三浦市長から章記と褒章メダルを受けた沼野さん
御坊市野口、(株)ぬまの=保険代理店=専務の沼野一惠さん(75)が、内閣府から公益のために私財を寄付した人に授与される紺綬褒章を受章した。受章理由となった御坊中学校運動クラブへの運動機材購入費500万円をはじめ、市や消防、幼稚園、学校へ総額3600万円を寄付している沼野さんは「多くの方にお世話になった恩返しをできることが本当にうれしいです」と笑顔で話した。
沼野さんは、平成30年7月に死去した同社創業者で夫の浩三さんが生前、残した財産を自身や兄弟が生まれ育ったふるさとのために役立ててほしいとの遺志を引き継ぎ、30年8月に新庁舎建設事業に1000万円▼31年2月に市消防本部と市消防団に消防広報車1台、救急業務資機材一式、消防団活動服一式(総額1200万円)▼令和元年12月に名田幼、名田小、名田中に遊具や図書環境整備備品(総額900万円)をそれぞれ寄付。
昨年5月には御坊中学校の運動クラブや体育授業で使用していたピッチングマシーン、高跳びマット、ハードルなどの運動機材が老朽化していることを知り「有意義な学校生活を送り、将来一人でも多く有名なスポーツ選手が出てくれればうれしい」と、購入費500万円を寄付。この功績が認められ、5月27日付で紺綬褒章が授与され、19日に市役所で三浦源吾市長から章記と褒章メダルが伝達された。
沼野さんは、浩三さんの遺志を受け継ぐとともに若いころ19年間、市職員として幼稚園等に勤務したことから「市民の皆様の税金でお給料をいただき、良いめぐり逢いがたくさんありました。お世話になった恩返し、お礼がしたいとの気持ちで寄付させていただいています。こういう人生を歩むとは思っていなかったが、寄付させていただくことが本当にうれしい。これからも続けたい」と笑顔で話した。
三浦市長は「受章、誠におめでとうございます。これまで御坊市に対し、たくさんのお力添えをいただき、心より感謝申し上げます。昨年、御坊中に寄付していただいた運動機材は大切に使わせていただき、生徒はもちろん教職員、保護者の皆さんも喜んでいると聞いています。これからも健康に留意され、ますまずご活躍いただきたい」と述べ、和やかに談笑した。
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