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日高川町が新年度で防災センター建設を予算化 〈2016年3月4日〉

2016年03月04日 08時30分00秒 | 記事

小熊公園に建設する防災センターのイメージ図


 日高川町は2日、平成28年度当初予算の概要を発表した。来年5月に任期満了を迎える市木久雄町長にとっては実質的に最終年度で、選挙公約に掲げていた防災センターの建築はじめ、役場中津支所庁舎の改修費などを盛り込み、公約に挙げた事業をほぼ予算化した。町長は「町民の安全安心のための施策に重点を置きたい」との思いから、新規事業として町内全保育所と小中学校に防犯カメラを設置し、防犯に対する抑止力に期待する。

 平成28年度当初予算は、新町誕生から10年が過ぎ、合併算定替えによる地方交付金の減少を見込み、前年度比8700万円減の総額88億8500万円となった。
 市木町長は「公約実行年」と位置づけた26年度から、医療費無料化の18歳引き上げや学童保育の拡充などの子育て支援策はじめ、選挙公約の施策実現に向けて積極的に予算化。新年度も過去2年度に引き続き、保育所給食費助成、子ども医療費、子育てサポート学校給食費等助成、高齢者見守りシステム、住宅リフォームと空き家解体処理費補助、前年度からの福祉タクシー券助成などを継続する。
 公約のうち最大の予算規模となる防災センター建設は、27年度に設計委託費を計上し、28年度の当初予算に本体建築費3億5900万円(2カ年計画で29年度分の3億3800万円は債務負担)を予算化した。国の社会資本整備総合交付金事業を活用し、湯浅御坊道路沿いの小熊公園に、鉄骨平屋1階建て(地下1階)を建設。約1500平方メートルの施設には、通常時、防災研修に活用する展示スペース、ものづくり室、イベントスペース、研修室、学習シアターを設け、災害時には同スペース全体(約800平方メートル)が近隣住民ら約500人が収容可能な避難場所となる。調理室のほか、イスの上部を取り外せば釜戸として利用できる「かまどベンチ」を設置し、災害時の炊き出しだけでなく、通常時には防災教育の一環として活用。敷地の斜面を利用した地下1階部分には、備蓄倉庫や機械室を設ける。
 防災センターは、高台の高速道路(緊急輸送道路)に隣接した位置に建設されるため、通常時は防災研修の場。緊急時は避難場所としての機能だけでなく、立地を生かした救援物資の集積や搬送の拠点として広域的な活用が見込まれる。周辺整備を実施する平成30年度に完成を目指す。
 他の新規事業では、子どもたちの安全確保を目指し、町内4保育所と小中学校13校に防犯カメラを設置(680万円)するほか、子どもの居場所づくり推進事業(地域未来塾)に88万2000円。昭和38年に建てられ、老朽化した役場中津支所庁舎の解体と新庁舎建設関連に約1億1300万円を計上。5月ごろから同支所の窓口業務を健康管理センターの仮庁舎に移転し、旧庁舎解体のあと夏ごろから木造平屋の新庁舎(約206平方メートル)建築に着手する。


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