中小企業診断士 地域活性化伝道師のブログ

地域活性化を目指すプロフェッショナル人材をリンクさせイノベーションを目指す中小企業診断士、地域活性化伝道師です。 

カネ・ヒト・売上を解決する処方薬

2013年06月15日 06時33分14秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 65ページの「起業・事業運営に伴う各種手続」をみましたが、今日は67ページの「起業家が経営能力を高めるために必要と感じる支援施策」をみます。

起業家が経営能力を高めるために必要と感じる施策としては、「経営全般に関する幅広い情報の提供」、「異業種の起業家が実際に出会える交流の場づくり」、「同業種の起業家が実際に出会える交流の場づくり」、「顧客との交流の場づくり」の回答が上位を占めていることが分かります。

その中でも、起業家と実際に出会える交流の場づくりを必要とする起業家の割合は萌芽期が最も高い割合となっており、萌芽期の起業家は、他の起業家との交流の場を求めているということです。

私も萌芽期からベテランまで多くの経営者から相談を受けますが、その悩みや相談は十人十色ですが、総じてカネ・ヒト・売上の3点のいずれかではないでしょうか。

ドラッガーを何度読んでも、この3点をピンポイントで解決する方法論は残念ながら見当たらないので、情報交換や交流の場を通じて乗り越えていくしかないのでしょう。

経営者の皆さん、頑張りましょう~!
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起業は易く守成は難し!

2013年06月14日 05時30分10秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 61ページの「萌芽期における起業形態別の資金調達先」をみましたが、今日は65ページの「起業・事業運営に伴う各種手続」をみます。

萌芽期において、起業・事業運営に伴う各種手続を課題としている起業家を業種別にみると、各種手
続を課題としている起業家はどの業種でも多く存在し、特に医療福祉の分野でその傾向が強いことが分かります。

また下表は税務署に対して事業開始時に許認可が必要な手続です。

書類の数よりも、税務署と各都道府県税事務所が分かれており、互いに不便な場所にあることも少なくないので、これらがワンストップで処理できるのが望ましい方向性だと思います。

また事業運営における最大の課題は”税”です。例えば、銀行等に預けると利息が付きますが、この利息は各種税金を引かれた後の額であり、今年から「復興特別所得税」が引かれています。

法人税を正しく算出するには、この「復興特別所得税」がいくらかを算出し、複式簿記で計上しなくてはなりません。

その数式は難解でもはや税理士にしか分からない世界であると断念するのも選択肢ですが、所得が300万円以内の小規模事業者であれば記帳義務がない白色申告がお得という意見もあります。

今年度は「地域需要創造型等起業・創業促進補助金等」など起業を促進する施策がありますが、起業は易く守成は難しであることは不変です!

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金利が少しでも低い機関を探す

2013年06月13日 05時02分28秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 60ページの「萌芽期における起業・事業運営上の課題」をみましたが、今日は60ページの「萌芽期における起業形態別の資金調達先」をみます。

萌芽期における代表的な課題である「資金調達」についてみると、地域需要創出型とグローバル成長型のいずれにおいても資金調達先として預貯金や副業収入を含む自己資金と回答する企業は9割に上っていることが分かります。

グラフには金融機関や公的機関が回答として挙がっており、中小企業施策としては日本政策金融公庫の新規開業資金等がありますが、例えば、当社がある杉並区には他の機関と比べて低利なメニューがあるので、ここで掲載されている項目は全て確認してみましょう。

また融資を受けるには資金繰り計画表の作成が求められます。

創業から3年後まで毎月必要な費用を詳細に把握することにより、それら賄うためにはいくら売上高が必要となるのかという収支を算出します。

このようなシミュレーションを行うと、金利が少しでも低い資金調達先を探すことの重要性に気がつくはずです。

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起業申請には十分な準備を!

