草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句 / 紅葉 (九分九厘)

2010-11-03 | Weblog

さきがけて一葉の染まる紅葉かな
洛中の驟雨すぎゆき夕紅葉

去年よりも天に近しや花芙蓉
地に敷きてなほ愛ほしき紅芙蓉

ふぐりみる木の葉のなかの椿の実
宵闇の酒と涙とアリアドネ

最近京都にしばしば訪れている。平安京創建当時の平安宮と内裏跡を探検する。清涼殿の辺りは今は小さな建物の密集する街である。大内裏の朱雀門辺りを通り神泉苑にいたる。今の二条城の南になる。紅葉が綺麗であった。この朱雀門から南へ一直線でさがると羅生門になる。今は千本通りとなっている。羅生門は、現在小さな公園のブランコの傍に、その旧跡石碑を残しているだけである。
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6 コメント

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好きな句 (龍峰)
2010-11-04 11:25:50
 さきがけて一葉の染まる紅葉かな
今年の紅葉は遅れ気味のようですが、作者は1本の紅葉の木の中に先行して紅葉した葉を見つけられた。そこから作者の紅葉への期待やこれまでの感動を追想されている様子が伺われます。自然への慈しみと繊細な心づかいが伝わってきます。 

 去年よりも天に近しや花芙蓉
花芙蓉を見ながら去年よりも天に作者の気持ちが近付いたのでしょうか。何か色々天について解釈できそうです。まさか弱気になられたわけではないでしょう。単に芙蓉の木が伸びた訳でもないでしょうから。優しげな頼りなげな花芙蓉を見ながら研ぎ澄まされた感覚と感動で詠われた詩はなかな謎めいて、鑑賞に時間を必要とします。
しかし、いい句ですね。
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好きな句ほかコメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2010-11-04 12:47:35
☆さきがけて一葉の染まる紅葉かな
先ず、冒頭の紅葉のお写真は見事ですね!。紅葉の時季になったからと云って、全てが一遍に紅葉する訳ではなく、黄葉と共に遅速があります。さきがけて緑の中に映える紅葉は、ある一面では脚光を浴びる人の人生の一時期にも似て、華やぎと哀切を感じて良い風情ですね!。
御句のさきがけの紅葉に深く思いを致される心情が、季語「紅葉」に詠嘆のかなの切れで止められ、深くて高い格調を感じて素敵です。

☆洛中の驟雨すぎゆき夕紅葉
この所、小生も所要の為京都市内に出かける事が多くあります。昔から京都は革新的な新しさと、超伝統的な古さが共存していると言われていますね!。近代的ビルが立ち並ぶ河原町、烏丸界隈にあっても少し裏路地に入りますと古いお寺があったり、格子戸、犬矢来などの町屋が残っていたりと如何にも1200年以上も都のあった伝統と風情が偲ばれます。御句の「洛中」「驟雨」「夕紅葉」との語句から、しっとりとした京都の風情と情緒が感じられ、素敵な好きな一句です。

☆去年よりも天に近しや花芙蓉
☆地に敷きてなほ愛ほしや花芙蓉
今年の残暑は長くて厳しく、秋に咲く花達はコスモスを初め、皆開花が遅れていましたね!。芙蓉の花も例外ではなく、今でも一部残って咲いているものも有るほどです。又、芙蓉の花にも、ピンク、白、うす紅、夕方に赤くなる酔芙蓉など色々ありますね!。御句のこの二句の「天に近し」「地に敷きてなほ愛ほし」との措辞に、俳句における嘱目の深さがとても感じられ感嘆します!。よく観察しなければ、中々出て来ない措辞と思いました。


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好きな句 (四捨五入)
2010-11-07 22:49:02
さきがけて一葉の染まる紅葉かな

山の上ではすっかり紅葉しているのに、平地ではなかなか見られません。まだかまだかと紅葉を探していて、一葉だけ紅葉しているのを見つけたときの喜びを感じます。また、人間社会の一断面を詠んでおられるようにも解釈できます。

洛中の驟雨すぎゆき夕紅葉

通りに面した土塀の内側でしょうか、にわか雨が紅葉の葉を洗って行ったあと、夕日を受けて赤く燃えているさまが目に浮かびます。京都の秋はいいですね。

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お礼 (九分九厘)
2010-11-09 21:00:20
龍峰様
 旅行していて御礼が遅れました。知多半島の先端から舟に乗って日間賀島に渡り、ことし初物のトラ河豚を食べに行ってきました。
2句を選んでいただき有難うございます。今年の紅葉は一寸早めですね。河豚も今年は早めに食べてきました。それから芙蓉の木ですが意外に少しづつですが木が大きくなっていくのです。近所に立派な木があって10年以上見続けていますが最近は2階の屋根に近いくらいになってきました。あと10年したらどうなっているか、高さは変わらずに白い花だけは咲いていることでしょう。
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お礼 (九分九厘)
2010-11-09 21:15:14
たろう様
コメントを有難うございます。「華やぎと哀切を感じて良い風情」とはとても素晴らしい表現ですね。たろうさんは散文も韻文もとてもお上手です。俳句や短歌をよくされる方は散文が簡潔でお上手です。たとえば飯田龍太の文章は上手いものですね。さて本当に難しいのはどちらなのでしょう。京都は半世紀ぶりの再発掘をして楽しんでいます。最近は「京都学」「東北学」と称する学問がまかり通っています。月末に高台寺の夜の紅葉を見に行きます。
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お礼 (九分九厘)
2010-11-09 21:26:22
四捨五入様
 選んで頂いた2句はミントの出句です。時期が一寸ずれてしまいましたが、紅葉は初めと盛りと、それから最後の一枚(12月の吉野に期待?)の三種類の句を今年はものにしなければと思っております。
先日京都の市バスに乗ってるうちに急に雨がやんで日が差してきたのですが、白川辺り御屋敷の塀に囲まれた夕紅葉をバスの窓から見て作った句です。
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