ベルリン6日間レース第6日目。観衆12,000人。
マイヤー - ハワード組はこの日、5位から始まる。昨年のように、各日終了時にリーダー(総合1位)を獲ることなく、最終日を迎えた。ただただ、1ラップ以上を失うことなく、優勝圏内にはつけてはいるのだが。。。
【5日目終了時結果】
1 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 213
2 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 204
3 Bengsch - Kalz(ドイツ) 203 1ラップ遅れ
4 マルヴリ - Dillier(スイス) 195 1ラップ遅れ
5 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 191 1ラップ遅れ
守りの態勢なのか? この後、爆発するのか? まさか不発弾のまま終わるのか?
リー・ハワードはレース前、Twitterで「Time to pounce!」と書き込んだ。「急襲の時間だ!」(
@leighhoward1)。予告しちゃっていいのだろうか。
ベルギーのケイセは、これは張ったりだとした。
【最終日変遷(←所々、電光掲示板の中間結果を写真に収めたものより)】
1 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 223
2 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 221
3 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 236 1ラップ遅れ
4 Bengsch - Kalz(ドイツ) 230 1ラップ遅れ
5 マルヴリ - Dillier(スイス) 226 1ラップ遅れ
↓↓↓↓↓
1 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 236
2 マルヴリ - Dillier(スイス) 226
3 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 223
4 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 221
5 Bengsch - Kalz(ドイツ) 230 1ラップ遅れ
↓↓↓↓↓
1 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 223
2 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 236 1ラップ遅れ
3 Bengsch - Kalz(ドイツ) 230 1ラップ遅れ
4 マルヴリ - Dillier(スイス) 226 1ラップ遅れ
5 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 221 1ラップ遅れ
↓↓↓↓↓
1 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 221
2 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 236 1ラップ遅れ
3 Bengsch - Kalz(ドイツ) 230 1ラップ遅れ
4 マルヴリ - Dillier(スイス) 226 1ラップ遅れ
5 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 223 1ラップ遅れ
↓↓↓↓↓
1 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 243
2 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 240
3 マルヴリ - Dillier(スイス) 238
4 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 229
5 Bengsch - Kalz(ドイツ) 230 1ラップ遅れ
↓↓↓↓↓
1 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 246
2 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 243
3 マルヴリ - Dillier(スイス) 242
4 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 239
5 Bengsch - Kalz(ドイツ) 232 1ラップ遅れ
【そして最終成績】
1 マイヤー - ハワード(オーストラリア) 263
2 マルヴリ - Dillier(スイス) 254
3 ケイセ - デケイトル(ベルギー) 254
4 クルーゲ - ランパーター(ドイツ) 239
5 Bengsch - Kalz(ドイツ) 234 1ラップ遅れ
まさに息詰まるような接戦だった。ラップ、ラップの応酬。
オーストラリアが駆ける時、先頭交代を要求しても、一緒に逃げるチームはあからさまではないが、協力的ではなかった。欧州チームは連帯しているのか。悪い予兆なのか。気が遠くなるような、不穏な空気感。。。
もう終盤は私、あまりの心拍数上昇で、朦朧としていました(とほほ)。
ただ、オーストラリアの飛び出しは常に鋭く、ラップを成功させるのが救いで、その上省エネ。無駄な動き一切なし。やはり強かった(と、気づいたのはレースが決着してから)。
ハワード優勝のコメント。
「世界最高峰の6日間レースでの電撃的な状況。優勝したかった。この勝利を、ホームでのトラック世界選への弾みとしなければね。世界選マディソンを三連覇したら、虹のジャージを纏ってベルリンに帰ってきたい」(CNより)
「歴史的な勝利だ。どの6日間レースでも、勝つことは大変なことだ。オーストラリア人同士のペアがベルリンを勝つのは62年ぶりだ。昨年は2位だった。ここに帰ってきて勝つことは、重要なことだった。
出し惜しみしてた訳じゃない。我々はツアー・ダウンアンダーと長い国際線フライトで、少し疲労した状態でレース入りした。疲れていた。トラックをやるのは、マディソン豪州選の1日を除いて、昨年のトラック世界選以来だ。調子が出るまでに慣れる必要があった。
6日間レースは6日間を走り抜くために、エネルギーの制御が重要なんだ。キャム(マイヤー)と僕は、ロードレースよりトラックでの経験の方が長いし、物を言う。最終日の“チェイス”は1時間を超える。これは僕らに好都合だった。
説明するのは中々難しいんだけど、風変わりなレースなんだ。マディソンと言っても、チェイスというのと、各レースで勝つと一定のポイントがもたらされるヤツがある。10ポイントか20ポイント。あと、100ポイントに達する度に、1ラッププレゼント。マディソンの中でのラップ獲得もある。中間スプリントポイントも関わってくる。最終的には一番ポイントを持ってて、ラップを失わなかったチームが勝ちということなんだ」(オーストラリア車連より)
きたるべき総攻撃のために力を温存。冷静を保ち、最後の夜に臨んだというのがよく分かる。
昨年の世界選マディソンもそうだったんだよねー。機が熟すのを待って待って待って、他チームが疲れてくる終盤に力を爆発させる。前半の様子見で、追いかけ回され潰されても、イライラしては負けだ、と。これは、自信がないとなかなか出来ないよね。
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62年ぶりのオーストラリアペアのベルリン優勝。
アルフレッド・ストローム(Alfred Strom )とレジナルド・アーノルド(Reginald Arnold)のオーストラリア人ペアは1950年の第32回大会(3月)第33回大会(12月)に優勝(※ 年2回行われた年もある)。
さかのぼって、1926年の第16回大会は(※ なんとこの年は1年に3開催。どんだけ6日間レースが好きなんだ!)、レジー・マクナマラ(Reggie McNamara)とハリー・ホラン(Harry Horan)が、豪州人初のベルリン6日間レース優勝を遂げている。
1910・1913年に優勝したジャック・クラークや、1983・1984・1985・1986・1988年に優勝のダニー・クラークは非豪州人と組んで優勝。
CN: Howard and Meyer enter the history books with Berlin 6 win
Cycling Australia: Meyer and Howard triumph in Berlin 6
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私の断末魔の叫びがてんこ盛りで、非常にお聞き苦しいのですが、よろしければ、ラスト10分弱の攻防を…。騒がしくて本当にお恥ずかしい限りです&申し訳ありません。
ポイントとしては。。。
06:15 クルーゲ、アタック(会場、大いに沸く)
06:48 ハワード、アタック
07:20 ジャン
07:37 マイヤー、フィニッシュ&ガッツポーズ!!
101. Berlin Six Day 2012 Großes Finale
こちらはポディウム。
101. Berlin Six Day Race 2012 Großes Finale