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高速道路料金割引(その1)

 2009年3月28日土曜日から新しい高速道路料金割引制度が始まった。休日にETCを利用する車の高速道路料金が一律1000円になるのだ。この一律1000円になる割引制度には苦い思い出がある。

 景気浮揚対策として高速道路料金割引の議論が持ち上がったのが去年の秋のことである。連日新聞には「休日一律1000円」の文字が躍っていた。何度も何度も「休日一律1000円」の文字を見ているうちに花畑老人(注1)の頭の中に高速道路はどこまで走っても1000円と入力されてしまった。

 晩秋の太陽を浴びながら昼寝をしている時、むらむらと湧き上がった「鰻を食べたい」という思いと「休日一律1000円」が結びつくのに時間はかからなかった。浜松へ鰻を食べに行こう。去年の11月のことである。

 真っ青に晴れた秋の日の土曜日、東名高速道路を厚木から浜松に向けてのんびり走っていった。浜松の有名な鰻屋さん「かんたろう」が目的地だ。

 浜松インターを出るときの料金表示が4600円だったのには少し驚いたが、きっとシステムの更新が遅れているのだろう、請求は1000円に違いないだろうと思っていた。

 浜松インターを出て5分ほど海のほうに向けて走ったところに「かんたろう」はある。11時半頃に着いたのだが、駐車場は満車で盛況である。それでも30分くらい待って店に入ることが出来た。

かんたろう


 お勧めうな重、1995円を注文する。

かんたろうのお勧めうな重


 満腹して日本3大砂丘のひとつだという中田島砂丘を散歩して帰途に着いた。

 厚木インターを出るときの料金表示がやはり4600円だった。景気浮揚対策のように緊急を要する施策にソフトウエア修正が間に合わないのだ。元技術屋としては苦笑するしかない。

 一ヵ月後に届いた料金引き落としの明細書には往復で9200円の高速道路利用料金が踊っていた。ちょっとインターネットを検索して事実を確認した老人は、丸くなった背中を落として苦笑するだけであった。

続く


注1
本ブログは政治的に正しい表現「ポリティカリー・コレクト」(politically correct)の基準に従っています。したがって学術用語である「ボケ老人」は、このブログでは「お花畑の里の住人」と表記しています。



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