報恩坊の怪しい偽作家!

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“大魔道師の弟子” 「家族旅行2日目の朝」

2022-05-24 20:18:49 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
[5月4日06:00.天候:晴 宮城県仙台市太白区秋保町湯元 ホテル瑞鳳・客室]

 昨夜、勇太の夜這いを受け入れたマリアは朝早くに目が覚めた。
 勇太の性欲は1回の射精だけでは収まらなかったが、さすがにマリアの方がそれほどでもなかったので、今度はマリアが勇太を催眠魔法で眠らせるという手段に出た。
 それでも、寝惚け眼でマリアの脱がしたショーツを持ち去ろうとしたので、さすがに引っ叩いてやったが。

 マリア:(この分じゃ、今夜も迫って来そうだな……)

 屋敷ではイリーナの監視があるし、イリーナがいない時でも人形達の監視があるので、マリアがその気でないと婚前交渉はできない。
 イリーナがロシアに行っている間、屋敷内での婚前交渉は2~3回ほどしかできなかった。
 また、旅行直前まではマリアは生理中だったので。

 マリア:(まあ、いいか。確かに、こういう時でないとデキない……)

 マリアは起き上がって、トイレに行こうとした。
 股間がまだ少し痛む。
 別に生理ではなく、昨夜それだけ勇太に激しく突かれた為である。

 マリア:(うう……まるで、処女膜破られた気分……)

 ヒョコッヒョコッとした足取りでトイレに向かう。
 実は処女膜は、回復魔法で回復可能だということが分かった。
 魔法に関して専門的に研究している組が発見したらしい。
 但し、体力(ゲームで言うところのHP)を全回復させる上級魔法でのみらしいが。
 もちろん肉体的に回復できたとしても、精神的な処女喪失までは回復できるわけではない。
 当たり前だ。
 マリアは洋式トイレの便座に腰かけると、ショーツを脱いで放尿し始めた。
 因みに使用済みコンドームは、ティッシュに包んで汚物入れに入れている。

 マリア:「うう……出る出る……」

 ジョロジョロと放尿していると、突然ドアが開けられた。
 鍵を掛けるのを忘れたのだ!

 勇太:「まっ、マリア!?」

 何と、催眠魔法で眠らせたはずの勇太が何故か起きて来て、トイレに入って来たのだ。

 マリア:「勇太!?ヒィッ!?」

 いくら何度も婚前交渉した相手とはいえ、さすがに放尿シーンを見られるのはキツい。
 当然、放尿が止まるわけがない。

 マリア:「出てって!出てけ!Get out!変態!Abnormal!!」

 マリアは予備のトイレットペーパーや汚物入れを勇太に投げつけた。

 勇太:「わーっ!ゴメンゴメン!」

 勇太は慌てて出て行った。

 マリア:「うう……さすがにこんなの無い……!」

 マリアは恥ずかしさのあまり、全身を真っ赤にした。

 佳子:「一体、何の騒ぎなの?」

 さすがに大騒ぎしたせいか、勇太の母親の佳子も起きて来た。

 勇太:「か、母さん!?」

 トイレから出て来たマリアが、先ほどの大騒ぎの理由を説明した。

 マリア:「私がトイレを使用していたら、勇太が入って来たんです。使用中に、です!……鍵を掛け忘れた所は、私にも責任はありますが」
 佳子:「それは勇太が悪いわ。普通は入る前にノックをするものよ。謝りなさい」
 勇太:「ご、ゴメンナサイ」
 佳子:「もっと!平身低頭して!」
 勇太:「申し訳ありません!」
 佳子:「ねぇ、マリアちゃん。私からも言っておくから、どうか今回だけは許してあげてくれない?」
 マリア:「……分かりました。勇太のママに免じて、今回は許します」
 佳子:「ありがとう、マリアちゃん!」
 勇太:「ところで、父さんは?」
 佳子:「あそこでダウンしてる。まあ、想定内よ」
 宗一郎:「うう……飲み過ぎた……」

 二日酔いで布団から出られなくなっている宗一郎だった。

 佳子:「これは、チェックアウト時間ギリギリまで寝てることになりそうね」
 勇太:「はあ……」
 佳子:「お父さんは私が看ておくから、2人は仲直りして朝風呂にでも入ってきなさい。朝食はそれから」
 勇太:「は、はい」
 マリア:「……承知です」

 勇太とマリアは室内のタオルを持って、部屋の外に出た。
 無言でエレベーターホールに向かい、そして誰も乗っていないエレベーターに乗る。
 エレベーターが動き出してから、マリアは勇太の耳元で囁いた。

 マリア:「後でお仕置きだからね?」
 勇太:「ええっ!?……あっ!」

 勇太は見た。
 久しぶりにマリアが、『魔女の顔』をしているのを。
 それは、嗜虐性に富んだ不気味な笑み。
 しかし、勇太はこの笑顔に一目惚れしたのである。
 思わず、男性器が反応してしまう。

 マリア:「なに、だらしなくコック(男性器)起たせてんのよ!」

 マリア、ベチッと勇太の下半身の盛り上がっている所を引っ叩いた。

 勇太:「いでっ!?」

 エレベーターが大浴場のあるフロアに着いた時、入れ替わりでエレベーターに乗り込んだ宿泊客は見た。
 勇太が股間を押さえながら、トトトというロボットのような歩き方をしていたのを。

 宿泊客:「よっ、兄ちゃん!彼女にタマ蹴られたかね!?」
 勇太:「いえ……引っ叩かれました……!」
 宿泊客:「そいつぁ御愁傷様!」
 勇太:「いいえ……どうも……」

[同日08:00.天候:晴 同ホテル・レストラン]

 朝風呂と朝の勤行を済ませた勇太。
 自行の力か、朝の勤行をやっていると、不思議と股間の痛みが収まってきたのだった。
 それが終わってから、宗一郎を除く3人は朝食会場へ向かった。
 会場は夕食会場と同じレストラン。
 そして、メニューこそ違えど、同じビュッフェである。

 佳子:「2人とも寝汗かいたの?何か汗の臭いがしたから、朝風呂に入ってもらったけど……」
 勇太:「えっ、そんなに臭った!?」
 マリア:「まあ、私の場合は今朝かいた汗も含まれていると思いますが」
 佳子:「ゴメンねぇ!」

 さすがに婚前交渉でかいた汗だとは言えない2人だった。

 勇太:「父さんは大丈夫かな?」
 佳子:「ソルマックは飲ませたから、少しは大丈夫だと信じたいけどね。一応、頭痛薬と胃腸薬も持って来たけど……」
 勇太:「さすが母さん」
 佳子:「でも、それには少しでも食べてもらわないとね。何しろ、『食後』に飲む薬だから……」
 勇太:「あー……」
 マリア:「ソルマックは効きますけどね。勇太のダディもそれが効くといいですね」
 勇太:「エレーナの薬は即効性だけど、高いからなァ……」
 マリア:「ポーションやエリクサーを倍以上の値段で売り付けてくるヤツだからな」

 その頃、都内にいるエレーナは大きなくしゃみをしたという。

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1 コメント

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Unknown (雲羽百三)
2022-05-26 09:19:13
最近は鉄分が失われてるのか、乗車位置に拘らなくなってきた。
昔は先頭車か最後尾だったのだが、今は「空いてる車両」を狙うようになった。
但し、東海道新幹線のように、その「空いてる車両」が「1号車」ということはある。
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