(写真は御影の香雪美術館にて撮影した枝垂れ桃)
句会に投句したものにすこしつけ加えました。(兼題は、桃の花および種物でした)
”俳句は存問の詩。俳句は挨拶である”と山本健吉は云っています。たまたま、それに似合うような句が出ましたので、ご紹介させていただきます。
”種袋みちのくの紅とじこめて” (hiroko)
注)句会の席上、友人から届いた紅花の種をご披露し、それが米沢からのものであることを話しました。それを覚えてくれていた奈良の大佳人がこの句を詠んでくれたのです。印象に残る秀句でした。
”変わらざるもののひとつや修二会果つ” (ゆらぎ)
注)二月の終わりでしたか、司馬遼太郎が書いた東大寺の二月堂での修二会が1300年近くも変わることなく続いてきたという文を読んで、そのことに強烈な印象が残りました、
それを上記の奈良の佳人に話したところ、自分も先年見たといわれ、詳しい様子や日程などをを教えくれました。そのお礼の意味もこめて、この句を投句させていただきました。
以下は、いつものとおりです。
めぐりくる時忘れじと初桜
杜子春の夢でも見むか桃の花
桃咲いて心の隅に恋つくる
花種を買うて足取りかろやかに
春色というべく舞ののどやかさ
心ある人の素顔や桃の宿
紅花の種しまいたる小抽斗
幸せのゴールデンシャワー花ミモザ
注)ミモザの黄色い花が一斉に散ることをゴールデンシャワーと呼びます。
ミモザ咲くグラス傾けモーツアルト
友からの便りはいまだ鳥雲に
句会に投句したものにすこしつけ加えました。(兼題は、桃の花および種物でした)
”俳句は存問の詩。俳句は挨拶である”と山本健吉は云っています。たまたま、それに似合うような句が出ましたので、ご紹介させていただきます。
”種袋みちのくの紅とじこめて” (hiroko)
注)句会の席上、友人から届いた紅花の種をご披露し、それが米沢からのものであることを話しました。それを覚えてくれていた奈良の大佳人がこの句を詠んでくれたのです。印象に残る秀句でした。
”変わらざるもののひとつや修二会果つ” (ゆらぎ)
注)二月の終わりでしたか、司馬遼太郎が書いた東大寺の二月堂での修二会が1300年近くも変わることなく続いてきたという文を読んで、そのことに強烈な印象が残りました、
それを上記の奈良の佳人に話したところ、自分も先年見たといわれ、詳しい様子や日程などをを教えくれました。そのお礼の意味もこめて、この句を投句させていただきました。
以下は、いつものとおりです。
めぐりくる時忘れじと初桜
杜子春の夢でも見むか桃の花
桃咲いて心の隅に恋つくる
花種を買うて足取りかろやかに
春色というべく舞ののどやかさ
心ある人の素顔や桃の宿
紅花の種しまいたる小抽斗
幸せのゴールデンシャワー花ミモザ
注)ミモザの黄色い花が一斉に散ることをゴールデンシャワーと呼びます。
ミモザ咲くグラス傾けモーツアルト
友からの便りはいまだ鳥雲に
奈良の佳人の句はいいですね。句会でも取らせていただきました。アラジンのランプのように、袋の中から今にもみちのくの紅花が飛び出してくるような感じがします。
変わらざるもののひとつや修二会果つ
何でもすぐ変わってしまうこの世で1300年も変えずに続けているとは感動的です。修二会が終わった時の感動が伝わってきます。
めぐりくる時忘れじと初桜
多少前後はしても3月末になると必ず咲き出す桜は健気ですね。桜には物忘れということがないようです。
杜子春の夢でも見むか桃の花
桃の花には桃源郷というように華やかで享楽的な雰囲気があります。杜子春の夢の享楽の世界と相通じるところがあるように感じられます。
まず香雪美術館の枝垂梅の素晴らしい写真を褒めねばなりません。優しげな紅白がいいですね。先月俊成の直筆を見にこの美術館に行きましたが、残念ながらこの桃の花には出くわしませんでした。
情感の籠った俳句のいづれを取ろうか大いにまよいましたが、以下を頂きました。
変わらざるもののひとつや修二会果つ
奈良時代から1300年途中途絶えることも無く修二会が続いてきていることは奇跡に近く、その時代時代の僧が迷うこと無く繋ぎ、幾多の迫害や国家の存亡の危機にも耐え抜いたことはただただ賞賛あるのみ、月並みの言葉しか出てこない。それをさらりと詠まれた事に拍手です。
杜子春の夢でも見むか桃の花
桃と言えばやはり原産地の中国となりますが、杜子春を持ってこられるところが、分かりやすくていいです。ただ日本では縄文遺跡の中から桃の核が見つかっているとのこと。古くから日本にある樹木の一つなんですね。
花種を買うて足取りかろやかに
ご自分のことのなのか奥様のことなのか、夢一杯花一杯で自然と笑みがこぼれてきます。
駄句を書き連ねましたのにもかかわらず、嬉しいコメントを頂きありがとうございます。
修二会の句は、句の巧拙よりも、この行事が1300年以上続いたこと、そしてそれを目の当たりにしたことに感動を覚え、心覚えとしてなんとか句に残したい思ったことで詠みました。取り上げて頂き、嬉しく思います。
初桜の句は、大兄の白梅の句をもじったようなものです。”巡り来る”という表現がいいですね。刺激をいただき、ありがとうございました。
