報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

スピンオフ“愛原リサの日常” 「おうちデート?」

2018-11-02 18:54:18 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[10月6日10:00.天候:晴 東京都墨田区菊川 愛原のマンション前]

 私の名前は愛原リサ。
 訳あって都内に住んでいる。
 名字は私の世話をしてくれている愛原学先生から頂いた。
 高橋正義兄ちゃん曰く、「いずれは日本一の名探偵になられる御方」ということで、私も先生と呼んでいたのだが、先生は弟子でもない私から『先生』と呼ばれるが嫌らしく、今は『さん』付けで呼んでいる。
 BOWである私が学校に行きたいと言ったら、本当に行かせてくれたいい人。
 でも、今日から学校は3連休である。
 今日はクラスメートのサイトー(本名何だったっけ?)が家に招いてくれるという。
 早速、お邪魔してみることにした。
 正体を隠しているとはいえ、サイアク化け物になってしまうこの私に、いの1番に友達になってくれるなんて、実はいいコなのかも。
 クラスの他のコ達は、「女王様気取り」だとか、「高飛車でワガママ」とか言ってるけど。

 リサ:「それじゃ愛原さん、お兄ちゃん、行ってきます」
 愛原:「ああ。友達付き合い、大事にな」
 高橋:「ムカついたらボコして、どっちが強いか教えてやれ」
 愛原:「おい!」

 愛原さんと高橋兄ちゃんのボケとツッコミは面白い。
 探偵としてだけでなく、漫才コンビとしてもやっていけるかも。
 私は部屋を出て、マンションの入口まで行ってみた。

 リサ:「サイトー、おはよう」
 斉藤:「リサさん、おはよう!迎えに来たよ!」
 リサ:「わざわざ?お家の場所、教えてくれたら自分で行ったのに」
 斉藤:「いいのいいの!何しろ、初めての私のお客さんなんだからっ」(≧∇≦)

 初めて?小学校の時、誰も家に招かなかった?
 私には小学校時代の記憶が無いけれども、クラスの皆は……まあ、いいや。
 それにしても……。

 リサ:「サイトー、それより凄い髪」

 サイトーの髪は盛りヘアーというにも……何というか、その……凄い髪型だった。

 サイトー:「リサさんの為にメイク、すっごい気合入れちゃったの!」
 リサ:「私もしてきた方が良かった?」
 サイトー:「別にいいのよ」

 ん?何か、サイトーの髪がザワザワ揺れた?
 風も吹いてないのに?

 サイトー:「本当はね、リサさんの気合入れた姿も見たかったの。でも、それはダメだものね」

 ザシャッ!!

 リサ:「!!!」

 突然、サイトーの髪が伸びたと思うと、槍のような形となって私の体を貫いた。

 リサ:「さ、さ……」

 突然のことに、成す術もなく倒れる私。

 サイトー:「リサさん、あなたもBOWなんだね。途中で気づいちゃったわ。でも残念ね。私もそうなの」
 リサ:「う……そ……」
 サイトー:「うちの学校に何をしに来たか分からないけど、あなたに支配権は渡さないわ。だから、ここで死んでもらうね」

 ドスッ!ドスドスドスドスッ!!

 リサ:「……!……!!」

 サイトーから伸びた髪が次々と私の体を突き刺して行く。
 一体、サイトーって……何者だったのだろう……?
 私はそんなことを考えながら、ついに意識を失った。

                             “私立探偵 愛原学”シリーズ 完(Bad End)
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“私立探偵 愛原学” 「沈没船を捜索せよ」 3

2018-11-02 10:23:40 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[10月6日09:00.天候:曇 東京都墨田区菊川 愛原のマンション]

 私の名前は愛原学。
 都内で小さな探偵事務所を経営している。
 今日は久しぶりの休みだ。
 今日は部屋でゆっくりしよう。
 私はそう思って、再び布団を頭から被った……。

 バァン!(ドアが思いっ切り開けられる音)

 高橋:「先生、失礼します!」
 愛原:「わぁっ!?」
 高橋:「先生がきれいな部屋で休日を満喫できるよう、御掃除致します!」
 愛原:「ええ〜……?いや、そりゃ助かるけど……うわなにをするやめr」

 私は部屋から追い出されてしまった。

 高橋:「先生の身の回りのお世話をするのも、弟子の務めです!」
 愛原:「いや、理屈は分かるけど……」

 賑やかな掃除機の音が聞こえてきた。

 高橋:「後で先生のシモのお世話もしますので!」
 愛原:「そんなトシじゃねぇ!」

 ったく、たまに張り切ると思ったらこれだもんな……。
 と!
 私のパジャマに噛み付く者がいた。

 リサ:「愛原さん、お腹空いた……」

 リサが私に抱きついて、鋭い牙でパジャマをガジガジ噛んでいる。
 このままでは私の肉にも噛みつかれるだろう。

 愛原:「ああ、分かった。すぐ、朝飯にしよう。トーストでいい?」

 尚、学校ではちゃんと牙も隠しているらしい。

 高橋:「ちょっと待ったーっ!」

 高橋が掃除機片手に部屋か飛び出してきた。

 高橋:「朝飯作りますよ!フレンチ・フルコースでも、満漢全席でも!」
 愛原:「おい!」
 高橋:「あ、牛1頭潰してイギリス風ローストビーフに……」
 愛原:「誰が今から晩餐会やるっつったよ!?俺とリサが朝飯食いたいって言ってるんだよ!軽食でいいっつの!」
 高橋:「了解であります!」

