元気な高齢者こそ使いたい電子機器

80歳を過ぎても、日々の生活を楽しく豊かにする電子機器を使いこなそう

ALPS(多核種除去設備)全機が停止し、悪戦苦闘が続く福島第1原発

2014年05月20日 16時24分48秒 | 日記
 鼻血騒動で、再び福島第一原発の汚染対策に、関心が寄せられるようになったが、事故後3年以上経過しているが、安倍首相の言う「アンダ-コントロール状態」には程遠いようだ。

 現場作業者は、放射能の被ばくの危険に曝されながら、日ごろから涙ぐましい努力をされているようだが、現場を熟知した経験ある作業者が、次々と被曝量の限界を超え、新しい作業者と交替せざるを得ないと言う現実に、悩まされているようだ。

 先般も、汚染水のパイプの配管ミスやバルブの締め忘れ等で漏水したりと、混乱している現場の様子が報道されている。

 そして今日の東京新聞によると、汚染水処理施設「多核種除去設備(ALPS)」で、試運転中の1系統の水が白く濁っているのが見つかり、処理を停止したと東京電力が発表している。

 結局、3系統あるALPSが全て停止状態に陥り、汚染除去が出来ないままになっていると言う。

 もう一つは流れ込む汚染水の遮蔽のための、凍土壁に対する評価だ。

 「原子力改革監視委員会」委員長のデール・クライン氏が、共同通信社と会見を行い、懸念を表明している。

 これだけ大掛かりな規模の凍土壁を作ると言う技術が、世界的にも経験がなく、完成しても維持運用には、電気代だけで毎月1億円もかかるという。

 同氏は、「個人的には地下水バイパスの方を支持する」と述べたという事だ。

 これは現場に流入する汚染前の地下水を汲み上げ、直接海に放水するというやり方だ。

 一度事故を起こした原発は、際限なく処理に時間とコストが掛かってくる。

 どう見ても、地震が多く、地盤の弱い日本では、事故発生の可能性が高く、原発を稼働するという事は、他のエネルギーコストに比べて、コスト的にはとても合わないと思うのだが、原発推進派はどういう計算のもとに、あくまで稼働しようと言うのだろうか?

 不思議の国、日本だ。

(東京新聞より貼り付け)

東電、全系統で汚染水処理停止 ALPSの白濁確認
2014年5月20日 13時05分

 東京電力は20日、福島第1原発の汚染水処理施設「多核種除去設備(ALPS)」で、試運転中の1系統の水が白く濁っているのが見つかり、処理を停止したと発表した。17日にも白濁が確認された1系統が止まったほか、処理機能が低下した別の1系統も3月から停止しており、3系統全てで試運転が停止した。

 放射性物質を取り除くALPSはトラブルが相次いでおり、全3系統の処理停止は3月以来。

 東電によると、毎日実施している処理水のサンプリング調査で、カルシウム濃度が通常より高くなり、水が白濁した。東電は、カルシウムを取り除くフィルターの一部が機能していなかったとみている。
(共同)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
東電外部委員クライン氏の凍土壁に対する評価

 これより先の5月1日、東京電力の外部委員「原子力改革監視委員会」委員長のデール・クライン氏は、共同通信と会見を行い、懸念を表明。

 凍土壁の実績はあるものの、これだけの規模のものが造られたことはなく、本来は「数ヶ月間の一時的な措置」だと指摘。「意図せぬ結果」への懸念から、地下水の行方について、さらなる試験と分析が必要だと主張した。

 同氏はさらに、凍土壁の高コストについても指摘。ウォール紙によれば、凍土壁の維持運用には電気代だけで毎月1億円かかるという。

 そのうえで同氏は、「個人的には地下水バイパスの方を支持する」と述べたという。地下水バイパスは、汚染水の発生を抑えるため、建屋に流れ込む前の地下水を汲み上げて海に放出する方式。こちらは21日から実施予定となっている。

 ブルームバーグ・ビジネスウィーク誌は、下記のコメントを紹介した。
「調査の結果、凍土壁が最善の方法でないことが分かったら、計画の見直しを政府に申し入れるべきだ。政府が主導で凍土壁を入れると言っていたことは認識している。だが、政治の決めた政策ではなく、科学が優位に立つ事を願っている」。

(貼り付け終わり)


コメントを投稿