HONK de BONK

鳥の“落し物”が直撃しましたが(泣)鳥には寛容な私です。。。

138 Flew Over the Bird's Nest - ToB Stage 5 Part 2- (鳥の巣ステージ 2)

2013-10-19 23:18:08 | trip to Beijing 2013
ツアー・オブ・北京第5ステージ。スタート時間は13:30。腕時計を見ながら、心の中でカウントダウンをした。3・2・1…。

オーロラビジョンを凝視するも、スタート地点の天安門広場の様子は映し出されず。悠長に、昨年のレースビデオが流れている。

YouTubeのライヴ・ストリーミングが始まっていないからかなぁ。でもここ中国ではYouTubeは閲覧できない。“ザ・グレート・ファイヤーウォール・オブ・チャイナ”ってヤツです。twitterもgoogleもアクセス制限。

兎に角、早く周回コースに入ってくれと祈る。3、4周観戦できたら万々歳ってことで、摘み出されても文句は言うまい。

暫くすると大画面に周回コースへ向かうプロトンが映し出される。キターーー!! あと少し。

目の前のフィニッシュ地点を、逃げグループが通過した時は、涙が出そうだった。観戦できた~~~。その上、このレースで引退の、フアン・アントニオ・フレチャとマルコ・ピノッティがブレイクに入っている。


フレチャ(L)


ピノッティ(C)


このように、逃げに入っていると、当然写真が撮りやすい。

そして目当てのキャメロン・マイヤーは。。。


マイヤー兄(ベルキンの後ろ、3人のグリーンエッジの一番左)


こんな感じで埋もれています(哀)。ただ、常にプロトンの後方を走っていたので、見つけやすかったけどね。12周の内、8回か9回は自分の目で見たと思う。声援も送ることが出来たし。

まあ、逃げているのが、カナダ人の偽マイヤー(←酷)じゃなくて、キャメロンだったらと何度思ったことか(苦笑)。こればかりは仕方がない。

+++

ふと冷静になって周りを見渡すと、確かに厳めしい警察官やら軍人がわんさと配置されている。しかし彼らは、フェンスから身を乗り出す観客を注意するぐらいで(※ 一瞬は引っ込むけど、基本言うことを全く聞かない観客w)、パスのチェックなんてやってないのね。

パスにはいろいろあって、“メディア”とか“VIP”とか“レース関係者”とかなら入れる特別な場所があるんだろうけど、私の周りの中国人の若者たちが首から下げているパスは“スポンサー”。これが矢鱈と多い。それをチェックしているところを見たことがないし、あまり意味をなしていないのかも。

そんなワケで、私はフィニッシュライン近くの大理石のお立ち台(ベンチ?)で観戦することができたのです。もともとそういうものなのか、チェックが緩いのか、ラッキーだったのかさえ分らなくなってきた。

しかし、油断大敵。お立ち台はどう考えても一人しか乗ることが出来ない広さ。無理すれば、二人OKだけど、抱き合うぐらいの密着度が必要。

すると若い女性が、中国語で何かをまくし立てながら、登ってきた。マジですか~~~。

「私もここで観ていい? イイヨネ!!」みたいなことを言ったのではないかと思う。

予想外の展開に、驚きつつ「スピーク・イン・イングリッシュ!!」と強めに言ってしまった。

彼女はひるむでもなく「Do you like this sport?」と聞いてきた。

なんだ、英語OKじゃん。私は、こんな愛おしいスポーツはこの世に二つとありませんという気持ちを込めて「イエース。ベリー・マッチ」と答えた。

その時の彼女の反応が忘れられない。「英語で話してよ!!」と怒鳴られても、何の動揺も見せなかったのに、一瞬押し黙って「へぇ……」と明らかに驚いている。「(ナニソレ。こんな見たこともないスポーツがこのガイジンは大好きだって? 訳が分らない…)」的な様子だった。

しばらく彼女は私の後ろで写真を撮っていたが、下に降りて、フェンスかぶりつきで観戦していたおっちゃんの肩を叩き「あたし、こんな凄いカメラを持ってるの。だからそこで写真を撮る権利があるわ」みたいな感じで強引に最前列をGET。どんだけ図々しいのよ(苦笑)。そして後ろへ下がったおっちゃん。どんだけ気が弱いのよ。

観客の様子・反応はいろいろと興味深かった。

それなりに盛り上がっていて、楽しんでいるのだけど、選手の名前で応援する人はいなかった。

大きなイタリア国旗とフランス国旗を振り回している男の子達は、特に誰かを応援している風でもなく、フランスやイタリアが自転車競技が盛んな国という認識だけで、この2カ国を選んだのかもしれない。

オーロラビジョンを見ようとしない。プロトンが走り去った後でも、何故か皆フィニッシュラインに視線を送っている。ほら、大画面を見てよ。今、逃げてるのがあの5人。ここに来るにはまだ時間がかかるでしょ。

あと、何故かプロトンの写真は全く撮らないのに、オフィシャルカーの写真を撮りまくってる人。あれれ。自転車より車に興味があるのかなぁ。

明らかに情報が不足している。中国にはレース経験を伝えるイチカワも、レースの見方を面白く話してくれるクリムラもまだいないんだ。

ただ、新しいスポーツへの興味、好奇心の凄まじいエネルギーが伝わってくる。熱気が半端じゃない。

こうしてUCIワールドツアーが開催されているが、自転車ロードレースが中国で認知されるにはまだまだ時間がかかるかもしれない。

否、中国人スター選手が現れたら一発かもしれない。自転車界の姚明(ヤオ・ミン)のような…。


メスゲツのガッツポーズ
いぬたろう、iPadが邪魔や!!


愛の空気が流れる着ぐるみパンダとダン・マーティン


パンダ、選手間でも大人気


寄ってたかってパンダに一気飲みを強要(誤)


自ら首をもいでカミングアウト(←何の?)するのかと思ったら、苦悩?


GETした応援グッズは中国の小旗とスティックバルーン


結果、とても有意義な観戦ができたと思う。情報が少なかった分、驚きも大きかったけど。それがまた楽しかったりして。

マイヤー兄の大活躍を目の当たりに…という訳にはいかなかったが、まあそれはそれで。結局、さいたまクリテには来ないみたいだし(苦笑)、北京で応援できて本当によかったわ~~~。