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航空専門誌の文林堂『航空ファン』&『世界の傑作機』公式ブログ

ANAがエアアジアと組み、LCC事業に本格参戦

2011-07-22 16:20:44 | 編集長日記
7月21日、都内のホテルで行なわれたANAの記者会見は、異様な熱気に包まれていました。
そもそもこの日は社長の定例記者会見日で、記者クラブに加盟していないわれわれのような雑誌社には
お呼びのかからない会見だったのですが、「なにか大きな発表があるらしい」との噂があり、
朝からANAの広報へ出席できるかどうか問い合わせたところ、たぶんOKだろうとの返事。
しかし、昼を過ぎても内容はおろか出席できるかどうかもハッキリせず、
会見時間の2時間前になってやっと案内のメールが届くという慌しさでした。
でもその慌しさが大きなニュースであることを予感させ、急ぎ会場へと向かったのです。
会見開始の30分前、すでに多くの内外メディアの記者やカメラマンが準備を始めていましたが、
まず目に飛び込んできたのはANAブルーではなく、真っ赤なエアアジアのコーポレートカラーでした。


入り口にズラリ(スラリ)と勢揃いして報道陣を出迎えるエアアジアのCA。

「ANAがアジア最大のLCC、エアアジアと組む」。組み合わせの妙、成田を拠点とすること、
そして、なんと言ってもスピーディさ。どれをとっても、驚きのニュースでした。
ANAの伊東信一郎社長は「エアアジアのブランドやビジネスモデルと、ANAのノウハウを結集させ、
新規の航空事業を創出させていきたい。スピードを持って、競争激化に挑む」と決意を語りました。
また、エアアジアのトニー・フェルナンデスCEOは、「フルサービスの浸透している日本に
LCCのサービスを提供することによって、アクセスの向上のみならず地域の経済成長にも寄与できる。
ANAに、パートナーとして選んでいただいたことを光栄に思う」と語りました。
その後、エアアジア・ジャパン株式会社の設立合意書に署名して、両者は固い握手。
アジアの2大巨頭の新たな門出を印象づけました。


運賃は従来価格の半分、あるいは1/3を目指すと伊東社長(左)。

ところで、ANAは2月に設立したピーチ・アビエーションにも香港などの出資会社と出資しており、
またエアアジアも、羽田に就航しているエアアジアXを傘下に置いています。
ANAは2つのLCCをどう棲み分けているのか? 成田、羽田、関空(ピーチ)の関係は?
JALも、オーストラリアのジェットスターとの提携でLCCに参戦すると伝えられています。
日本を舞台にしたLCC競争の激化。しばらくは目が離せそうにありません。


5月24日、カラーリングとロゴを発表したピーチ・アビエーション。
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