報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
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 実際のものとは異なります。

“ユタと愉快な仲間たち” 魔道師達の人物設定、まとめ

2014-06-08 19:57:14 | ユタと愉快な仲間たちシリーズ
 マリアンナ・ベルゼ・スカーレット:

 イリーナの直弟子の魔道師。
 愛称、マリア。
 実年齢は24歳だが、小柄でロリ顔童顔のため、中学生に間違われることもある。
 ショートの金髪に碧眼。
 長野県内の森の中、魔法で建てた洋館に住んでいる。
 『人形使い』の資格を持っており、フランス人形を始め、人物をデフォルメした人形を作るのが趣味。
 その人形に“魔法の糸”を通し、操ることができる。
 常時10体の人形を操ることができるが、その間、全く無防備になるため、2〜3体の護衛役を配置するようになった。

 屋敷は1度引っ越しており、引っ越し先は長野県北部だったが、ポーリンによる『メテオ・シューティング』の直撃を受け、屋敷が全壊・全焼する。
 そのため、現在はミク人形(初音ミクに風体が似ている人形)とフランス人形が1体だけ現存している。

 人間だった頃はハイスクールで悲惨なイジメを受けており、『復讐』と称してイジメに関わった32人のスクールメイトを地獄に叩き落とした。
 実際に死亡して地獄界に堕ちて来た者がキノに情報を流し、そこから妖怪向けの週刊誌に情報が漏れ、週刊誌にスッパ抜かれる自体に陥った。
 『笑い』が封印されていたのは、感情が昂った際に狂った笑いを浮かべ、『復讐』させないようにイリーナが封印したものである。
 人間だった頃、7つの大罪の悪魔の1人、ベルフェゴールの化身に憑依されたため、その後遺症が弱まるのと比例して笑顔に戻れるような魔法をイリーナから掛けられている。
 つまり、完全に後遺症を克服すれば、ちゃんと笑顔を取り戻せるということである。
 イジメからの救済を神に祈願したが、聞き入れたのは悪魔であったため、稲生ユウタの宗教観(いわゆる、ゴッドは存在しない)には賛同している。
 但し、悪魔からは法外な報酬を請求されたが(最後まで味方になってくれた親友の魂を寄越せ、というもの)拒否したため、結局はその親友も転落死させられた。
 最初、稲生ユウタに対しては不思議な人間くらいにしか思っていなかったが、彼からの好意とイリーナの薦めもあって、次第に距離を縮めるようになる。
 大師匠(イリーナとポーリンの師匠)からは寛大な処遇を受け、正式にイリーナの弟子と認める代わりに、魔道師に与えられるミドルネームは没収された。
 現在、長野県のどこかに屋敷を再々建中。
 尚、長野県に拘る理由は、幻想郷(魔界の異称)の入口を守る為とされる。
 モデルは東方Projectに登場する魔法使いアリス・マーガトロイド、悪ノP先生作“悪ノ娘”に登場する魔道師グーミリア。

 イリーナ・レヴィア・ブリジッド:

 マリアの師匠にして、クロック・ワーカー(歴史を陰で操る者)の魔道師。
 弟子のマリアと違い、モデル体型。
 700年前に修行していた大師匠の元を飛び出し、独学で魔術を学んだ。
 ある功績(それが何なのかは不明)を大師匠に認められ、今年ようやく正式に免許皆伝を受けた。
 免許皆伝を受けると、弟子を取る権利も認められるため、それをもってマリアを正式な弟子にすることができた。
 ポーリンとは姉妹弟子の関係だが、生真面目な姉弟子と違い、天真爛漫な性格のイリーナは姉弟子とそりが合わず、仲違いの状態である。
 イリーナ自身はそういう性格なので、あまり無闇に姉弟子とケンカしたくないとは思っているようだが、すっかり嫌われた様子である。
 齢1000年ほどだが、途中で何回か他人と体を交換しているため、今の姿はオリジナルのイリーナではない。
 見た目年齢は30歳くらいに設定している。
 赤毛のセミロング。
 カンジ曰く、そろそろ次の体を探して交換しなくてはならぬ時期ではないかとのこと。
 その為か睡眠時間が長く、よく居眠りをしている。
 ただ、彼女自身、あまりこれ以上長いこと魔道師を続けるつもりはないのか、早くマリアに後を継いでもらいたいと思っている。
 弟子を探している最中、悪魔に憑依されたマリアを発見した。
 悪魔が取り憑いた経緯を知ったイリーナは、マリアを弟子にしようと決意する。
 悪魔が離れ、マリアが飛び降り自殺を図った時は地面に激突する直前、彼女を救い上げた。
 これによって人間としてのマリアの人生は終了したという儀式とし、マリアを弟子とする。
 魔道師にしては社交的な性格で、自分達を警戒する威吹達とも仲良くやりたいと思っている。
 威吹の封印の経緯などは何となく知っている様子。
 稲生ユウタの前世を南光坊天海僧正と見抜いた。
 大師匠の肝煎りで、長年仲違いだった姉弟子と(表向き)和解した。
 モデルは“悪ノ娘”のエルルカ・クロックワーカー

