草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/雪女(ゆらぎ)

2013-01-29 | Weblog
 ひさびさに登場させていただきます。まだまだ趣のある句を詠むというレベルに到達しておりません。風の吹くまま、気の向くままに詠んだものばかりです。お目こぼしください。句会でも出しましたが、”日向ぼこ今日も二人でチュトワイエ”という感じで気楽なおしゃべりをして楽しむ日々であります。すべて世はこともなし! よろしくお付き合いの程お願い申し上げます。



 雪女君に待たるる心地して

 風流は山茶花つづく雨の径

 楽しさのいや増すごとき冬日和 
          
 こでまりや花舗の店先明るかり

 春光をまるく閉じ込め冬芽かな

 霙るるや書信届けり女文字

 一枚の絵を描き終わり日脚伸ぶ



掲載の雪女の写真は、風間完画伯が『女ひと四季』と題する高橋治の本のために描いたものです。この本には、長谷川双魚の洒落た句が
あります。

  ”ひとの世の遊びをせんと雪女郎”
コメント (8)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今日の俳句/外国の俳句(龍峰) | トップ | 今日の俳句/ 水仙 (九分... »
最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きな句 (龍峰)
2013-01-30 19:33:17
ゆらぎ 様

草若葉への再登場おめでとうございます。本草若葉の創始者の一人であります。今日の日をお待ち申し上げておりました。これからのご活躍をお祈りします。
以下の句を頂きました。

 雪女君に待たるる心地して
雪女と聞くだけで心のどこかでどきどきしますが、作者はその雪女が自分を待っていてくれると思っている。何ともロマンテイックな、想像豊かな句ですね。

 霙るるや書信届けり女文字
霙が降る矢先に書状が慌ただしく届いた。しかも面は女文字で。
樋口一葉の世界を彷彿させるワンシーンですね。こちらも想像を掻き立てられる小粋な句ですね。
 
好きな句 (九分九厘)
2013-01-30 21:35:36
楽しさのいや増すごとき冬日和 
春光をまるく閉じ込め冬芽かな
一枚の絵を描き終わり日脚伸ぶ

草若葉への復帰を大歓迎をします。さて、好きな句として、柔らかいほんのりした句を頂戴します。いずれも、ホッとする句です。いずれもゆらぎさんの今の気持ちを率直にあら現わしたものと解釈します。まだまだ寒い気候ですが、いま直ぐそこに春隣りがあるようです。

好きな句とコメント (かつらたろう(桑本栄太郎))
2013-01-31 00:24:14
ゆらぎ様
先ずは草若葉への復帰、慶賀の至りと心からお喜び申し上げます。何事にも、誰にでも広い懐を持って包まれ、軽妙なる大兄のご回復を待ちわびておりました。嬉しい限りです。

☆雪女君に待たるる心地して
先ず、風間 完画伯の絵は小生も嘗て新聞の挿絵にて知りました。美しい絵のみならず品格みなぎるところが素敵です。
さて御句にコメントさせて頂く前に、「雪女」の季語の背景を探ってみたいと存じます。雪女の出現する地域は雪深い東北の地が多く、しかも何故か子連れの事が多いいとの事ですね?小生の田舎鳥取でも日本海側特有の季節風が吹き、意外に思われるかもしれませんが冬は雪が良く積もります。子供の頃は雪の為学校が臨時休校になったり、2階の瓦屋根から雪がずり落ち(しづり雪)、危険だから遠回りしても通らないよう親から厳しく注意されていました。又、今の時季は積雪しますと色彩がほとんど無くなり、哀しいほどの光景となります。余談ですが、嘗て高橋竹山の津軽三味線を聴き、涙を流した事があります。辛く、寂しく、哀しく、そしてすすり泣くとも、朴訥なる心情とも・・・そして終には”ごぜ”さん達の雪の原野を手をつなぎ歩む光景、そして吹雪の中を怒涛逆巻く日本海のイメージが想起されるのです。そのように雪国での冬の生活は心の奥底に暗い影をシミのように投げかけるのです。吹雪の夜、あるいは音も無く津々と降る雪は、その土地に暮らす人にとり今にも雪女の出現が現実味を帯びて来ます。さて御句ですが、雪女が現れたら吸い寄せられるようにその後を追って行ってしまうであろうな?・・・との心情が垣間見られ、雪女への本質を見切っておられると大変共感致しております。

