秋に入って、兼ねて行きたいと念じていた中山道沿いの宿場町を歩くことができた。馬篭、妻籠、木曽福島そして奈良井宿。中でも奈良井宿では終日とぐろを巻いた。古いかっての街道筋の家々、外から眺め、中に入って天井を見て感激した。ところどころではスケッチをし、そして昔の味を楽しんだ。昼はその昔、庄屋であった建物の、今は蕎麦屋として繁盛している店で名物の新蕎麦をゆっくり味わった。(写真は奈良井宿スケッチ)
走り蕎麦かつての庄屋暖簾掛け
走り蕎麦老ゆるとも手打の幟立て
走り蕎麦向かいの山に通り雨
通り雨やり過ごす間の走り蕎麦
渓谷の瀬音間近に走り蕎麦
木曽駒の高原覆ふ芒かな
けむり立つ浅間の原の芒かな
駒跳ねる開田の牧の芒かな
小諸なる虚子庵の庭花すすき
穂芒の浅間の茜雲に映え