紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

由良・日高・美浜3町が県道御坊由良線整備促進協発足 〈2018年5月12日〉

2018年05月12日 08時30分00秒 | 記事

森下会長が結束を呼びかけ、会員顧問が一致団結


 由良、日高、美浜3町の官民が連帯・協調して県道御坊由良線の整備促進を要望していく同線整備促進協議会の設立総会は10日、日高振興局で開き、会員となる3町首長と議会議長、バス・タクシーの民間会社、観光協会らと、顧問となる県議らが一堂に会して、正式に発足した。会長に就任した森下誠史美浜町長は「微力ながら一生懸命努めて参りたい。この活動は国土強靱化にもつながる。みなさんの絶大なるご支援をよろしくお願いします」と結束を呼びかけ、熱意。協議会は早ければ7月にも、県知事へ要望・陳情する方向で調整を進めることとした。

 県道御坊由良線は、御坊市湯川町小松原、花ご坊前交差点から西の美浜町へつなぎ、美浜町三尾、日高町田杭、阿尾と海岸線に沿って北上、由良町の衣奈トンネル手前まで伸びる約37キロの道路。かつて「キララ・ときめき道路」として整備が進められたが、財源不足で10数年前からその計画は立ち消え、未整備の区間が多く残されたままになっている。点在する19の集落を結ぶ唯一の道路で地元住民らの日常生活に欠かせず、災害時の支援道路としての役割も担うが、狭い箇所や見通しの悪い箇所が各所にあり、通行に支障をきたしている。
 海岸線の険しいところでは、のり面や路側が切り立っていて崩落の不安があり、実際、大雨などの際にのり面崩落が繰り返し発生。高波による越波や冠水もあり、そのたびに通行止めを余儀なくされている。
 沿線は、紀伊水道とそこに点在する島々を眺められる風光明媚なところで、白崎海岸や日ノ御埼など絶景が点在。温泉や民宿、海水浴場などの施設もあって観光道路としての役割も期待されるが、現状は道路が狭くて観光バスなどが通りにくく、誘客しづらい。
 議事に先立ち、笠野和男美浜副町長は、同線の実状と設立趣旨を説明。「去る2月の設立準備会では三本の矢で束ねていこうと申し上げたが、さらに矢の束を太くし、県議の先生方に大きなお力を借り、勢いよく矢を飛ばし予算増額を訴えて行きたい」と述べ、来賓として同席する三浦源吾日高振興局長、松原光宏同建設部長ら県幹部に「この熱意を肌身で感じ取ってもらいたい」と訴えかけた。
 坂本登県議は「この道ができることによって地域の発展ができてくる。国会で力のある地元の先生方が多くいる今が絶好のチャンス。私たちも頑張って参りたい」。冨安民浩県議は「ぜひ目的が叶えられるように頑張らなければ。和歌山市に多くまわっていた財源が少しあいてくると思われる意義ある時期での設立」と祝辞を述べた。
 役員には、会長に森下誠史美浜町長、副会長に松本秀司日高町長、監事に畑中雅央由良町長が就任し、今後2年の任期で各役を3首長が持ち回っていくこととした。顧問には坂本登、冨安民浩、花田健吉の3県議が就く。
 今年度事業計画は▽同線の整備促進を図るための関係機関に対する要望・陳情▽整備促進に関する情報収集、関係機関との意見交換、必要な調査・研究。今年度予算は3町が3万円ずつ出し合って9万円とし、要望・陳情費用や通信費などに充てる。
 県知事への要望書についても審議し▽現在、事業着工されている改良区間の早期完成▽未整備区間の早期事業化▽道路防災対策の推進-を要望事項に上げることとした。


その他の主なニュース

 由良町ゆらっと紀州で「そば処わくわく」26日オープン

 日高町志賀の田んぼにコウノトリ2羽が飛来、田坂義則さん撮影

 26日~28日、御坊商工会館で創価学会の環境展「希望の種子展」

 13日 おんぱくエンディングイベント「煙樹ケ浜堤防大壁画プロジェクト」


この記事についてブログを書く
« 日高町が防災力向上へ全職員... | トップ | 和田勇氏顕彰会が大河ドラマ... »
最新の画像もっと見る