☆霙るるや書信届けり女文字
霙の降る日に女文字の手紙が届いた・・・。何かしら秘密めいた心騒ぐ想像を掻きたてられ、ゆらぎ様ならではのロマンチックな一句かと存知ます。霙るるの季語と女文字が絶妙に
響き合い、表の文字も滲み勝ちとも想われ一層興味と想像を掻きたてられてしまいます。

☆一枚の絵を描き終わり日脚伸ぶ
冬至の日に昼と夜の長さが半分づつになると言われながら、実際にはその一ヶ月以上の今頃、立春近くなって漸く日脚の伸びを感ずるようです。一枚の絵を描き終わり、その安堵感、満足感に日脚の伸びを感じられた心情や良し!!ですね。さらりと詠まれていて、それでいて、心情と季節感に溢れとても共感の素敵な一句です。
お礼 (ゆらぎ)
2013-01-31 09:13:39
龍峰様

 まことに嬉しいお言葉をいただき、ありがとうございました。ひんぱんにというわけには参りませんが、本ブログの活性化のためにいささかなりとも貢献できればと思っています。よろしくご指導のほどお願い申し上げます。

またとても素敵で、洒落たコメントをいただき、ありがとうございます。嬉しくなりました!
 
ありがとうございます (ゆらぎ)
2013-01-31 09:30:52
九分九厘様

 あたたかいお言葉をいただき、嬉しく思います。また3句もお選びいただき、ありがとうございます。これからも頑張って参りますので、よろしくお付き合いの程お願い申し上げます。
お礼 (ゆらぎ)
2013-01-31 19:29:32
かつらたろう様

 お仕事でおいそがしい中、拙ブログにお立ち寄りの上懇切丁寧なコメントをいただき恐縮です。あつく御礼申し上げます。3句も取り上げていただき、
舞い上がりそうです。

雪女の背景をご教示いただき、ありがとうございました。子連れが多いとは知りませんでした。雪女というと、すぐにロマンティクな感じを抱くのですが、暗い冬の生活が背景にあるのですね。津軽三味線ですが、私たちの水彩画の師匠が竹山の孫弟子にあたる高橋栄山に三味線の指導を受けていて、その関係でアトリエでよく演奏を聞かされました。深い音色でした。

女文字の句は、想像句と思われるかもしれませんが、実際に起こったことの写生句です。それにしても封書の手紙は、情緒があっていいですね。
好きな句 (四捨五入)
2013-01-31 20:46:32
ゆらぎ 様

待望の本命復帰、おめでとうございます。これからのご活躍を楽しみにしております。

春光をまるく閉じ込め冬芽かな

「まるく閉じ込め」という見方が優れていると感じました。
たしかに、冬芽には今に芽を出してやろうというエネルギーが込められているように感じられます。「まるく」がいいですね。春光と冬芽がちょっと気になりますが。

霙るるや書信届けり女文字

霙の冷たさと女文字の温かみの対比があざやかで素晴らしいと感じました。書信の内容に興味津津です。

一枚の絵を描き終わり日脚伸ぶ

一仕事終えたときの安堵感、達成感、未来への期待がこの句に込められているように感じます。
ありがとうございます (ゆらぎ)
2013-02-01 18:08:50
四捨五入様

 あたたかいお言葉、ありがとうございます。3句も取り上げていただき、それに嬉しいコメントを書いて頂いてただただ感謝です!

(春光をまるく閉じ込め冬芽かな)の句ですが、ご指摘の点、そのとおりです。私自身、確信犯的に投句しました。せっかくご指摘いただいたので、長谷川櫂の『一億人の俳句入門』をひもといて季重なりーとくに異奇の季重なりについて勉強してみました。

 ”その季節にない季語にだけしかない季語のほうが主たる季語である”とありますが、拙句の場合春光、冬芽のどちらもそういう種類の季語です。”どちらを主たる季語とみるかで句の季節が動いてしまう訳ですが、春光/冬芽いずれとも決めがたいかもしれません。私の判断としては、春光を冬芽が閉じ込めてしまうのだから、冬芽が主たる季語と割り切りました。

 しかし心の中では、”それは強弁ではないか”とひっかかりもあります。そこで別な一句を仕立てました。

 ”希望てふ文字をはらめる冬芽かな”

アドバイスいただいたお陰で、勉強もし、また別な句も生まれました。ありがとうございました。

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事