 そして……。

 高橋:「できました!サンドイッチですよ!」
 愛原:「おおっ!」
 リサ:「おー!」
 愛原:「美味そうだな」
 高橋:「少年刑務所で習った技です」

 とはいうものの、具材にしっかり焼肉が入っている辺りが高橋らしい。
 普通、ハムとかベーコンとか使うだろうに……。

 愛原:「じゃあ、頂こうか」
 リサ:「いただきます」
 高橋:「どうぞどうぞ、ご賞味下さいまし!」

 高橋は家事スキルも抜群でイケメンだから、作者や私と違って、世の女性は放っておかないだろう。
 ムショ上がりというハンデを除いてもだ。
 ただ、残念なのは……。

 高橋:「先生、俺そっちでテレビ観てますんで」
 愛原:「おう」

 高橋はリビングに行った。

〔「お、俺……お前のことが好きだ!」「わ、ワシもお前もことが好きじゃ!」〕

 高橋:「ハァ……ハァ……」(*´Д`)
 愛原:「だからホモビは1人で観れっつってんだろ!気持ち悪ィな!」
 高橋:「ええ〜?一緒に観ましょうよ」
 愛原:「ヤだよ!」

 私は高橋からリモコンを取り上げると急いでDVDを取り出した。

 愛原:「全く!何が『紳士達の宴』だよ!」
 高橋:「JKモノもありますよ?」
 愛原:「本当か?」
 高橋:「これです」
 愛原:「だから、男しかいねーじゃねーかよ!」

 パッケージには学生服姿の男子高校生達の【お察しください】。
 高橋はLGBTのGなのである。

 愛原:「……試しに聞くが、少年院と刑務所はどうだった?」
 高橋:「パラダーイス♪」
 愛原:「……だろうな。とにかく、テレビは別の番組にする」

 私は普通のテレビ番組にチャンネルを変えた。

〔「……はい、こちら。太平洋上空に来ています。昨夜未明、この辺りに沈没したと見られる豪華客船“顕正”号の捜索に当たっていた国連組織BSAAが、船内で謎の怪物に襲われ、全滅するという事件が起きました」〕

 愛原:「はあ!?」
 高橋:「何ですと!?」
 リサ:「……!」

〔「顕正号は今年の初め、船内で起きたバイオテロにより乗員・乗客全員が死亡し、その後、自爆装置の誤作動によって大爆発を起こし、沈没した船です。国連組織BSAAでは、国際バイオテロ組織のテロ活動により引き起こされたものと断定。その証拠集めの為、沈没した船を捜索しようという計画が立てられていました。……」〕

 愛原:「俺達、死亡扱いになってるぞ?」
 高橋:「違いますよ。俺達は最初から乗ってない扱いにされてるんです。これだから政治ってヤツぁ……」
 愛原:「それにしても、あの特殊部隊を全滅させるほどの化け物が沈没船の中にいたってか!?」
 高橋:「らしいですね。俺達が脱出した時は、せいぜいサスペンデッドだとかリッカーだとか、ああ、あとクリムゾンヘッドなんかもいましたが……」
 愛原:「『赤鬼』か」

 1度倒したゾンビが更なるウィルスの侵食によって強化されたもの。
 その際、全身が赤味を帯び、特に頭部が真っ赤になるのでそう呼ばれる。

 愛原:「俺達でさえ何とかなった化け物達だ。軍人並みに訓練されたBSAAが叶わないはずが無い」
 高橋:「そうですね。おい、オマエは何か知らないか?」
 リサ:「分かんない。全然分かんない」

 もちろんあれがリサだとしたら、このニュースで言ってることは納得できる。
 いやホントマジで、リサならBSAAを全滅できるだろう。
 仙台で現れたヤツは、むしろ醜悪で巨大な化け物になってくれたおかげで、逆に対応可能だったらしい。
 それでも死者が出たほどだという。
 ここにいるリサも、暴走させたりしたら……東京がラクーンシティのようになるだろう。

〔「……BSAAでは国連本部と対応を協議し、アドバイザーのクリス・レッドフィールド氏の指揮のもと……」〕

 愛原:「ま、BSAAであれなんだから、確かに善場さんの言う通り、俺達が出る幕じゃないよ」
 高橋:「命あっての物種って言いますしね」
 愛原:「そうそう」

 私はサンドイッチを頬張り、高橋が入れてくれたコーヒーをズズズと啜った。
 その時、リサが言った。

 リサ:「愛原さん、今日わたし、サイトーの所へ遊びに行ってくる」
 愛原:「サイトー……さん?」
 高橋:「高飛車なクソ女のことですよ、俺から言わせてもらえばね。リサのクラスにいるんですよ」
 愛原:「友達になったのか」
 リサ:「ううん。サイトー、いいコ」
 高橋:「そうかぁ?あまりにも女王様気取りで友達作れねぇタイプだろ、あれ。どうせ」
 愛原:「まあまあ。リサが初めてできた友達ならいいだろう。遅くならないうちに帰れよ」
 リサ:「うん、分かった。もうすぐサイトー、迎えに来る」
 愛原:「そうか」

 と、そこへリサのスマホが鳴った。

 リサ:「来たみたい」
 愛原:「そうか。じゃ、仲良くしてこい」
 高橋:「ムカついたらボコして、どっちが強いか教えてやれ」
 愛原:「おい!」

 リサは軽く仕度すると、部屋を出て行った。

 高橋:「せ、先生!あれを見てください!」

 高橋は窓からマンションの入口を見て驚いた。

 愛原:「何だ?」

 サイトーさんとやらは、マンションの入口で待っているという。
 多分高橋が見てるのはそれだと思うが、一体何を驚いたのか。
 そして、それを見た私も驚いた。
 何だったと思う?

 1:ド派手におめかしした斉藤絵恋
 2:実は友達100人連れていた
 3:運転手付きの高級車で乗り付けていた
 4:黒服のボディガード3人連れ
 5:戸田城聖会長が大石寺内で乗っていたような御神輿
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