 ポーリン・ルシフェ・エルミラ:

 イリーナの姉弟子。
 普段は、ベタな法則通りの魔法使いの老婆の姿でいる。
 何か行動する時は、イリーナと同じ年齢くらいの姿になる。
 それによると、金髪のロングでストレートのようだ。
 生真面目な性格で、大師匠の元、地道にコツコツと魔道師になる為の修行を積んできた。
 それに対して高いプライドを持つ。
 不真面目なイリーナとはそりが合わず、しかも修行を途中で投げ出したことを蔑み、忌み嫌っている。
 1番最初に大師匠から免許皆伝を受けたことを誇りに思っている。
 (多摩先生の原案では、大師匠の元にはイリーナやポーリンの他に何人かの弟子がいた設定になっているため、不自然な表現になっている)
 当然ながら弟子を持つ権利もあって、早速エレーナ・マーロンを弟子にしている。
 その経緯は不明。
 但し、弟子観も妹弟子とは違っている。
 イリーナが自分の後継者としているのに対し、彼女は徒弟奉公と思っているようだ。
 冷酷な面もあって、何の警告も無くマリアの屋敷に隕石を落として全壊・全焼させている。
 大師匠には頭が上がらず、イリーナ達に対する攻撃をやめるよう命令された時には渋々従った。
 モデルは特に無いが、名前はオーストラリアの極右政党“ワン・ネイション”の党首、ポーリン・ハンソンから取ったという(多摩先生談)。

 エレーナ・マーロン:

 ポーリンの直弟子。
 彼女がいつからどのような経緯でポーリンの弟子になったかは不明だが、厳しい徒弟奉公をこなしており、今ではポーリンに絶大な忠誠を誓っている。
 まだ修行中であるため、ミドルネームは無い。
 見た目は栗原江蓮に似ている部分があり、作中ではそれを悪用してマリアを陥れた。
 また、稲生ユウタ達に対しては大石寺における御開扉を妨害しようとして、威吹に後ろから妖刀で体を貫かれる。
 が、黒猫のぬいぐるみを依り代にした化身で、本体は別の場所にいたため、死ぬことはなかった。
 黒猫のぬいぐるみを依り代にして、黒猫に化けるのを得意とし、それで隠密行動を取ることが多い。
 頭で記憶したことを記録媒体に移し替える魔法が使える。
 師匠譲りのサディスティックな面があり、その時の顔はマリアの“狂った笑い”と同等である。
 江蓮と似ているが彼女がロングのストレートなのに対し、エレーナは黒髪のロングだが、向かって右側にシュシュでサイドテールにしている。
 ぬいぐるみとはいえ黒猫を操り、黒いブレザーに黒いスカート、黒いニーハイを着用し、ブラウスは白いが、赤いリボンタイを着けてホウキに跨って滑空することから、1番イメージ通りの魔女かもしれない。
 ポーリンから稲生家へお中元を贈るように命令された際は(生真面目なポーリンは敵味方関わらず、お中元とお歳暮を贈る習慣を持っているらしい)、ホウキで上空からやってきたため、たまたま稲生家を家庭訪問していた藤谷から、
「“魔女の宅急便”か、お前は!」
 と、突っ込まれている。
 マリアとは弟子同士の繋がりがあるが、師匠同士が仲違いしているものだから自分もマリアの敵であるという認識でいたが、黒猫のぬいぐるみを修理してもらった上、自作のフランス人形を送られたことから(お中元返しのつもりだったらしい)、師匠の為に敵意を抱かなくてはならず、気持ちが揺らいで葛藤してしまった。

 大師匠:

