人間でもこの暑さにまいっているのだから、野菜だって強い日差しに閉口してぐったりしている。その中で、暑くなればなるほど元気で色つやがいいのがいる。シシトウだ。この真っ青なつややかさ。見ているほうだって元気が出る。形と色といい、なんとなく粋な感じだ。
シシトウは飲んべえにはうまい。飲み屋でよく食べるのだが、食卓ではなかなかお目にかかれない。というのも、亭主がどうしても食べたいと言わないかぎり、スーパーでかみさんがシシトウを買うというのはどこの家庭でもまれだろう。買ったところでどんな調理をしてくれるのだろうか。
好きなら自分で作るのが一番手っ取り早い。収穫したものを家に持ち帰り、今晩のつまみはこれでとかみさんに頼めばいい。食べ方は焼き鳥屋と同じく、焼いてショウガ醤油で食べる。たぶん私の知らない食べ方がいろいろあるのだろうが、これが一番酒にあう。
この夏も5株のシシトウがかわいい実をつけた。今年はタネから育てないで、時期がやや遅れたため苗を買って植えつけた。ここにきて実をつけた。まだちょっと早いかなと思える程度のものがうまい。“とりあえずビール派”の私でもこの暑さでビールがうまい。ショウガを多めにすりおろしてもらって、一気にビールを流し込む。さすがにこたえられない。シシトウは追肥をしていけば長く収穫が続く。それまでせいぜい楽しむことにしよう。
トマトが順調だ。トマトの色合いも暑さとともに鮮やかになるようだ。このとろこ毎日、ミニ、中玉、大玉とコンスタントにとれている。食べる側からすれば、少量でもコンスタントがいい。写真は燃える入り日に対抗する真っ赤な大玉トマト。