元気な高齢者こそ使いたい電子機器

80歳を過ぎても、日々の生活を楽しく豊かにする電子機器を使いこなそう

自動車のEV(電動)化で、思わぬ企業が活躍しているとは。

2020年07月20日 14時01分00秒 | 日記
 Bloomberg電子版に、興味深い記事を見つけた。

 自動車業界は、急速に電動モーター化に舵を切っているが、EV化に必要な技術は電動モーターとか充電池、制御電子技術などになるだろう。

 駆動に必要な電動モーターは、基本的には古くから確立された電気モーターの心臓部に使われるコイルの巻線技術で性能が左右されるという。

 この巻線機は、中小企業の典型的な製品といえるだろう。 従来の家電製品などで使われていた時代から、自動車の電動化に伴い、一挙に巻線機の需要が増えたことは想像に難くない。

 しかも、巻線の仕方で性能が左右されるという事から、各自動車メーカーとの秘保持契約になっているという。

 神奈川県にある小田原エンジニアリングという会社がその巻線機のメーカーで、もちろん秘密保持契約があり、詳細は公開されていないが、 法律上、有価証券報告書で開示せざるを得ない内容として、米国の有名な電気自動車メーカーであるテスラに、同社の売り上げの10%以上の販売実績があったという。

 もちろん同社には、国内有数の自動車メーカーからも取引があるのであろう。 思わぬ中小メーカーであっても、技術力のある企業には日が差すもだなあと、筆者は思った次第です。

(Bloombergより貼り付け)

テスラも認める技術、神奈川の黒子企業が電動化で海外巨大企業に挑む
稲島剛史、竹沢紫帆
2020年7月20日

 米テスラなど世界の名だたる自動車会社を陰で支える企業が神奈川県西部の山に囲まれた小さな町にある。

 神奈川県松田町に本社を置く小田原エンジニアリングが手掛けるのはモーター用の巻線機。モーターは電気自動車(EV)やハイブリッド車のほか、家電製品や発電機といった産業機械など幅広い用途で使われており、その性能は巻線によって大きく左右される。

 自動車の世界では電動化の流れで内燃機関から電動モーターによる駆動への移行が進み、巻線技術の重要性が高まっていることを背景に、過去数年の間に欧州では同業の中小企業の多くは大手に買収された。そのため、小田原エンジニアリングの競合相手は今やスイスのABBグループや独ティッセンクルップなどの巨大企業に様変わりしたという。

 小田原エンジニアリングの保科雅彦副社長はブルームバーグとのオンラインインタビューで、「草野球チームでしていたのが急にメジャーリーグになってしまった」と語った。

 モーター用巻線設備の市場規模は急速に拡大している。 小田原エンジニアリングによると、2017年の同設備の市場規模はわずか約400億円の「ニッチな分野」だった。 車の電動化の流れと共に同市場は拡大し、保科氏は「あっという間に3倍とか4倍とか5倍となって、今、実はどのくらい大きくなっているのかわれわれも把握できない」と語った。

 しかし、市場の成長に合わせて会社の規模を急速に拡大していくつもりはないという。 受注生産で巻線設備を開発する同社にとって、「自分たちの力で確実にできる範囲にとどめておかないと、結果的にお客さんに迷惑をかけてしまう」と保科氏は述べた。

 同社はほとんどの顧客と秘密保持契約(NDA)を結んでおり、小田原エンジニアリングの設備を使っている顧客企業は外部からはほとんどうかがい知ることができない。 保科氏によると、同社が開発する巻線機は数年先に発売される車向けのものが多く、「引き合いの段階でNDAなので、注文を取ったとか取らないとか、話があったことすらできない」という。

 そんな同社が唯一開示しているのが、今や時価総額でトヨタ自動車を超えて自動車メーカーで世界一となった米国のEVメーカー、テスラだ。 小田原エンジニアリングの17年度と18年度の売上高の10%以上をテスラが占めていたため、日本の法律上、有価証券報告書で開示せざるを得なかったという。

 テスラは今月初旬、トヨタを抜いて、時価総額で世界最大の自動車メーカーとなった。株価はその後も上昇を続け、年初から3倍以上の水準まで急騰しているが、市場にはさらなる上昇余地があるとの見方もある。

 保科氏は小田原エンジニアリングの巻線機の受注残高は昨年12月末よりも増加しており、「仕事としてはいっぱいある」とした上で、「現時点では売り上げとか利益の修正を出すところまではいっていない」と語った。 今後も「車の電動化だけは進んでいく」として、電動化に欠かせない巻線設備への需要は底堅いとの見方を示した。

(貼り付け終わり)

コメントを投稿