 イリーナとポーリンの師匠。従って、マリアとエレーナは孫弟子に当たる。
 名前は不明。
 直弟子達からは師匠と呼ばれ、孫弟子達からは大師匠と呼ばれる。
 ローブのフードを深く被っているため、顔はイリーナ達ですら見たことがない。
 弟子達の前ではしわがれた老人の声で喋るため、一応は老魔法使いという認識を弟子達から持たれている。
 但し、これとて世を忍ぶ仮の姿であるかもしれない。
 彼がどこから来て何の目的で弟子達の育成に当たったのか、何がしたいのかも不明。
 弟子達から畏敬や崇敬を集めるが、普段は温厚かつ寛大な人物のようで、自分の元を飛び出したイリーナを多大な功績があったという理由で免許皆伝し、マリアのミドルネームを没収する代わりに正式に孫弟子と認めた。
 そして孫弟子達同士、切磋琢磨せよとの言葉を発するが、それはイリーナとポーリンの仲違いのせいで、マリアやエレーナもケンカすることになるのを防ぐための言葉だった。
 エレーナがマリアに優しくされて葛藤していた時、その言葉の意味を理解させることで、また1つ魔道師としての修行を進ませる。
「魔道師は歴史の隠者たるべき」
 という方針を打ち出しており、歴史の支配者にもなれるほどの強い魔法力を待ちながら、歴史の表舞台に出ることを弟子達にも固く禁じている。
 但し、日常生活として外に出ることまでも禁じているわけではない。
 弟子達が女ばかりだったので(偶然そうなっただけらしい)、男手も必要だという言葉に反応したのがイリーナであり、稲生ユウタに白羽の矢を立てたことを期待している。
 
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“アンドロイドマスター” 「ロスト・メモリー」 3

2014-06-08 18:38:59 | アンドロイドマスターシリーズ
[6月11日10:00.仙台市青葉区 テレビ仙台 敷島孝夫&初音ミク]

「はい、OKです!」
「お疲れさまでしたー!」
 ミクは自分が出演するドラマの番宣に出た。
 それが終わって楽屋に戻って来る。
「おう、ミク。お疲れさん!」
 プロデューサーとして同行していた敷島が合流する。
「お疲れさまです」
「この後の予定なんだけど、俺はちょっと財団に行かないとダメになったんだ。だから、一緒には行けない」
「いいんですよ。ところでたかおさん、本当に病院に行かなくていいんですか?」
「ああ。脳に異常が無いって分かればいいよ。どうせそのうち思い出すさ」
 敷島はあっけらかんとしていた。

[同日同時刻 仙台市泉区 アリスの研究所(旧・南里研究所) アリス&MEIKO]

 只今、整備中のMEIKO。
 アリス研究所所属のボーカロイドの中では最年長であり、実際に姉御肌でもある。
「あの……博士」
「なに?」
「何か……荒れてません?」
「……余計な解析しないように、頭も調整する必要がありそうね!」
「い、いえ、何でもありません」
 MEIKOは慌てて自分の発言を打ち消した後、
(あのヘボプロデューサー!さっさと仲直りしなさいよ!)
 と、この場にいない敷島に文句を言った。
「はい、終わり!今度はKAITO呼んできて」
「はーい……」
 MEIKOは赤い服を着た後、試作機の2号機の方を呼びに行った。
「KAITOぉ〜……アンタの番だよー」
 しかし、アリスの何気ない独り言を、耳に内蔵された集音マイクで聞いてしまう。
「KAITOはタカオの病気がうつらないように、性転換改造しようかしら……」
「KAITO、逃げて!」

[同日11:00.仙台市青葉区 日本アンドロイド研究開発財団仙台支部 敷島孝夫]

 久しぶりに財団事務所を訪れた敷島は、古巣の総務室に顔を出した。
 当時、参事として座っていた席には、かつての部下が座っていた。
「よう、伊藤君」
「あっ、敷島……先輩」
「ははは。今じゃ、しがないボカロPだから、『敷島P』でいいよ」
「いやいや。そのプロデューサー業務は、先輩しかできませんから。それより体の具合、大丈夫なんですか?」
「何が?」
「何か、記憶喪失になったって聞いて、それで支部長が心配して呼び出したんですよ」
「そうだったのか。もう少し報告を早くするべきだったなぁ……。アリスがうるさくて」
「そのシキシマ所長ですが……」
「だから俺はプロデューサーだって」
「ですから、先輩の奥様のアリス・シキシマ所長ですが……」
「……それ、マジで言ってるの?」
「はあ……。結婚式の時、ボーカロイド達が皆で『Go My Way』とか歌って、盛り上がったじゃないですか」
「全然覚えてない……。とにかく、支部長の所に行ってくる。支部長室?」
「そうです」

