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永江君(大成中)砲丸投で日本一 〈2021年8月22日〉

2021年08月23日 08時30分00秒 | 記事


西岡、中本両教諭と日本一の快挙を喜ぶ永江選手


 大成中3年の永江翔太朗選手が、日高地方の中学陸上競技界初となる日本一の快挙を成し遂げた。20日に茨城県笠松運動公園陸上競技場で行われた令和3年度全国中学校体育大会・第48回全日本中学校陸上選手権大会の男子砲丸投げ、5投目で逆転を許し、2位で迎えた最後の6投目。最終投者の永江選手は、土壇場で自己記録を大幅に更新する15メートル40を叩き出す劇的な大逆転で全国の頂点をつかんだ。

 29選手が出場した中学男子砲丸投げの日本一を決める戦いは、気温33・5度の真夏の青空が広がる下、通信陸上の全国ランキング(13日更新)の上位3人が熱く繰り広げた。同ランキング1位で15メートル13の記録を持つ菅野颯輝選手(東京・八王子二)、2位で15メートル05の平井貴士選手(広島・東広島豊栄)と3位で14メートル99の永江選手。1投目、まず菅野選手が14メートル44を叩き出すと、「緊張で最初は身体が思うように動かなかった」と話した永江選手は13メートル92で、予選通過8位以内(3投目まで)の4位につけた。2投目はともに記録を伸ばせなかったが、3投目に菅野選手が14メートル91で15メートルに迫ると、永江選手は15メートル04で大台に乗せ1位で決勝の4投目に進んだ。
 平井選手も4投目で14メートル55を記録するなど3選手が競る中、5投目に菅野選手が15メートル12を叩き出して永江選手を上回る。予選1位で決勝で最終投てき者の永江選手は5投目が14メートル70で2位のまま最終投へ。菅野選手が記録を伸ばせずに迎えた最後の永江選手。「3投目の15メートルを超えた時、砲丸の重さがないように軽く感じた。その時の感触が残っていた」と投じた6投目は、自己ベストを大幅に上回る15メートル40の自己新記録。劇的な大逆転で砲丸日本一の座をつかんだ。「5投目で2位になったが、最後は絶対に自己新を出して抜いてやると思った。日本一という実感が湧かないが、本当にうれしい」と喜んだ。
 顧問の西岡大輔教諭は「全国の大舞台で力を発揮してくれた。1年生からの夢を叶えてくれて感動と感謝しかない。あきらめずに頑張ってきた本人の努力があってこそ、これからも上を目指してほしい」、中本徹教諭は「最後の最後に自己新を出して日本一になってくれた。本当によく頑張ってくれた。素晴らしかった」と話した。
 日高勢の全国中体連では、相撲で昭和57年に元大相撲・大輝煌の林正人さん(御坊中)、翌年に柔道で久保井寿さん(切目中)、軟式野球で元智辯和歌山主将の中本拓さんらを擁した松洋中が平成2年に全国制覇して以来の日本一となった。


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