森友や加計学園問題で野党の追及が続いているが、筆者には本当の安倍政権の支持率は疑問だが、高支持率を盾に、安倍首相は開き直って辞職の気配を見せない。
しかも問題が多い共謀罪なども、与党と維新の会の議員の賛成多数で、強引に衆議院で可決してしまった。
その上に、筆者がウームとうなったのは、今日の毎日新聞の今上天皇のご不満に関するトップニュースだった。
陛下がご高齢により、被災地の人々などに寄り添う象徴天皇のお仕事が出来難くなったことから、昨年に自ら退位のご意向をビデオで、国民に話されたのは日本人なら皆知っていることだろう。。
それからいわゆる有識者による退位議論が始まり、結論は一代限りの特例という形で閣議決定になるようだ。
この結果は陛下の想いとはかけ離れた結論で、陛下や宮内省など皇室の関係者が、強い失望を感じておられるというのが、今朝の毎日新聞のスクープ記事だ。
詳細は添付の記事を読んでいただきたいが、平川祐弘、故渡部昇一氏などの保守系の専門家は、天皇は皇族の継承だけを祈っておれば良いとし、被災地訪問やサイパンなど過去の戦禍に頭を垂れに行く仕事は不要、皇室の安寧だけを祈れば良いということらしい。
本音は、皇室の跡継ぎになる男子を生むことだけを考えろということだろう。このグループは執拗に男子後継を強調する。女系天皇は拒否するのだ。彼らにかかると愛子様は天皇にはなれない。
これほど人間性を馬鹿にした考え方はないと筆者は思う。もっとも彼等は天皇に人間性も求めないし認めていないのだろう。
戦前の日本政府は、天皇は神に近い存在と祭り上げて、天皇のために命を犠牲にする国民に仕立て上げ、戦争遂行に、多くの国民を駆り立てた。
その結果として、戦前の日本政府の失敗で、米国から原爆を投下され敗戦まで追い込まれたのにもかかわらず、またぞろ戦前の栄光を夢見る、日本会議などの右傾保守グループが、天皇を利用しようとしているのだろう。
いつの間にか、安倍首相が彼らの格好のリーダーに押し上げられ、自民党も時とともに変遷し右傾化の典型のような政党に変質しつつある。
陛下が落胆されるのも当然で、象徴天皇として皇太子や次世代の皇族に、平和を愛し人々と共にある象徴天皇であることを推し進めようとの思いで、そういう公務を行うには体力の限界を感じられて、退位をご希望されたのだったろう。
陛下の想いとはかけ離れていく安倍政権の在り方に、陛下は忸怩たる思いであられるのがひしひしと伝わるだけに、筆者もこのままで推移すると、この国の将来に希望が持てなくなる不安を感じるのだ。
(毎日新聞 電子版より貼り付け)
陛下、
退位議論に「ショック」 宮内庁幹部「生き方否定」
2017.05.21
天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議で、昨年11月のヒアリングの際に保守系の専門家から「天皇は祈っているだけでよい」などの意見が出たことに、陛下が「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」との強い不満を漏らされていたことが明らかになった。陛下の考えは宮内庁側の関係者を通じて首相官邸に伝えられた。
陛下は、有識者会議の議論が一代限りで退位を実現する方向で進んでいたことについて「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。 制度化でなければならない」と語り、制度化を実現するよう求めた。 「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」とも話していて、政府方針に不満を示したという。
宮内庁関係者は「陛下はやるせない気持ちになっていた。陛下のやってこられた活動を知らないのか」と話す。
ヒアリングでは、安倍晋三首相の意向を反映して対象に選ばれた平川祐弘東京大名誉教授や渡部昇一上智大名誉教授(故人)ら保守系の専門家が、「天皇家は続くことと祈ることに意味がある。それ以上を天皇の役割と考えるのはいかがなものか」などと発言。 被災地訪問などの公務を縮小して負担を軽減し、宮中祭祀(さいし)だけを続ければ退位する必要はないとの主張を展開した。 陛下と個人的にも親しい関係者は「陛下に対して失礼だ」と話す。
陛下の公務は、象徴天皇制を続けていくために不可欠な国民の理解と共感を得るため、皇后さまとともに試行錯誤しながら「全身全霊」(昨年8月のおことば)で作り上げたものだ。 保守系の主張は陛下の公務を不可欠ではないと位置づけた。 陛下の生き方を「全否定する内容」(宮内庁幹部)だったため、陛下は強い不満を感じたとみられる。
宮内庁幹部は陛下の不満を当然だとしたうえで、「陛下は抽象的に祈っているのではない。一人一人の国民と向き合っていることが、国民の安寧と平穏を祈ることの血肉となっている。この作業がなければ空虚な祈りでしかない」と説明する。
陛下が、昨年8月に退位の意向がにじむおことばを表明したのは、憲法に規定された象徴天皇の意味を深く考え抜いた結果だ。 被災地訪問など日々の公務と祈りによって、国民の理解と共感を新たにし続けなければ、天皇であり続けることはできないという強い思いがある。【遠山和宏】
【ことば】退位の有識者会議
天皇陛下が昨年8月、退位の意向がにじむおことばを公表したのを踏まえ、政府が設置。10月から議論を始めた。学者ら6人で構成し、正式名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」。11月に16人の専門家から意見聴取し、今年1月の会合で陛下一代限りの特例法制定を事実上推す論点整理をまとめた。4月に最終報告を首相に提出した。