2013年06月12日 05時14分54秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 57ページの「特定非営利活動法人の起業の現状」をみましたが、今日は60ページの「萌芽期における起業・事業運営上の課題」をみます。

萌芽期における起業・事業運営上の課題をみると、地域需要創出型とグローバル成長型のいずれにおいても「資金調達」が最も高く、次いで「起業・事業運営に伴う各種手続」、「経営に関する知識・ノウハウの習得」を課題とする起業家の割合が高いことが分かります。

今年の白書では企業の成長の段階を、「萌芽期」、「成長初期」、「安定・拡大期」で示していますが、萌芽期の資金調達と言えば資本金の払い込みが最初の課題です。

法務局に会社設立申請へ行く際には、資本金が払い込まれたことを証明しなければならないのに、設立申請の前であるから会社名義の口座は作れません。ではどうするのかといったら、”個人名義”の口座に資本金と同額を”振り込み”します。

資本金以上に残高があるとか、資本金と同額を”預け入れ”ではダメで、振り込み日も定款認証日以後にしなければならないなど、「起業・事業運営に伴う各種手続き」は初心者には極めて厄介です。

法務局が終了したら、税務署、銀行等へ手続きしなければならないので、効率的に遂行できるよう、事前の十分な準備が肝要ということです!
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女性が社会課題の解決に取り組む!

2013年06月11日 05時21分22秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 57ページの「特定非営利活動法人の起業の現状」をみましたが、今日は58ページの「特定非営利活動法人が地域・社会に与えた影響」をみます。

組織形態別に起業家の性別を見ると、特定非営利活動法人では過半が女性起業家となっていることが分かります。

続いて、組織形態別に起業が地域や社会に与えた影響を見ると、「地域の安心安全、福祉医療の充実」、「地域で生活する人々の生活の充足や質の向上」、「やりがいのある就業機会の提供」が回答として高く、加えて、両方の組織形態を比べると総じて特定非営利活動法人が株式・有限会社よりやや高くなっていることが分かります。

このように特定非営利活動法人は女性起業が中心となって社会が抱える様々な課題の解決に取り組む主体として存在感を増していることが分かります。

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特定非営利活動法人の活躍!

2013年06月10日 05時07分30秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 53ページの「起業形態別の女性起業家割合の比較」をみましたが、今日は57ページの「特定非営利活動法人の起業の現状」をみます。

社会が抱える様々な課題の解決に取り組む主体として存在感が増している特定非営利活動法人の起業の現状を見ると、医療、福祉分野での起業が約7割を占めていることが分かります。

続いて、組織形態別のスタートアップ企業の売上高と売上高伸び率を見ると、売上高の規模や伸び率は組織形態による差があまりないことが分かります。

ここで比較に用いている特定非営利法人は起業の7割を占めている医療、福祉分野のみだからかもしれませんが、5千万円以上の売上高を確保している数が全体の約半数に及ぶことには驚きです。

当社も特定非営利活動法人の支援を行っていますが、組織形態による差を感じることはないというのは特定非営利活動法人による起業の大きなメリットになりますね!

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ホームページをリニューアルしました!

2013年06月09日 06時25分21秒 | L&Iのブログ-コンサル日記
いつも株式会社リンクアンドイノベーションのブログをご覧頂き有難うございます。

この度、株式会社リンクアンドイノベーションのホームページをリニューアルしました。

今後も中小企業の皆さまに分かりやすく有益な情報をお届けしたいと思っておりますので、引き続き、ご愛顧賜りますよう よろしくお願い申し上げます。

株式会社リンクアンドイノベーション 代表取締役 長岡 力

”グローカル”なマインドを持つ!

2013年06月09日 05時49分12秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 53ページの「起業形態別の女性起業家割合の比較」をみましたが、今日は54ページの「起業が地域・社会に与えた影響」をみます。

起業が地域や社会にどのような影響を与えているのかを起業形態別に比較すると、地域需要創出型の起業は地域住民の生活の充足や質の向上に寄与している一方、グローバル成長型の起業は地域における雇
用の創出に大きな役割を果たしていることが分かります。

この図を仔細にみると、地域需要創出型は「地域で生活する人々の生活の充足や質の向上」が、グローバル成長型は「やりがいのある就業機会の提供」が高くなっています。

その一方、グローバル成長型は地域需要創出型よりも「事業利益の地域への還元」、「地域産業の発展に貢献する財・サービス・ノウハウの提供」、「地域のコミュニティづくりや伝統文化の継承」が高くなっています。

地域需要創出型とグローバル成長型で比較すると、前者の方が地域を大事にしそうなイメージがありますが、グローバル成長型であっても地域にしっかり根を下ろすことを意識している”グローカル”なマインドを持っている点は学ぶべきことですね。

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「なでしこ」に期待される活躍!

