NHKスペシャル 決断なき原爆投下

2016-08-06 22:02:31 | 平和

先ほどまで放送されていたNHKスペシャル「決断なき原爆投下」。

「実によくこれだけ取材し編集した」と感心する番組だった。歴史の定説が覆る歴史的な番組だった。これを見ていた広島、長崎、京都のみなさんはどう思ったのだろう。

「早く戦争を終わらせ多くの命を救うために必要と考え、大統領が原爆を投下した」という71年前の原爆伝説がいかに虚構で嘘で塗り固められたものだったのか。

原爆開発を極秘裏に進めていたグループは、投下の時期を8月、目標を京都、広島などに絞って準備を進めた。軍部は、日本の降伏以前に原爆を使用しないと、議会で「予算の無駄遣い(22億ドル)」と非難されるのを恐れ焦っていた。最有力候補地は、京都だったが、トルーマン大統領が人口密集地では戦後、反米感情が高まるので避けるべき、と拒否。軍部は、広島を「軍事都市」と偽った報告書を作成し、攻撃承認を取り付けて、8月6日を迎える。そして、長崎も。トルーマンは、軍部の狙いを見抜けなかった自分の責任を恥じ、3発目の中止命令を下す。しかし、トルーマンは、軍部に追随しただけで、原爆投下を決断したわけではなかった。

しかし、トルーマンはそのことを隠し(私からみれば保身のため)、「早く戦争を終わらせ、アメリカ人の命を救うため、原爆投下を決断した」と国民には発表した。

トルーマンの保身のために、後から無理やりつけらた理屈が戦後71年アメリカ社会の中に定着し、核兵器を開発・生産する口実としてまかり通っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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