一般開放時には、灯台の展望台から
眼下に広がる景色を楽しめる
昨年9月からNPO法人日ノ岬・アメリカ村(小薮清信理事長)の管理で毎月第3日曜日の午後に一般見学開放されている、紀伊日ノ御埼灯台=日高町阿尾=。一般開放日には、灯台内部の螺旋階段から展望台に上がり、眼下に広がる紀伊水道を一望することができる。天気が良ければ、海の向こうに淡路島や大鳴門橋、四国のシルエットが望めることも。
今月の一般見学開放日は21日午後2時から午後4時45分の予定。天候等により中止する場合があるので、当日10時頃にNPOホームページ(http://americamura.wakayama.jp/)で確認を。入場料は700円、中学生以下無料。
紀伊日ノ御埼灯台の一般見学開放は、灯台を観光資源として地域活性化につなげられればとのNPOと田辺海上保安部の思いが重なり実現。昨年8月に同灯台現地で、NPOを同灯台一般見学開放事業の管理者として認める承認書が、田辺海上保安部の上野春一郎部長からNPOの小薮理事長に手渡された。一般公開が始まってまもなく1年が経つ今、紀伊日ノ御埼灯台が注目を集めている。
NPOの左留間豊幸副理事長によると、企画から添乗まで一貫した手作りの旅を提供し、以前にも約10人のツアー客を紀伊日ノ御埼灯台に案内した(株)西遊旅行=東京本社(本社営業所)・東京都千代田区神田神保町=が、現在、「日本灯台紀行【第三弾】紀伊水道を渡り、四国東岸を室戸岬へ」の11月催行ツアーで、紀伊半島最西端灯台として同灯台を目的地の一つとして組み込み、参加者を募集中。18日には「灯台の魅力や楽しみ方を多くの方にお伝えしたい!」と灯台専門フリーペーパー「灯台どうだい?」を発行している不動まゆう編集長も来訪する予定だそう。
田辺海上保安部によると、2021年8月現在、全国で一般公開されている灯台は、公益社団法人燈光会が管理する16基と、八戸市管理の1基のみと、大小含め全国にある約3500基のうちのごく一部。紀伊日ノ御埼灯台は、一般公開18基目。県内では、串本町の潮岬灯台が燈光会管理で一般公開されており、紀伊日ノ御埼灯台は2基目。
紀伊日ノ御埼灯台は、紀伊水道を航行する船舶の重要なみちしるべとして明治28年1月25日に初点灯。昭和20年に戦災で消失し、昭和26年に大型灯台では初めてのタイル張りで再建された。昭和52年には、機器の自動化により82年間にわたる灯台職員による滞在勤務が終了。平成29年に灯台敷地に崩落の恐れがあり、今の場所に建て替えられた。
現在の紀伊日ノ御埼灯台は、スリムなコンクリート造の白色塔形。平均水面上から灯火までの高さは128メートル。地上から灯台頂部までは17メートルあり、県内では串本町の潮岬灯台に次いで2番目に高い。光達距離は、21・5海里(約40キロメートル)。
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