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昨年度みちしおの湯 入館者3年ぶり4万人に回復 料金値引き、イベント等で挽回 〈2021年4月8日〉

2021年04月08日 08時30分00秒 | 記事


景観が良く、ゆったりと入浴できると好評のみちしおの湯


 日高町営温泉館「海の里」みちしおの湯の令和2年度入館者数が、3年ぶりに4万人台に回復し、4万171人だった。新型コロナウイルス感染症から国が緊急事態宣言を出したのに伴い約1カ月半臨時休館して、入館者数は序盤に大幅減少したが、感染症対策の臨時交付金を活用した9月からの入館料値引きが大きく、新しいイベント導入もあり、挽回した。今年度も4月から9月まで入館料値引きを続け、以前から実施している催しとともに、アンケート結果を基に今後のイベント企画を検討する。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で国が緊急事態宣言を出したのに伴い、昨年は4月18日から5月31日まで臨時休館し、4月は前年同月比1628人減の759人で、5月は同比3603人減の入館者ゼロ。7月は微増したが、8月までで約55000人の大幅な減少を取り戻そうと、国の第2次補正予算による町への新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を使い、同館利用促進事業を展開した。
 9月から、当日券利用の大人や小人、町外70歳以上、身体障害者と介添人を300円値引き、町内60歳以上は半額の150円に割引。10月から、大人気アニメ「鬼滅の刃」のキーホルダーや「ディズニー」ストラップなどが景品の1回50円で回せるガチャガチャを設置し、美浜、日高、由良、日高振興局でつくる観光連携チーム「PROJECT24」の3町内の飲食店、土産店などで使用できる500円割引券付きのフリーペーパーを設置して有料の入館者に配るなど新企画も導入した。
 10月は前年同月比175・3%の大幅増となるなど、11月、12月、3月は同比150%超えと順調。入館料割引期間としていた9月から3月まですべてが前年同月を上回り、前年度比較では、108・3%で序盤のマイナスからプラスに。質問内容一部で変えて2回のアンケート調査も実施しており、結果を見ると、緊急事態宣言で大阪など県外からの入館が減っているが、県内は伸び、平日の来館が増えて地元民や近隣からのリピーターと見られ、気持ちよくゆったり入浴でき、海などの景色がよいと好評。「ひと月に1回だったのが2回」「ひと月に1回だったのが週に1回」など利用頻度が増えた傾向も示された。
 好評なことを受け、4月1日から9月30日までも割引期間を続けることを決定。町は「20周年記念の年なのにコロナ禍が影響して、厳しいシーズンになる見込みだったが、上手く予算を活用して割引で誘客できたことと、新イベントを催せたのが良かった。地域に愛される温泉館という意味でも近隣住民に活用されているのがありがたい。イベント認知度など今後もアンケートを続ける予定で、結果を参考に新企画を考えたい」としている。


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