「ショックドクトリン」(ナオミ・クライン)(その1)

2011-11-17 23:11:35 | 私の愛読書

私がいまハマっている本がこれ。

カナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインが書いた「ショックド・クトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く」。書かれたのは、数年前ですが、その翻訳本が9月に発売され、先日、ようやく手に入れました。「もっと、早く日本でも出版されていたら」と思っている方も多いのではないでしょうか。ある方は「新自由主義とたたかう最高の武器を得た」といっています。

読み始めて、まだ数十ページですが、実に面白いかつ衝撃です。新自由主義は、決して自由と民主主義の中で導入されたのではない。戦争、テロ、自然災害を絶好の口実に、人々が茫然としているそのときに、一気呵成にすすめてしまう。しかも、最も野蛮な拷問を常とう手段として…。女性のジャーナリストらしいタッチで、読みやすい。それでいて、公開されたCIAの資料も駆使して、説得力のある展開が、なされています。

これを読むと、東日本大震災で大混乱しているさなかに、経済同友会や経団連が提言と称して、財界主導の復興策を提言してきた狙いがよくわかります。人々を災害から救うのではなく、まさにこの大災害に便乗して、新自由主義的政策を一気に押しとおそうとする。TPPも大増税も、水産特区もしかり。

東日本大震災から被災者主役の復興を願うすべての人の必読文献だと思います。

 

今後、何回にわたって、感想を述べてみたいと思います。