ドバイ最後の夜、なんだか中華料理が食べたくなって、ホテルから通りにでた。
以前もいったことのあるその店までは、キング・ファイサ・ロードという大通りを歩いて10分とかからない。この通りにはやたら家具屋が多く、次から次へとベッドやソファー、箪笥などを売る店が並んでいる。
店の前には決まったように椅子やソファーが置かれ、そこに腰掛けた男達が何をするわけでもなく、ただ通りを眺めている。それぞれの店先がみなそういう具合なので、歩道にはそんな男達の姿がずらりと並んだようになって、見慣れていないとちょっと異様な感じを受けるほどだ。
「なにか楽しいんだろうか?」
そんな男達の前を横切りながら、ふと思った。
彼らは、ただ腰掛けて通りを眺めているだけだ。食事をしたりチェスをしたりするわけでもない。ときおり仲間と言葉を交わす以外は、まったく何もせずにぼんやりしている。
しなくてはならないことや、特にすることもないのだろう。夜になるとこうして数時間をすごし、そして寝床にはいる。。。おそらくそんな日常の繰り返しなのだと思う。
「時間を無駄にしているなあ。。。」
特に楽しそうにも見えない彼らの姿をみながら、僕は一瞬こう思った。
しかし、その直後に、そんな感情を否定するかのように、自分の暮らしのことや、せわしく働く日本人のことが頭をよぎった。
大の男達がなにもせずにぼけっとしているようなこんな風景は、さすがに日本ではなかなかお目にかかれない。
しかし、彼らが本当に時間を無駄にしているなどということができるだろうか。
あくせく働き、自分を顧みる時間さえ奪われてしまった人間達に比べ、実は彼らのほうがゆったりと贅沢な時間を過ごしている。。。そんな風にも考えられなくはないではないか。
「何もしなくていい時間」。。。僕らが忘れてしまったようなそんな時間の過ごし方に、なんだか魅力さえも感じられてきた。
以前もいったことのあるその店までは、キング・ファイサ・ロードという大通りを歩いて10分とかからない。この通りにはやたら家具屋が多く、次から次へとベッドやソファー、箪笥などを売る店が並んでいる。
店の前には決まったように椅子やソファーが置かれ、そこに腰掛けた男達が何をするわけでもなく、ただ通りを眺めている。それぞれの店先がみなそういう具合なので、歩道にはそんな男達の姿がずらりと並んだようになって、見慣れていないとちょっと異様な感じを受けるほどだ。
「なにか楽しいんだろうか?」
そんな男達の前を横切りながら、ふと思った。
彼らは、ただ腰掛けて通りを眺めているだけだ。食事をしたりチェスをしたりするわけでもない。ときおり仲間と言葉を交わす以外は、まったく何もせずにぼんやりしている。
しなくてはならないことや、特にすることもないのだろう。夜になるとこうして数時間をすごし、そして寝床にはいる。。。おそらくそんな日常の繰り返しなのだと思う。
「時間を無駄にしているなあ。。。」
特に楽しそうにも見えない彼らの姿をみながら、僕は一瞬こう思った。
しかし、その直後に、そんな感情を否定するかのように、自分の暮らしのことや、せわしく働く日本人のことが頭をよぎった。
大の男達がなにもせずにぼけっとしているようなこんな風景は、さすがに日本ではなかなかお目にかかれない。
しかし、彼らが本当に時間を無駄にしているなどということができるだろうか。
あくせく働き、自分を顧みる時間さえ奪われてしまった人間達に比べ、実は彼らのほうがゆったりと贅沢な時間を過ごしている。。。そんな風にも考えられなくはないではないか。
「何もしなくていい時間」。。。僕らが忘れてしまったようなそんな時間の過ごし方に、なんだか魅力さえも感じられてきた。