報恩坊の怪しい偽作家!

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“愛原リサの日常” 「リサとレイチェル、新橋へ」

2024-06-11 20:28:10 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[4月11日16時00分 天候:曇 東京都台東区上野 JR上野駅→常磐線(上野東京ライン)1188M列車1号車内]

 面談が終わった後、リサとレイチェル、淀橋と小島は教室に戻った。
 それから掃除当番を終えて、JR上野駅に向かったのだが、ここでイレギュラーが起きた。
 リサが善場に呼び出されたのである。
 新橋のデイライト事務所まで来いとのことだった。
 来月の修学旅行の件で、話があるとのこと。
 リサは『魔王軍』やレイチェルと一緒だと答えると、善場はレイチェルにも一緒に来て欲しいという。
 リサが嫌そうな反応をしていると……。

 善場「因みに修学旅行の話ですので、愛原所長にも御足労頂いております」
 リサ「行く!」

 という流れになった。

 リサ「……というわけでレイチェル、デイライトに呼ばれた。一緒に行きましょう」
 レイチェル「分かりました」
 淀橋「魔王様、新橋まで行くんだったら、上野東京ラインの方が早いよ」
 リサ「上野東京ラインか……。何か混んでそう」
 淀橋「品川止まりの常磐線なら大丈夫だよ。上野駅でゾロゾロ降りて行くし。私なんかは北千住だから、たまに見るんだよね」
 リサ「なるほど、そうか。じゃあ、そうしよう」

 ということで、リサとレイチェルは淀橋や小島と別れると、上野東京ラインのホームに向かった。

 レイチェル「16時3分発、品川行き。ヨドバシさんが言ってたのはあれですね」
 リサ「15両編成か。1番前まで行くの、大変なんだよな。レイチェルの力で、近くの車両に乗ってもいいことにしない?」
 レイチェル「HQから『リサが暴走したので射殺せよ』という指令が来るかもしれないので、許可できません」
 リサ「えー……」
 レイチェル「私は養成員なので、本部からの通達を変える権限はありませんよ」
 リサ「それは残念……」

〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。今度の9番線の列車は、16時3分発、普通、品川行きです。この列車は、15両です。グリーン車が付いております。次は、東京に、停車します〕

 ホームを前の方に歩いていると……。

〔まもなく9番線に、普通、品川行きが参ります。危ないですから、黄色い線まで、お下がりください。この列車は、15両です。グリーン車が付いております。次は、東京に、停車します〕

 電車の接近放送が鳴り響いた。

 リサ「レイチェルにとっては、残業だね」
 レイチェル「留学中は日本地区本部隊と、デイライトの指示に従うように命令が来ています」
 リサ「レイチェル、真面目~!」
 レイチェル「軍人……のタマゴですから」

 先頭車が来る辺りまで来たところで、ちょうど電車もやってくる。
 エメラルドグリーンの帯が入った『快速電車』ではなく、青い帯の『普通列車』だった。

〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、東京に、停車します。この列車は、当駅で、少々停車します〕

 ドアが開いて、確かにぞろぞろと乗客が降りて来る。
 先頭車には向かい合わせのボックスシートもあるのだが、そこはまるっと空席にはならず、運転室の後ろの4人席に座った。

〔この電車は、上野東京ライン、普通、品川行きです。4号車と5号車は、グリーン車です。グリーン車をご利用の際には、グリーン券が必要です。グリーン券を車内でお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください〕

 リサ「レイチェル。修学旅行の話って、坂上先生が話していたことだよね?」
 レイチェル「でしょうね。ただ、それだけではないと思います」
 リサ「他にもある?」
 レイチェル「はい。それが何かはここでは話せませんが、坂上センセイが話したことだけで良いのなら、愛原センセイに言えばいいだけなので。わざわざ呼び出すということは、他にも何か大事な話があるのだと思います」
 リサ「なるほど。さすがはレイチェル!頭いい!」
 レイチェル「洞察力、観察力もBSAAの隊員には求められるスキルです」
 リサ「『魔王軍』の参謀にならない!?」
 レイチェル「それは御遠慮しておきます」

[同日16時12分 天候:曇 東京都港区新橋 JR新橋駅→NPO法人デイライト東京事務所]

 終日各駅停車の山手線や、昼間以外は各駅停車の京浜東北線と比べ、確かに上野東京ラインは停車駅が京浜東北線快速よりも少なく、上野から新橋まで10分足らずで着いてしまった。

〔しんばし~、新橋~。ご乗車、ありがとうございます。次は、品川に、停車します〕

 リサ「着いた。何だか降りそうだねぇ……」

 電車を降りて、リサが空を見て言った。

 レイチェル「夕方から雷雨が降るかもしれないという予報です」
 リサ「マジで?……ゲリラ豪雨かな?」
 レイチェル「どうでしょう?」

 そんなことを話しながら、リサとレイチェルは新橋駅を出て、デイライトの事務所に向かった。
 そこから歩くこと5分。
 規模の小さい雑居ビルが立ち並んでいる所の一画、そこにデイライトの事務所はある。
 ビルそのものは比較的新しい建物なのだが、とても国連組織たるBSAAの日本国における窓口役の事務所だとは思えない。

 善場「ご苦労様です。突然お呼びして申し訳無いですね」
 リサ「愛原先生がいるなら、しょうがないからね」
 レイチェル「私も呼ばれたということは、とても重要なお話ですね?」
 善場「まあ、そうですね。こちらへどうぞ」

 

 会議室に通される。

 愛原「よお、リサ。レイチェル」
 リサ「あっ、先生!」

 リサは満面の笑みを浮かべて、愛原の隣の椅子に座った。

 愛原「学校で問題起こしてないだろうな?」
 リサ「大丈夫だよ!」
 レイチェル「女子レスリング部との力比べで……」
 リサ「わー!レイチェル!それは内緒!!」
 レイチェル「Oh...Solly.機密を漏らすところでした」
 愛原「コホン!まあ、聞かなかったことにしてやろう。それより、これから大事な話だ」
 リサ「雨が降りそうだよ?」
 善場「降る前に終わらせたいと思いますので、早速始めさせて頂きたいと思います。まずは、お茶をどうぞ」
 リサ「ありがとう」
 レイチェル「ありがとうございます」
 善場「まずはリサの修学旅行についでですが……」

 善場はホワイトボードを前に話を始めた。

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2 コメント

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こんにちは! (んっ?)
2024-06-13 12:34:17
悲しいお知らせが・・・。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8ada606273ba54e1cf08d57f8824721b396282f4

なんでもN700Sの検査機能で代替できるからとの事。
返信する
んっ?さんへ (雲羽百三)
2024-06-13 14:41:24
 こんにちは。

 このニュースはチラッと聞きました。
 いつも東京の大井車両基地で寝ているこの車両ですが、いざ無くなるとなると寂しいですね。
 しかし、今の旅客車両で検査を代替できるとは、随分と技術も進みましたね。
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