2013年06月08日 07時20分34秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 52ページの「起業形態別の起業家の各段階の年齢」をみましたが、今日は53ページの「起業形態別の女性起業家割合の比較」をみます。

起業家全体に占める女性起業家の割合を1とし、起業形態別に起業家に占める女性の割合を比較したアンケートを見ると、地域需要創出型に占める女性起業家の割合は、グローバル成長型と比較して高く、女性起業家は、地域需要創出型の起業において重要な役割を担っていることが分かります。

女性起業家については多くの白書で取り上げられていますが、ものづくり白書で掲載された「ものづくりなでしこ JAPAN」では、鋳造、金属プレスなどの業界をはじめとする12名の女性経営者が集まり、ものづくりの現場に女性の視点を採用することによる経営上の効果、女性の視点を企業の営業力・提案力の強化につなげるための方策、事業承継・資金調達等の面での課題の抽出などを中心に議論を重ねています。

また東京証券取引所には「なでしこ銘柄」があります。これは東証一部上場企業の中から、業種ごとに女性が働き続けるための環境整備を含め女性人材の活用を積極的に進めている企業のことです。

このように女性は各方面で重要な役割を担っていることが分かります。

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ベンチャー起業家を育成するには?

2013年06月07日 05時12分54秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 48ページの「スタートアップ企業が目指している今後(3年後程度)の市場」をみましたが、今日は52ページの「起業形態別の起業家の各段階の年齢」をみます。

起業を意識した年齢と実際に起業した年齢を起業形態別にみると、グローバル成長型の起業家は、起業を意識した年齢及び実際に起業した年齢共に地域需要創出型の起業家より低く、早い段階から起業を意識しながら事業に関する経験やノウハウを就業経験の中で獲得し起業している可能性があることが分かります。

一方で、地域需要創出型の起業家は、ある程度の就業経験を積んだ後やりたいことの延長線上として起業を意識し始めているのではないかと考えられます。

起業・創業の形態は、これまで既存事業を起点にしている分社化、子会社、関連会社の経営、のれん分け、スピンアウト、スピンオフといったタイプが主流でした。

しかし、若くして上場している企業経営者をみると、学生時代にパラダイムシフトをもたらすビジネスモデルを考案し、その開業資金を集めるために企業へ就職するというベンチャー起業家が昔から存在します。

政府は成長戦略で現在5%以下の企業の開業率を2020年までに10%に倍増させる目標を打ち出すということですが、どのようにしたらこのベンチャー起業家を増加させることができるのか、この考え方に期待しています!

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「全国」が求める事業領域を確立する!

2013年06月06日 05時39分45秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 47ページの「起業化が目指す今後の市場」をみましたが、今日は48ページの「スタートアップ企業が目指している今後(3年後程度)の市場」をみます。

スタートアップ企業の主要市場を起業形態別に比較すると、地域需要創出型では「対個人消費者向け」の割合がグローバル成長型に比べて高くなっており、より身近な事業展開となっていることがうかがえます。

これを踏まえ、起業形態別に売上高と従業員数をみると、売上高とその伸び率、従業員数の伸び率は、グローバル成長型が地域需要創出型を上回っていることが分かります。



これらを踏まえて、企業として成長を高めたいならば「全国」の「対民間事業者向け」をターゲットとするという考えるのは早計で、「全国」が求める経営理念や事業領域を確立することが重要と考えなくてはなりませんね。
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「地域需要創出型」と「グローバル成長型」

2013年06月05日 05時42分57秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 43ページの「規模別の資本生産性の推移」をみましたが、今日は47ページの「起業化が目指す今後の市場」をみます。

まず起業家の事業経営方針についてみると、約7割は「規模の拡大より、事業の安定継続を優先したい」と回答しており、その約6割が、同一市町村、同一都道府県と回答しており、より地域に身近な事業展開を志向する割合が高くなっていることが分かります。

