30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

タケノコ掘り達人への道

2011-04-27 | その他

「外をふらふらしていたら、なおる風邪もなおらないわよ」とかみさんの声を背で聞きながら、2回目のタケノコ掘りだ。竹林は菜園のすぐそばにある。掘る専用の道具の代わりに菜園のシャベルを担ぎ、長靴をはけば用意万端である。

タケノコは好きだ。厳密にいえば、タケノコを材料して作ったおかずは好きだ。どうしてこんなにうまいのだろう。「それは私は作るからよ」という声が聞こえたような聞こえないような。これまでは八百屋に出回るのを待っていたのだが、一昨年から、4月末になるとタケノコ掘りをするようになった。

掘るのは楽しい。実に楽しい。機会があれば挑戦することを勧める。どうやって見つけるのか、どうやって掘るのか、最初は戸惑ったが、なに、やって見ればなんとなくできてしまっている。

まずは見つけること。これがむずかしい。ビギナーの私には地中に埋まっているものは到底わからないから、地上にちょこっと、ほんのちょっと芽が出ているのを探す。探すのは目であるのだが、落葉で覆われているから容易ではない。平らな所ならすり足で歩く。長靴の底に全神経をそそぐ。なにか引っかかるものを感じたら止まり、落ち葉を払って足元を見る。あっ、タケノコの芽だ。そうなるとうれしいものである。私はこれで虜になった。しかし、そう簡単に見つからないもので、そうなると意地でも見つけてやると夢中になるのがまた面白い。

見つけたら次は掘ること。これがやっかいだ。地下茎が密に縦横に走っているから、地中にシャベルを入れようとしても地下茎に阻まれて深く入っていかない。しかしどこからか入らないものかと四方からさぐりを入れると、地下茎がまばらなところがシャベルを通して感じられる。ここがいいかと、シャベルの先端で地下茎をごつんごつんと突き破っていく。なんとなくシャベルの先が深まで入ったなと感じたらしめたもの。あとはテコの応用で、タケノコを下から持ち上げるように力を加えていく。タケノコを前にして、さてどこから攻めるか、これを考えるのもまた楽しい。

簡単に掘り出すことができるときもあれば、汗をびっしょりかいて苦闘するときもある。サイズは小ものから大ものまで。2人暮らしなら大きめのもの1本で十分で、小さいのあれば2本、これでタケノコご飯と若竹煮が十分にできる。私はうまいうまいと、声を出して食べる。ホントにうまいよなあ。

タケノコの旬はごく限られた期間だ。まもなく終わりになる。後がないから、あと何回タケノコ掘りができるのか。GWを迎えると、春が去り、初夏の日差しを感じるようになる。タケノコの季語は夏だという。


 

        

 


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