
早いもので、月号表示の先行する『航空ファン』では2011年最後の号となる12月号が
10月21日に店頭に並びます(一部発売の遅れる地域もあります)。
12月号の特集は、9月26日に最終提案書の提出が締め切られ、いよいよ機種選定作業が
大詰めに差し掛かった航空自衛隊次期主力戦闘機F-X。
とくにその候補3機種のなかで唯一の第5世代機で防衛省内では大本命といわれる
ロッキード・マーチンF-35ライトニングⅡは、現地の取材を交えて紹介します。
F-35については6月号でも工場のリポートをご報告しましたが、年内にも
機種が選定されるこの時期、現状を整理するために本誌ではお馴染みの石川潤一氏が
再度フォートワースを訪問、その最新の情報を精査、解説します。
また提案書を提出した3社は、本ブログでも紹介したとおり10月上旬に
相次いで国内でも報道陣向けイベントを実施しており、そのアピール合戦は
熾烈をきわめています。ということで、12月号の特集ではあわせて
ボーイング、ユーロファイターの工場も見学したことのある石川氏ならではの視点で、
各社のイベントと状況を紹介してもらいます。
また関連記事として、日米共同開発の航空自衛隊F-2支援戦闘機の生産終了を受け、
「F-2の開発・生産が日本に遺したもの」と題して、生産終了式典のリポートとともに
解説します。しかしF-2の完納によって国内での戦闘機生産ラインは
いったん閉じられることになるわけで、F-X選定でも問題となっている
今後の国内航空関連技術の維持については心配な部分もあります。
巻頭は、築城基地航空祭でついにアクロ展示飛行を再開したブルーインパルス。
10月2日、残念ながら4区分とはなったものの待望のアクロ展示が実施されるまでを、
前日の1区分プラクティスから密着、紹介していきます。
このほか、超高速レースの様相を呈していた米ネバダ州のリノ・エアレース2011で
発生してしまった同レース史上初となる観客を巻き込んだ墜落事故も検証します。
日米のテレビ、新聞メディアでは、事故原因の究明も始まらないうちから
センセーショナルな報道ばかりが目立ちましたが、本誌では現地で取材をしていた
日米スタッフの冷静な情報収集をもとに、航空専門誌として現時点で判明している
事実をつむいで事故を分析します。
ほかにもANAにデリバリーされ、日本に到着したボーイング787のほか、737、747、777のボーイングラインナップの現状と将来、ルフトハンザの地球温暖化防止への取り組みとレトロなJu52による空中散歩、徳永カメラマンによる韓国空軍ブラックイーグルスの空撮、空自第306飛行隊創設30周年記念式典、USSジョージH.W.ブッシュ初実戦航海と初空母展開となるEA-18Gを含むCVW-8、ポーランドのラドム・エアショーなどなどさまざまな話題を掲載。渡辺洋二氏による「個人としての航空戦史」追補編、
「瑞雲偵察席から」もお届けします。
『航空ファン』、『世界の傑作機』など、
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表紙を拝見して気付いたのですが、「生造」ではなく、「製造」の気がしてならないのですが(^^;;
いつもありがとうございます。
まことに申し訳ございません。添付の表紙写真はテスト刷りのもので、編集途中の間違った表記のままのものでした。書店に並ぶものは「生産」となっています。
大変失礼いたしました。
F-2生産終了の過程を振り返るにつけ、F-4やF-15のような成功例を築いて本文で石川氏が述べられた国産第6世代機につながるよう祈るばかりです。
ところで、今年はパリ航空ショー開催年でしたが、貴誌ではブラックラファールの空撮程度でスルー気味だったと思いますが何か理由があったのでしょうか?
ありがとうございます。築城の展示に関しては、誌面でも紹介しているとおり一部の課目に3区分を取り入れ、4区分をベースに組み立てたものと、隊員からの説明を受けており、弊誌ではそのような紹介とさせていただきました。
>keysunさん
残念ながら自衛隊は「適材適所」があまりうまくないような印象も多く、そういう意味ではF-Xもどの機種に決まったとしても、それなりに国防に寄与するものになるはずなので、機種選定はもとより今後の運用に関する取り組みにも期待したいところです。
パリショーに関してはいっさい大きな理由はありません。おっしゃるとおりブラックラファールのところで少し触れただけにはなってしまいましたが、話題に乏しかったのも事実です。
F-35の排気口後方から覗いた話が盛り込まれていたのが個人的には特に嬉しいです。
なぜステルス機は後方撮影禁止なのか。
F-35の話が掲載されてましたが、F-22も似た感じの構造が排気口の中にあって撮影禁止なのでしょうか・・・
何だか必要以上に「インターオペラビリティ」という言葉に振り回されている気がします。