(貼り付け終わり)
しかも問題が多い共謀罪なども、与党と維新の会の議員の賛成多数で、強引に衆議院で可決してしまった。
その上に、筆者がウームとうなったのは、今日の毎日新聞の今上天皇のご不満に関するトップニュースだった。
陛下がご高齢により、被災地の人々などに寄り添う象徴天皇のお仕事が出来難くなったことから、昨年に自ら退位のご意向をビデオで、国民に話されたのは日本人なら皆知っていることだろう。。
それからいわゆる有識者による退位議論が始まり、結論は一代限りの特例という形で閣議決定になるようだ。
この結果は陛下の想いとはかけ離れた結論で、陛下や宮内省など皇室の関係者が、強い失望を感じておられるというのが、今朝の毎日新聞のスクープ記事だ。
詳細は添付の記事を読んでいただきたいが、平川祐弘、故渡部昇一氏などの保守系の専門家は、天皇は皇族の継承だけを祈っておれば良いとし、被災地訪問やサイパンなど過去の戦禍に頭を垂れに行く仕事は不要、皇室の安寧だけを祈れば良いということらしい。
本音は、皇室の跡継ぎになる男子を生むことだけを考えろということだろう。このグループは執拗に男子後継を強調する。女系天皇は拒否するのだ。彼らにかかると愛子様は天皇にはなれない。
これほど人間性を馬鹿にした考え方はないと筆者は思う。もっとも彼等は天皇に人間性も求めないし認めていないのだろう。
戦前の日本政府は、天皇は神に近い存在と祭り上げて、天皇のために命を犠牲にする国民に仕立て上げ、戦争遂行に、多くの国民を駆り立てた。
その結果として、戦前の日本政府の失敗で、米国から原爆を投下され敗戦まで追い込まれたのにもかかわらず、またぞろ戦前の栄光を夢見る、日本会議などの右傾保守グループが、天皇を利用しようとしているのだろう。
いつの間にか、安倍首相が彼らの格好のリーダーに押し上げられ、自民党も時とともに変遷し右傾化の典型のような政党に変質しつつある。
陛下が落胆されるのも当然で、象徴天皇として皇太子や次世代の皇族に、平和を愛し人々と共にある象徴天皇であることを推し進めようとの思いで、そういう公務を行うには体力の限界を感じられて、退位をご希望されたのだったろう。
陛下の想いとはかけ離れていく安倍政権の在り方に、陛下は忸怩たる思いであられるのがひしひしと伝わるだけに、筆者もこのままで推移すると、この国の将来に希望が持てなくなる不安を感じるのだ。
(毎日新聞 電子版より貼り付け)
陛下、
退位議論に「ショック」 宮内庁幹部「生き方否定」
2017.05.21
天皇陛下の退位を巡る政府の有識者会議で、昨年11月のヒアリングの際に保守系の専門家から「天皇は祈っているだけでよい」などの意見が出たことに、陛下が「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」との強い不満を漏らされていたことが明らかになった。陛下の考えは宮内庁側の関係者を通じて首相官邸に伝えられた。
陛下は、有識者会議の議論が一代限りで退位を実現する方向で進んでいたことについて「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。 制度化でなければならない」と語り、制度化を実現するよう求めた。 「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」とも話していて、政府方針に不満を示したという。
宮内庁関係者は「陛下はやるせない気持ちになっていた。陛下のやってこられた活動を知らないのか」と話す。
ヒアリングでは、安倍晋三首相の意向を反映して対象に選ばれた平川祐弘東京大名誉教授や渡部昇一上智大名誉教授(故人)ら保守系の専門家が、「天皇家は続くことと祈ることに意味がある。それ以上を天皇の役割と考えるのはいかがなものか」などと発言。 被災地訪問などの公務を縮小して負担を軽減し、宮中祭祀(さいし)だけを続ければ退位する必要はないとの主張を展開した。 陛下と個人的にも親しい関係者は「陛下に対して失礼だ」と話す。
陛下の公務は、象徴天皇制を続けていくために不可欠な国民の理解と共感を得るため、皇后さまとともに試行錯誤しながら「全身全霊」(昨年8月のおことば)で作り上げたものだ。 保守系の主張は陛下の公務を不可欠ではないと位置づけた。 陛下の生き方を「全否定する内容」(宮内庁幹部)だったため、陛下は強い不満を感じたとみられる。
宮内庁幹部は陛下の不満を当然だとしたうえで、「陛下は抽象的に祈っているのではない。一人一人の国民と向き合っていることが、国民の安寧と平穏を祈ることの血肉となっている。この作業がなければ空虚な祈りでしかない」と説明する。
陛下が、昨年8月に退位の意向がにじむおことばを表明したのは、憲法に規定された象徴天皇の意味を深く考え抜いた結果だ。 被災地訪問など日々の公務と祈りによって、国民の理解と共感を新たにし続けなければ、天皇であり続けることはできないという強い思いがある。【遠山和宏】
【ことば】退位の有識者会議
天皇陛下が昨年8月、退位の意向がにじむおことばを公表したのを踏まえ、政府が設置。10月から議論を始めた。学者ら6人で構成し、正式名称は「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」。11月に16人の専門家から意見聴取し、今年1月の会合で陛下一代限りの特例法制定を事実上推す論点整理をまとめた。4月に最終報告を首相に提出した。
(貼り付け終わり)
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