LINEN GYOZA 近況日記

十年たちました…

①高月観音堂(大円寺)

2014-05-25 12:03:29 | おでかけ(18切符)
駅を出て最初に向かったのが自転車で2分ほどの高月観音堂。

案内所の人が連絡をしておいてくださいました。
高月のお堂の多くは地域の人によって守られており、前もってその日のお当番さんに電話で伝えておくという決まりになっています。
靴を脱ぎ、お堂に入ると、お当番さん60歳代男性がニコニコ迎えてくれました。拝観料は300円。

ここには十一面千手観音像があるのですが、国宝でも重文でもない、とタカをくくっていたのですが…
見事です。
「写真撮影もどうぞどうぞ~」と言われました。
奈撮影
「さあさ、もっと近くからも見てください。表情が変わるんですから~」
奈撮影
「いいでしょう~? よかったら横からもどうぞ。またまた表情が違って見えると思います~」
奈撮影
「そしてね、この、黒塗りの台に映るお顔がまたもう良くって~」
奈撮影

湖北地方(びわ湖の北)は戦国時代に幾度も戦乱の舞台となったそうです
姉川の合戦、小谷城の戦い、賤ヶ岳の合戦… えー、わたしでも耳にしたことがあるよ。そうなのね。
で、そのさなか、民衆は大切にしていた仏像たちを田圃や川に穴を掘り、そこに埋めて戦火から守ったとのこと。
この仏さまも泥まみれだったのを、村人たちがかわいそうに思って水で洗ってさしあげたところ、金がはげちゃったんだそうです。そんなふうに人手が加わったものは文化財としての価値が下がるらしい。
「そのおかげでこうやってカメラで撮ってもらったりできるわけです」

自分個人のモノではなく、地域のみんなで守ってきた仏さま。というか、その観音様が自分たちを守ってくれているから、というニュアンスで話すのを半ば驚き、眼前の仏像もだけど、その、地域の人たちとの関係が美しいなぁと思った。そして、それはこのお堂に限らず、どこのお堂でもガイド役の地元の方から同様の言葉を聞くことになるのでした。





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