毎年この時期になると、友人が野生の行者ニンニクを沢山分けて
くれます。それで今日は日本の春の「筍の木の芽和え」にヒントを得て、
「ボテトの行者ニンニク和え」を作りました。
まず、摘みたての新鮮な行者ニンニクの葉っぱを細かく刻み、すり鉢
に取り、エクストラバージン・オリーブオイルと塩、レモン汁、塩、
胡椒と一緒に荒いペースト状になるまですり潰します。
そこに薄口の醤油で加減した昆布水に前日から浸しておいた固ゆでの
ボテトを薄切りにして加え、行者ニンニクのペーストと均等に混ざり
合うまで、箸でよくかき混ぜて、緑和えにします。
その後は各人の皿に盛り付け、最後にしっかりと炒った松の実を荒く
半ズリにして、上に散らせば、完成です。
コクもありながら、爽やか
な美味しさで春らしい一品となりました。
思いつきのレシピがイメージどおりに仕上がり、食卓の皆んなが
「美味しい、美味しい」と言ってくれると嬉しいものです。
冷涼な気候のせいか、ドイツでも糠漬けは美味しく出来ます。
うちの家族だけでなく、ドイツの友人達にもなかなか好評です。
さて、次男と末の娘、とても仲のいい二人ですが、お新香の盛り付け方
を見ると各人の個性の違いが実にはっきりと表れていて、面白いものです。
そして、どちらも僕では思いつかなかった盛り付けです。
「独創」と言えども、一人の命が突然自ら生まれてくることがないのと
同じように、常に歴史と文化の大きな枠の中で成される個人の表現
なのだと思う。「捉われること」と「捉われないこと」の間に色々な
感動があるのだと思う。固有と普遍の関係も似たようなことだろう。
何百億、何千億の中の一粒、一粒。