日々是好日

身辺雑記です。今昔あれこれ思い出の記も。ご用とお急ぎでない方はどうぞ・・・。

一弦琴「愛宕の四季」

2007-10-29 17:55:56 | 一弦琴

一弦琴秋の演奏会が終わった。私の所属する会は徳弘太(とくひろたいむ、1849-1921)の開いた「清虚洞一絃琴」の流れを汲むもので、演奏する曲もこの琴譜にあるものが中心になる。毎年演奏する曲が変わり映えもしないのに、聴きに来てくださる方がいるなんて有難いことである。私は昭和の曲、「愛宕の四季」を唄ったが、出来はいつもの如く今ひとつ、もっとも一生かかっても満足する演奏なんて出来ないだろうが・・・。それでも終わってやれやれである。

私が一弦琴を始めたときに、まさか舞台で演奏することになろうとは夢にも思っていなかった。自分が好きで始めることと、人に聴かせることとは私の頭の中ではまったく別物であった。ところが他のお稽古ごとを始めて分かったことであるが、教える側のいわゆる先生方は、年に一度ぐらいは発表会というのか演奏会というのか、そのようなものをするのが決まりのように思っているようである。

私の場合、一弦琴を能舞台の上で演奏するのである。何事も経験で初舞台では緊張したものの、なんだか晴れがましい気分になって、それはそれでよかった。それが励みになって精進を重ねる人も当然いるだろう。ところが回を重ねても、自分で納得のいく演奏が出来ないので、だんだんと舞台に立つのが億劫になってきた。それでお師匠さんにはかなり以前から舞台に立つのは勘弁して欲しいとお願いしているのに、なかなか聞きいれていただけない。枯れ木も山のにぎわい、ということなのだろうか。

私が好きなのは自分一人で唄い琴を奏でることである。それを録音して聴き戻すと欠点がよく分かるので、直してはまた唄う。それをくり返している内に、少しはいいかな、と思える演奏が出来るようになる。私が重宝している録音機はRoland製EDIROL「WAVE/MP3 RECORDER R-1」(販売完了、後継機はR-09)で、高性能のバックエレクトレット・コンデンサー・マイクを内蔵しており、CDを超えた品質の録音が可能である。記録メディアはコンパクトフラッシュで、容量が1GBあるものを使うと、MP3フォーマットで約12時間分の録音が出来る。操作は「録音準備」、「録音開始」、「ストップ」のボタン操作でOKであるから、メモリー・カードの残量を気にすることなく歌い続けが可能である。録音/保存したサウンドは、USB接続により簡単にパソコンに取り込むことが出来る。



昨日の舞台よりずっとましかな、と思える「愛宕の四季」の演奏をサイトに登録した。

追記(11月9日)
11月9日の演奏に差し替えた。