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七輪と道路地図

 さんまがおいしい季節になってきた。庭で七輪に炭をおこし団扇でぱたぱたあおぎながら焼く。もくもくと立ち上る煙の匂いが食欲をそそる。

 ところが最近庭で煙でも出そうものなら抗議の電話がかかってくるらしい。ダイオキシンを出さないで欲しいということらしい。年に数回のことなのだが、風情の無いことでである。そんなわけで最近七輪をとんと見かけない。絶滅寸前なのだろう。

 絶滅と言えば、最近こんなものまでと思ったのが道路地図。ほんの15年前の話だがドライブに道路地図は必需品だった。本屋には各社の特徴のある道路地図が山積みされていた。ところがカーナビの普及のためだろうか、これがほとんど絶滅危惧種状態なのである。

 今まで道路地図は色々買ったが、結局昭文社の大判B4サイズの地図に落ち着いていた。サテライトマップルと呼ばれていた10万分の1縮尺のこの地図は全体像をつかみやすく、遠出することが多かった私にはちょうど良かったのである。毎年のように買い替え、車には色々な書き込みをした道路地図が3冊も4冊も積んであることが多かった。

サテライトマップル


 実際に運転する時はカーナビを使うので地図はいらないだろうと思うかもしれないが、その当時ナビの精度が低く地図でルートの予習をすることは必須であった。それに「東北3泊四日3000キロの旅」を計画する時に大判で見やすい地図は必需品だったのだ。

 それが去年新しいサテライトマップルを買いに行って愕然とした。売っていない。大判B4サイズの地図が影も形の無いのだ。結局70万分の1の地図を買ってきたのだが、折り目はすり切れてくるし、ストレスはたまる。

 ところが今年、昭文社から「Mapple全日本版 (創業50周年記念復刻版マップル全日本道路地図)」を売り出すと言う広告を見た。これがB4判。これですよこれ、欲しかったのは。

 2010年7月20日に発売開始ということだったがアマゾンが早くから予約を受け付けていたので7月16日に注文。8月3日に到着。

Mapple全日本版



 これであと5年はしのげると思ったら、これが大間違い。私には非常に使いにくい作りになってしまっていた。

 最大の問題点は縮尺を25万分の一にしたこと。これはページ数を減らすには大きな効果があったようだが、ページ割がめちゃくちゃになってしまった。昔の20万分の1の地図ではページをめくると地図の続きを見ることが出来たし、3ページめくると南へ1こま移るとか覚えやすかったし使いやすかった。ところが今回の地図では例えば東北地方では南北につなげている。これが慣れない。

 それにページ間で重複する部分が明示されていないし、重複量がいろいろ変わる。これは旅程のプランには致命的。全体像を把握しにくいのだ。カーナビが発達してきた今、道路地図に需要があるとしたらドライブ計画だろう。今回発売された地図はそれをあまり考慮していない。綿々と進化してきたマップルの進化部分を全て切り捨て、祖先帰りした愚作じゃないかと思う。奇をてらわず20万分の一の全日本道路地図を10年ごとでよいから出してもらいたいものだ。

 結局今年の東北旅行はgoogleマップで計画して、JAFの20万分の1の地図に書き込むということになった。

 話は変わるが、このgoogleマップ、ルートも探してくれるし、所要時間も計算してくれる便利なものだ。その上Google Maps Navigationという、ユーザーが増えれば増えるほど精度が増すと言う究極のナビも登場している。これでは道路地図が絶滅するのはやむ得ないことかと納得する。

 私も七輪や道路地図と一緒に絶滅しないようせいぜい気張っていこうと思う毎日である、、、、、


注記:この5000部限定「創業50周年記念復刻版マップル全日本道路地図」は売切れ次第販売終了らしいが、昭文社ではすでに販売終了。アマゾンではまだ売っている。



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