KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

熱血教師は時代遅れか!?

2013-01-09 22:35:20 | 日記・エッセイ・コラム

 中学のときにはじめて受けた英語の先生のはなし。

 まだ若くて女子生徒に人気のある男性教師で、いわゆる「熱血漢」だったが、その教え方が少々乱暴だった。持っている教科書をいきなり投げつけ「I have a book!!」。おそらく、インパクトを与えたかったのだろうが、むちゃくちゃやりおるなぁ、と半分引いた記憶がある。

 しかしある日、その先生は突然、学校から姿を消した。噂では、顧問をしていた男子バレーボール部の生徒に対し、厳しい言葉を投げつけたり、時に体罰まがいのことを繰り返していたため、任期途中にもかかわらず転任させられた、という。直接現場を見たわけではないので、それ以上のことはわからないが。

 そう考えたら、言うこと聞かない生徒にいきなりチョークを投げつける、という社会科の先生もいた(その人はソフトボール部の顧問をしていたので、コントロールも良かったんだ・・・)し、「熱血漢」という意味では、2~3年であたった担任がそうだったなぁ、ラガーマンだったし。まだまだ体で言う事を聞かせようとする教師も多かった。おおらかな時代だったのかもしれない。

「他の部員も殴っていた」=バスケ部顧問、市教委に―高2自殺、体罰常態化か・大阪

 

 しかしどうして、こういう悲劇が起きてしまうのか。亡くなられた生徒さんやその保護者には気の毒で仕方ないと思うが。

 

 体罰は教育か、それとも虐待か、こうした事件が起きるたびにいつも問題として取り上げられ、何も解決できないまま、時間だけがすぎる。一通り対策の議論はするのだが、最終的には犯人(この場合は体罰をした教師か?)に社会的制裁を科し、国民がそれで納得して終わり。それでは、いつかどこかでまた必ず起きるだろう。

 生徒だって、一人ひとり違うし、昔の生徒、とくに自分が生徒だった頃と同じように接しても、受け止め方が自分と同じとは限らないし、自分と同じはずがない。厳しく育てられていない人だったら、ア○ロじゃないけど「なんで僕ばっかり・・・」と、理不尽に思われたり、時には恨まれるだろうし。

 

 きっと、その教師は、部員のやる気を起こさせるための「教育」として手を上げたのかもしれないが、結果として悲劇を招くことになってしまい、それまでの自分の教育への考え方が、全否定された形になった。冒頭の英語教師もそんな感じだったかもしれない。憂さ晴らしに人を殴るならば別問題だとしても、そんな「熱血」先生たちが、今後もう教育の現場に立てなくなる事態になったとしたら、それははたしていいことなのだろうか。

 

殴ることで生徒と教師の信頼関係を築いたなんて話は、もう昔のドラマだけのことかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする