ♪」

「な~ちゃんは、いつものモダン焼きでいいでしょ?」

「いや、今日はちょっと腹の具合が悪くてな・・・食べるのは止めておくよ」

「あら、そうなの・・ふん。じゃあ、い~ちゃん・・い~ちゃんって言いにくいわね!下の名前は何々」
名刺を見ながら「雅夫くんか。じゃあマー君でいいわね(笑)。マー君は何がいい?」

「私は何でも・・・」
このようなタイプの人間と接するのは始めての石崎はドギマギしながら答えた。

「じゃ、私と一緒の豚玉ね!やっぱりお好み焼きは豚玉が一番よね♪」
「ねぇ、それにしても悪趣味よね~、この部屋(笑)成金なんてレベルじゃないわね。眩しくて頭がクラクラしちゃう。部屋の中でもサングラスが欲しいくらいよ」

そう言いながら、食べかけのお好み焼きにコテを入れる三沢。

石崎は、そのお好み焼きを見て更に驚いた。
何と、かつおぶしでは無く金箔が鉄板の熱で踊っているのだ。

「こ!これは?!」

「うふふ、驚いた?これが金ちゃん山名物、“金ちゃんお好み”よ♪」
「金はね、美容にも良いのよ♪」

美味しいのか不味いのか、味が分からないままに石崎はその金ちゃんお好みを食べ終わった。

つづく


※この物語はmasumiさんの被害妄想に基づくフィクションです(^^;
実在の人物及び団体とは一切関係ございません。

尚、加筆修正及びキャラの変更等もあるやも知れませぬことをお断り申しておきまする(^^;