料理が出来て良かった。 ー 和洋折衷の秋のポタージュ。

2015年10月17日 | ドイツ・ヨーロッパの「食」

ドイツ・ヨーロッパの秋を彩る剽軽もの。



パンプキン、カボチャ、キュルビス。
名前の通り、いろいろな形、様々な色。



食べ方もいろいろ。



僕が今年、一番凝っているのは、一度、昆布出汁、酒、味醂などで、
和風に炊いたカボチャに絹漉し豆腐をたっぷり加えて、ハンドミキサー
でピュレにして、そこに牛乳、バター、ナツメグなどで味を調えた、
和洋折衷の秋のポタージュです。





88歳になるドイツ人の義理の母のお昼ご飯に妻が届けると、後から、
わざわざ電話をかけてきて、「本当に美味しかったよ、知行は料理の芸術家だね」
と、この30年で最大級の賛辞を貰いました。



料理が出来ることは有難いことだと、この頃よく思います。
自分が愉しいことでひとの役に立てることは嬉しいことです。
自分の生業では、日独言語間の専門職について30年余りになりますが、
このように心が弾むことは一度もありませんでした。

少なくとも僕の場合には、経済や産業に関わった活動では自らの利害と
金銭的関心や損得が支配的になる部分が多く、その上、活動自体の意味
や価値に懐疑的になってしまうからでしょう。長い間、なんとか折り合い
をつけてきましたが、「これからの人生の選択肢ではないなあ」と、
スープを作りながら、煮え切らない自分を眺めています。

 


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