「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「忍ぶ風情の」

2006-02-27 00:19:08 | 和歌

 野辺に咲く「姫踊り子草」の花を見つけた。

 自然の草木は春をいち早く感じ取って、健気にも精一杯の息吹を見せてくれる。
「姫踊り子草」の花は、忍びやかに、そして控えめに咲いているので、よほど目を凝らさないと見失ってしまう。それにしても、「姫踊り子草」と言う名前を意識しつつジッと見れば、何やら秘めた物語が隠されているような風情に見えてくる。

   

 




             背を屈め姫踊り子草は野に忍び

             もの言いたげに咲くぞいとしき




             たれ頼り野辺に花咲き語らふや

             忍ぶ風情の姫踊り子草は




             舞ころも綴れ錦の帯垂らし

             たれ恋い咲くや姫踊り子は