ほかの野菜にはすまないが、いま一番気を遣っているのがタマネギの自家育苗。その生育ぶりが毎日気が気ではない。タネまきが9月4日だから23日がたっている。背丈は10センチほどに伸びてきた。ここまでくると、やっと先が見えてほっと一息ついている。
台風が来るとなると防虫ネットを二重にトンネル掛けし、雨風に負けないようしっかりと固定する。これをさぼると、ここまでの世話が一夜にして無になることがあるからで、ここは面倒でもきちんと対応しないといけない。
過保護だなと思う。しかしこれまでの経験からいえば一時も目が離せない。順当であったのに突然苗が次々と倒れる時だってある。そんな経験があるからつい慎重になる。しかしこんな事態になれば対処方法を知らないから、あきらめるしかないのだけど。
タマネギの自家育苗をやっているひとを周辺では見なくなった。農家だって、家庭菜園だって、だれもやらない。かつてやっていたひとも、失敗続きでいまはすっかりあきらめてしまった。だからわが菜園のタマネギの自家育苗は、その難しを知る人からは注目されている。成功するのか失敗するか。となるとここは意地でもがんばることになる
タマネギは面白い。市販の苗を買ってきて植えつけたら、こんな簡単に栽培できて収穫できるものはない。それなのに苗を育てることになると一番難しいときているのだから、この対照が極端すぎる。それがいつも不思議だなと思いながら、面白くて育苗に励んでいる。