 敷島は支部長室に行って、そこで支部長と面談した。
「診断書はもらったよ。脳に何の異常も無かったそうだね?」
「そうです」
「精神的なものが原因だということだけども、心療内科には?」
「いいえ。別に私は、精神的に何かというわけではありませんので」
「そういう安易な判断が、ややもすれば命に関わるものだ。できる手立ては全部使って、早いとこ記憶を取り戻さないと」
「何だか、気が進みませんなぁ……」
「そういう問題じゃないよ。アリス君が泣いて電話掛けてきたんだよ」
「えっ、アリスが?」
「何かね……。アリス君と結婚してからの記憶が見事に欠落したように見受けられるが、何か心当たりはあるかい?」
「いやあ……。そもそも未だにアリスと結婚したこと自体が、全く信じられなくて……。テレビのドッキリじゃないのかと思うくらいです。すいませんね、アリスが何か変な電話したみたいで……」
「いや、私はいいんだけどね、でも結婚したのは本当なんだよ?」
「はあ……。エミリーから記録画像を見せてもらいましたが、全くピンと来ないんです」
 敷島は頭をかきながら答えた。
「仕事は続けますよ。まあそのうち、思い出すでしょう」
「相変わらず楽観的だねぇ……」

[同日13:00.仙台市泉区 アリスの研究所 敷島、アリス、MEIKO、巡音ルカ]

「ただいまぁ……。いやあ、支部長と面談してきたよ」
「ちょっとプロデューサー!」
 研究所に帰るなり、MEIKOがやってきた。
「早いとこアリス博士と仲直りしてよ!」
「何がだ?」
「もうずっと博士の機嫌が悪くて大変なんだから!」
「しょうがねぇな……」
 敷島は面倒臭そうな顔で、奥へ向かった。
「お前は、人間というものがまだよく分かってないみたいだな」
「はあ?」
 トイレに行って、小物入れをガチャと開ける。
「何だ、まだあるじゃないの。ナプキン」
「それのせいで機嫌悪いんじゃないの!」
「というかプロデューサー、アリス博士の生理用ナプキンの保管場所は覚えているんですね?」
 ルカが不思議そうな顔をした。
「いや、だって、マンション住まいだった頃も、あいつ、ここに入れてたし」
「もう分かりあってるんだから、記憶無くてもいい加減諦めたら?」
 MEIKOは両手を腰にやって要った。
「私もそう思います。プロデューサーはお忘れになったかもですが、アリス博士と一緒になられたのは本当ですよ?」
 ルカも神妙な顔をした。
「うーん……。自分が信じらない以上はねぇ……」
 敷島は頭をかいた。
 そして、事務室に戻っていった。
「こりゃマジで、エミリーに電気ショックさせた方がいいかな?」
 先輩ボーカロイドに振られたルカは、
「命に関わるので、それはやめた方がいいかと」
 と、エミリー並みの無表情で答えた。
 もともと彼女は、クールなキャラという設定である。

[6月12日01:00.アリスの研究所 居住区 敷島孝夫]

 敷島は自分の寝室で眠っていた。
 結婚したという割にはアリスと部屋が別だが、それもまた敷島が結婚したと周囲から言われても信じられない理由の1つである。
 だが、何だか寝苦しさで目が覚めた。
 胸が重い。
 胸をぐっと押されている感じがする。
 金縛り……?いや、違う。
 誰かが、胸の上に乗っている。
 闇の中でよく見えなかった目が、少しずつ暗さに慣れていく。
 浮かび上がったのは……。
「あ、アリス!?何やってんだ、お前!?」
 アリスは顔を近づけ、耳元で言った。
「いい加減、忘れたフリをするのはやめなさい」
「な、何のことだ!?」
「昨日、プロフェッサー平賀太一が言ってたの。タカオがアタシと勢いで結婚しちゃったことに、物凄い不安を抱えていたって。そうやって記憶が無くなったことにして、アタシとの結婚を無かったことにするつもりなんでしょう?」
「記憶が無いのは本当だ!俺も何が何だか分からんよ。とにかく、降りろ!」
 敷島は振り解こうとしたが、アリスは頑として退かなかった。
 しかも、布団の下から取り出したのは、
「スタンガン!?」
 闇の中に火花が飛び散る。
「エミリーのヤツ、いくら命令しても聞かないから、しょうがない。アタシが自分でやる。電気ショックを与えれば思い出すでしょ!」
「んなワケねーだろ!おい、アメリカン・ジョークはやめろ!」

 敷島の部屋に絶叫が響き渡った。

 その後、室内では【わぁお❤】で、アリスによる【ぴー】が行われ、そして最後には【うふふ❤】だという。
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