他方、起業家の事業経営方針について約3割は「規模を拡大したい」と回答しており、その約1割が海外で「規模を拡大したい」と回答しています。

そこで中小企業白書第2部「自己変革を遂げて躍動する中小企業・小規模事業者」では、「規模の拡大より事業の安定継続を優先したい」と回答し、かつ、目指している今後の市場として「同一市町村」又は「同一都道府県」と回答している企業を【地域需要創出型】。

事業の経営方針として「規模を拡大したい」と回答し、かつ、目指している今後の市場として「全国」又は「海外」と回答している企業を【グローバル成長型】の二形態に分け、求められる支援策を整理しています。

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労働生産性を高めるためには

2013年06月04日 04時32分12秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 42ページの「規模別の資本装備率の推移」をみましたが、今日は43ページの「規模別の資本生産性の推移」をみます。

資本生産性とは、付加価値額を資本ストック(有形固定資産)で除したものであり、この指標が高いほど生産設備を効率的に使用できていることになります。

これを踏まえ、財務省「法人企業統計年報」により資本生産性みると、従来、小規模事業者の方が大企業、中規模企業よりも高い値であったが、近年、大きく低下をしていることが分かります。

1980年代には少ない設備等で従業者が力を発揮することで、大企業、中規模企業を超える高い資本生産性を実現していたが、近年になるほど経営課題が複雑化し、小規模事業者の資本ストック当たりの売上高が著しく低下し、資本生産性も大きく低下しているということです。

小規模事業者が労働生産性を高めるためには、資本ストック(設備等)の蓄積を行う、つまり、作業を熟練化させ資本装備率を更に高めていくと同時に、売上を伸ばし付加価値額を高めることで、資本生産性の低下に歯止めを掛けることが肝要ということです。
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資本装備率からみる規模の差

2013年06月03日 04時37分10秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 41ページの「規模別の労働生産性の比較」をみましたが、今日は42ページの「規模別の資本装備率の推移」をみます。
財務省「法人企業統計年報」により1983年から2011年までの各指標の趨勢をみると、製造業における小規模事業者の資本装備率を大企業【緑線】、中規模企業【赤線】と比較すると、小規模事業者【青線】の数値が低いものの、変化率で見た場合、あまり差はありません。

また商業・サービス業では、むしろ、その差は縮小傾向にあることが分かります。

資本装備率とは有形固定資産残高を従業者数で除したものであり、従業者一人当たりの設備等の保有状況を示す指標で有り、この指標が高いということは、生産現場における機械化が進んでいることを示します。

よって、大規模企業(1,102万円)や中規模企業(770万円)ということは億円単位の最新設備を積極的に購入していることであり、小規模事業者が333万円と1983年からは大事に使い続けているというイメージであり、ともに良さがあるということですね。

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労働生産性と規模の関係

2013年06月02日 04時31分32秒 | 2013中小企業白書を読む!
おはようございます。株式会社リンクアンドイノベーション 中小企業診断士の長岡力(ながおかつとむ)です。

昨日は2012年度中小企業白書 40ページの「規模別の固定長期適合率」をみましたが、今日は41ページの「規模別の労働生産性の比較」をみます。

労働生産性とは付加価値額÷従業者数のことで、付加価値額とは企業がその年に生み出した利益のことで、人件費+支払利息等+動産・不動産賃借料+租税公課+営業純益で算出されます。

財務省「法人企業統計年報」により労働生産性の状況についてみると、製造業、商業・サービス業共に、企業規模が大きいほど労働生産性は高くなる傾向にあることが分かります。

また、小規模事業者のうち、製造業についてはおおよそ上位10%【左図の青線】、商業・サービス業についてはおおよそ上位20%【右図の黄線】の企業が、大企業の中央値【製造業は901万円、商業・サービス業は747万円】を超える高い労働生産性を実現していることも分かります。

とはいえ、製造業の上位10%でみると、大企業は1,587万円に対して小規模事業者900万円は過ぎません。

この差を労働生産性の差を埋めるためには規模の拡大が求められるのか、規模を拡大することにより労働生産性の差が縮まるのか、経営者にとって悩ましい選択ですね。

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