銀メダルを手に笑顔の岡﨑さん
12月8~10日までの3日間、台湾南投県で開催されたアジア最大のロープレスキューの大会「橋(チャオ)」に、日高広域消防勤務の岡﨑大地さん(33)=日高町荊木=が初出場し、世界の消防士が憧れる大会で見事準優勝に輝いた。同大会は、平成26年に始まり、国際基準の資機材と技術を用いた救助方法で、世界の救助隊が災害現場で日頃から使用しているロープレスキューの技術を競う。過酷な大会で、体力、技術はもちろんメンタルやチームワークが勝負の鍵を握る。
ロープレスキューとは、ビルや工場、山、崖など足場が不安定な自然地形でヘリや消防車が近づけない場所で発生した災害現場で、ロープを使用して安全・迅速に活動する技術。競技は、10メートル以上の崖の下やビルの屋上から本物の人間を救助するなど10想定が与えられ、クリアするタイムや、技術、安全性、リーダーシップ、協調性などが評価される。今年は11カ国から集まった救助関係者ら24チーム(1チーム5人)が出場した。
勤務13年目、救急救命士の岡﨑さんは、6年程前から人が究極に困った時に絶対に必要になるロープレスキューの技術を勉強してきた。4年程前にロープレスキューの講習などで知り合った、田辺市や奈良、三重県の30~40代の男性消防士5人でチーム「START」を結成。同大会に向けてコロナ前から練習を重ね、大会では、チームワークと個々の能力の高さが勝因となり、準優勝を収めた。大会を振り返り、「日頃の訓練の結果が出た。1分1秒を争う実際の人命救助の現場で使っている技術が、世界で評価をもらえてうれしいです。救急救助の現場では今後ロープレスキューが主になっていく。上を目指して、もっと技術を高められるよう頑張りたいです。住民の方に安心感を持ってもらえる消防士を目指したいです」とより一層職務に励むことを誓った。
銀メダルを持った岡﨑さんから、受賞の報告を受けた同消防の阪口悟消防長は「大きな大会での準優勝おめでとうございます。仕事以外でも訓練して、大変だったと思います。他職員にもいい刺激になった。これからも自己研さんに励んで、救助技術の向上を図ってほしい」とたたえた。岡﨑さんは「職場の協力があったからできたことです。結果を持って帰れてよかったです」と微笑んだ。
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