町内を散歩していたら、思いもかけない花に出遭った。
残念ながら名前を知らないが、柊南天の仲間であろうか。房花を逞しく打ち広げた様に、虚庵居士は子供の頃の懐かしい記憶が甦ってきた。出征兵士を見送る「バンザイ」を思い出したのだ。夕闇が迫り門灯に浮かぶ様は、打ち上げ花火を思わせるに違いあるまい。
住み人が門べに植えられた「思い」が偲ばれる。
八方へ黄色の花房 咲き放つ
君の名前は 「柊南天 ?」
暁の光を受けなばもののふの
旅立ち祝う花と思ひき
ぬばたまの闇に浮かべば大空の
花火と見らめ音はなけれど
住み人は朝に万歳受けて出で
花火の迎えを受けて帰らむ
後日になって、「柊南天チャリティー」が花名だと判明した。
柊南天は冬になると葉が紅葉するが、チャリティーは紅葉しない。そしてこの写真のように、花房は放射状に大きく広がるのが特徴であると、解説に書かれていた。(06-03-10追記)