熊本熊的日常

日常生活についての雑記

『だから、僕らはこの働き方を選んだ』備忘録

2013年01月02日 | Weblog

「物事の多くは、ルールの設定次第で変わってくる。」103頁

「結局大事なことは、ビジョンだと思う。関わるみんながビジョンやテーマに共感し、前向きな気持ちで取り組んでいることこそが何よりも求心力になるはずだ。志を同じくする仲間たちが常に集まっていて、フェアに事が進む場をつくることが重要なはずだ。」112頁

「そもそも、組織というものは都市や街と一緒で、自然に、必然的に生まれた方が強いように思う。」114頁

「僕らは基本的に人は「やりたいこと」に一生懸命になるものだと思っている。」124頁

「そもそも論理的に考えて論理的に判断したら、みんな同じ結論になってしまい、結局他の人と同じことをやるはめになってしまう。」147頁

「たぶん、人が満足に至る構造はかなり直観的なものではないだろうか。考えてみれば恋愛もそうで、付き合う相手を「ロジカルシンキング」で決める人がいたら、相当嫌な感じだ。…(中略)… 論理的であることの怖さは、感覚的にずれていても、説得力があるから通ってしまうことだ。これは怖いことだ。」148頁

「そもそもできることより、できないことを説明するのにロジックは適しているのだ。」149頁

「人間が想像できることには意外と限りがあるから、本当の最高はちょっと考えて最適だと思えることとは違うところにある。」155頁

「人が幸せを感じるのは、何を持っているか、どんなポジションにいるか、といった絶対値とは関係ないと思う。昨日よりも進化している実感を持てたり、先に向けて希望があったり、仲間たちと共に目的に向かう前進にこそ充実感や幸せを感じると思う。」190頁

「人の可能性はもっと偶発的に開いていくものかもしれない。」191頁

 

以前に読んだダニエル・ピンクの『フリーエージェント社会の到来』を思い起こさせた。ダニエル・ピンクは確かゴア副大統領のスピーチライターだった人だと記憶している。日本で「フリーエージェント」なる働き方が一般化するのかどうか、それを読んだ当時は疑問に感じていたが、こうして東京R不動産というものを目の当たりにすると、そういう時代になっているのかもしれないと思う。

東京R不動産の物件は過去に3回内見させてもらったことがある。最初は房総の空き地だった。その物件自体は良かったのだが、周囲の交通に不安を覚えたので、見送った。道が狭い割に大型車両の交通量が多いと感じられたのである。残りの2回は昨年の今時分だ。勤め先を解雇されたとき、転居する場合には引っ越し費用を負担してもらえるとのことだったので、転居先を探したことがあった。たまたまこのサイトで面白そうな物件があったので見せてもらったのである。片方は申し込みをしたのだが、先客に決められてしまった。もう片方も悪くは無かったのだが、立地がしっくりこなかったので、こちらは見送りとさせていただいた。

この本を読んでいて、ふと、白隠の書を思い出した。

「動中工夫勝静中百千億倍」