本日の行程は
美ヶ原自然保護センター1920mから
王ヶ鼻2008mを経て扉峠1660mまで一旦下り
三峰山1888mまで登り返して和田峠1531mまで下る
6時間の中央分水嶺北部トレイル。
松本行の深夜バスに乗るつもりが
意外にも走っておらず
松本駅前カプセルホテルの前泊からスタート。
とりあえず新宿バスタ20時発
からの23時松本駅着。
カプセルホテルでささっと寝て
松本駅8時15分発のバスで
美ヶ原自然保護センターへ。
3日間かけて天気は下り坂。
なんとかもちますように。
9時半美ヶ原自然保護センター着。
カメラ片手に日帰り散歩。
の方が多いよう。
しばらくは王ケ頭ホテル行の車道を歩く。
バキバキに立ち並ぶ鉄塔が
なんといっても美ヶ原の象徴。
何のための塔かは知らんけど。
松本市街ごしの北アルプス。
きれいだなー。
ホテルのバスとすれ違いながら
車道をゆるゆると上がってゆく。
途中の分岐でザックをデポして
美ケ原名物の電波塔を横目に
10時20分王ケ鼻2008m到着。
背後にはこれから踏破してゆく
峰々と車山高原。
待ってろ、霧ヶ峰!
もう一度槍~穂高を眺めてから王ケ頭へ急ごう!
もときた車道を折り返す。
ラスボスの城のような
電波塔が近づいてきた。
両側にはなんかしら花が咲いているので
とにかく足を止めファインダーをのぞきこむ登山者が多い。
整備された車道をとぼとぼ歩き続ける。
【ルートの注意】
このまま車道を歩き続けると【王ケ頭ホテル】
【王ケ頭】には右へルートをとること!
10時45分
王ケ頭ホテル到着。
なんてデラックスなホテルだ!
こんなところにゆっくり泊まってみたいなー。
最終日ならソフトクリームとか
ペロペロしたいところだけど
ついてまだ1時間のため我慢して
そのまま車道をすすみ
美ヶ原高原へダイブ!
ひろいなー。
歩きやすいなー。
まさに高原だなー。
鼻歌交じりに5分ほど下りハタと気づく。
あれっ・・・
右にもう一本道がある・・・。
しまった・・・。
この道は美ヶ原のど真ん中を通る観光コースだ。
戻らないと(涙)。
ということで11時10分。
王ケ頭ホテルへお帰りなさい。
そしてホテルの裏手に
王ケ頭のピークを発見!
いやぁ戻ってみるものだね!
せっかく来たのだから
たくさん歩いて元を取らないと。
王ケ頭ホテル裏手の分岐から
アルプス展望コースへルートをとる。
おおぅ。
先ほどの高原ルートとは違って
またこれは素晴らしい。
槍穂高を右に眺めながら
美ヶ原高原大地の縁を進む
贅沢なルート。
大地から突き出た烏帽子岩から振り返る王ケ頭。
真ん中を歩くと気づかないけど
ものすごい台地なのね。
12時、高原ルートを外れ
茶臼山への分岐ルート。
牧場の隅っこの草むらをもそもそと進むと
グンッと人気がなくなる。
草むらか砂地かを進む。
アップダウンが少なく
とても歩きやすい。
13時茶臼山山頂2006m。
右手に諏訪湖
正面にはこれから踏破してゆく峰々。
霧ヶ峰まではまだまだ遠いなぁ。
茶臼山は展望がそこそこのわりに
山頂が開けているので
休憩には最適。
というかほかに開けたところが少ない。
さらに扉峠へ南下を続ける。
この先は全く人がおらず
翌日の霧ヶ峰まで誰ともすれ違わなかった。
茶臼山から扉峠まで2.4km。
いざ下降!
中央分水嶺トレイルの道案内が随所に見られ
現在地が常に把握できるのは
大変ありがたい!
右手に槍穂高連峰を見ながら
ゆるゆると尾根を下る。
1時間で200mの降下。
14時扉峠1660m着。
うわぁ・・・。
なにもねえ。
閉店と聞いていたので売店は期待していなかったが
自販機すらないのはかなり期待外れ。
これで次の和田峠まで無補給確定。
トイレだけはある。
ここでバス待ちの女性が一人いたけど
バスはきたのだろうか・・・。
扉峠から5分ほど車道を歩き
14時半、三峰山へ再び登頂再開。
この先霧ヶ峰までは
ビーナスラインと並行した
尾根道のアップダウン。
和田峠まで6.5km。
がんばろう!
この登りは斜度以上に辛いものがある。
本日2回目の登りというのもあるけど
それ以上に
隣を走るビーナスラインの車の音が
『汗だくで数時間かけて上った道のりも
車なら数分ですが何か?』
という現実を突きつけてきて
エンジン音とブレーキにきしむタイヤの音に
何よりもまず心が削られてゆく。
登り始めて1時間。
何度も続くこぶ山に
ポキッと心が折れた音が聞こえたころ
見えた!
あれが本日最後のピーク
三峰山に違いない。
16時三峰山1888m登頂!
後方には美ヶ原と北アルプス。
360度遮るもののない景色。
右手には諏訪湖とうっすらとその奥に富士山。
前方には蓼科とこれから越えなければいけない
山々と霧ヶ峰。
山頂を越えて
今日の道程を全て眼下に収めた時
心が定まった。
『三峰山山頂より東南30m、
当地を本日の幕営地とする!』
本当は和田峠か
すぐそこに見える三峰展望台の駐車場まで
下ろうとは思ったのだけど
疲れてしまったというか
なにより
その疲れに見合った
心を充足させるに十分すぎる景色だったんだ。
今日はもうおしまい。
おやすみなさい。