杜子春の句ですが、芥川龍之介の小説『杜子春』のエンディングを思いだした詠みました。桃の花は、もうすぐ咲きますね。京都御苑の桃園が素敵なので近々行ってみようと思っています。ありがとうございました。
枝垂れ桃(梅)の写真、いいでしょう! 毎年4月初めになると撮影にいきます。カメラも数台持って。タイミングがあうと、同じ庭に枝垂れ桜も咲いて、美の競演となります。ぜひお出かけください。
修二会の句を採っていただき、ありがとうございました。修二会の歴史的な意味を知って、それを実際にみることができて感激したものですから、相当な思いがこもっています。取り上げていただき、感激です。
縄文遺跡に、桃の核が出たのですか! 昔から、日本にあるのを知って嬉しくなりました。
花種の句ですが、新しい花の種を手に入れると、いつごろ、どんなにきれいな花が咲くかとわくわくしますね。心もかろく、足取りかるくになります。少し種明かしをすれば、蕪村の”葱買て枯木の中を帰りけり”の句が頭にありました。あはは・・・。
めぐりくる時忘れじと初桜
素直に読んで私の心を慰めてくれます。人間は歳を取るとこのようにはならないですね。
春色というべく舞ののどやかさ
なんとなく「春色」という、作者の鑑賞眼が伝わってきます。
幸せのゴールデンシャワー花ミモザ
近所に巨大なミモザがあります。ゴールデンシャワーの意味がよくわかりました。
友からの便りはいまだ鳥雲に
友の行方がわからないのか、亡くなられたのか、悲しい句に思って読みましたが、mail がcloudに迷い込んみダウンロードができないのかとも読みました。
4句もお採りいただき、それぞれに嬉しいコメントをありがとうございました。このところ九分九厘さんのコメントは、いずれも軽妙洒脱でリラックスして書かれているので感じ入っております。
(初桜の句)ご指摘の通り、桜は毎年変わることなく咲きますが、わたしたち人間は次第に姿が変わってゆきます。せめて、気持ちだけは、いつまでも若々しくありたいですね。
(鳥雲にの句)いろんな読み方をしていただき、興味深く拝見しました。実際のところは、友人から届くはずの手紙がなかなか届かないので、カーペンターズの「ポストマン」の心境なのです。まだかなあ、と外へ出て郵便配達の人を待ちかねているという状況なのです。そうしたら、渡り鳥がはるか空の彼方へ消えていってしまった。じゃあ、もう手紙はこないのかも、と思った。そんな情況なのでした。あまり、ぴたりではありませんね。
あはは・・・。
お早う御座います!!。
愈々暖かい春の日射しとなり、ゆらぎ様には
東奔西走と何かとご多忙の事でしょう!!。
先ず、香雪美術館の枝垂れ桃の美しい
お写真には敬意を表します。
哲学の道、鴨川べりなどで見かける「源平桃」
「咲き分けの桃」とは少し種類が違うようですね?
桃の花を愛でる為の園芸種と思われますが、
日本人は何と細やかな美意識を持っている
ものよ!と感嘆するばかりです。
遅くなりましたが沢山の佳句の中で以下の
御句を頂きました。
☆変わらざるもののひとつや修二会果つ
古都奈良は京都より歴史が古く、特に何も
かもゆったりとした景色と、流れるような行事
が気に行っています。
文明の歴史とは違う、日本人の精神文化の
原点があるようですね!!。
☆杜子春の夢でも見むか桃の花
子供の頃より芥川龍之介の本、漫画など
でよく読んでいてとても懐かしい「杜子春」
の物語です。中国の古代由来の物語は
人生の機微を良くつかんでいて示唆に
富んでいます。
桃の花もそのように一時の夢のようです。
☆花種を買うて足取りかろやかに
色欲、出世欲、名誉欲なども少しづつ薄れ
てゆく年代となりました。あとは美しい「もの」
「こと」を愛でたい年頃です。
美しい花を育てる為に花種を買えば、心も
足取りも軽くなりますね!!。
☆紅花の種しまいたる小抽斗
小生も紅花ではりませんが、同じ経験が
あります。知人から貰った古代イスラエルの
人々が食べていたと言う「レンズ豆」の種と
風船葛の種です。抽斗の奥にしまっていて
時折からから音立てていました。
☆ミモザ咲くグラス傾けモーツァルト
けぶるような黄色の花が咲くミモザは、やはり
春の洋花の代表のようですね?
クラシック音楽を聴きながら傾ける瀟洒な
グラスビールは、至福の時のようです。
一句献上!!
☆大根の花に愁ひの入日かな
お礼を申し上げるのが遅くなり、申し訳ございません。五句もおとりいただき、それぞれに丁寧なコメントをありがとうございました。その中から・・・。
「花種」の句ですが、お書きいただいたように、抽斗に入れておくと開けるたびに、からからと音がします。そろそろ蒔いてくれといわれてる見たいです。4月に入ったら蒔くことにしています。
ミモザのグラスは、「ミモザカクテル」です。ちょっと細長いでしょう。シャンパンとオレンジジュースのカクテルです。口当たりもよく、女性にも好まれます。佳き人と呑むのは最高です!
御句「大根の花」は、雰囲気が感じられていいですね。白の他に、薄い紫の花もあって、春愁の雰囲気も感じられます。