昨日に引き続き、朝日を叩く保守系メディアに対する反論の紹介だ。
エンジョウトオル氏はこの朝日問題で紹介した事があるが、今回は国連人権委員会が採択した「クマラスワミ報告」に焦点を当てて見てみよう。 この報告書は、ネット上でも公開されており、日本語版も見れるようになっている。
この報告書も、朝日の吉田証言から大きな影響を受けており、朝日の大罪の一つだと、週刊誌を含む保守系メディアが大合唱をしている。
しかしエンジョウトオル氏は反論する。 吉田証言は本題に入る前の「歴史的背景」という項目で先行調査のひとつとして紹介されているだけで、報告書の正式タイトルにあるように、元慰安婦や元兵士らからの聞き取り内容が主体で構成されている。
菅官房長官が、このクマラスワミ報告書のなかで、朝日の誤報が世界に日本の印象を辱めていると述べているが、日本政府の明らかなスリカエであると批判している。またこの菅官房長官に無批判に読売、産経が同調しているが、特に日本の最大メディアである読売が、このスリカエを平気で一般大衆に与えた影響は、朝日以上に大きな罪悪を垂れ流してしまったと言える。
筆者は朝日の誤報に対して「非国民」とか、「反日」とか表現しだす最近の保守系メディアに、重大な危険性を感じる。
戦前は、政府に反する組織に、このレッテルを貼り、徹底的に弾圧をした暗い歴史があるのだ。
保守系メディアが、その危険性もわきまえずに、反日、非国民を言い出すところに、歴史を振り返ろうとしない、知性の無さをさらけ出している。
安倍首相の好きな「美しい日本を取り戻す」というフレーズを、産経などでも好んで使っているようだが、海外の観光客のPR用であれば大いに結構であるが、政権の首脳が使うと何やら胡散臭さを感じるではないか。
筆者が望む美しい日本は、高齢者や低所得者、シングルマザーであっても、全て生活に不安がなく住める世の中をイメージしてしまうが、安倍首相のイメージは、あくまで強い日本であり、軍備で中国・韓国に負けない日本であり、そのためには、経済も強くありたいと言う日本であろう。(もっとも経済力は筆者も願うが)
今日18日の週刊新潮の新聞広告は、バカの一つ覚えのように、広告面の80%は朝日叩きに徹しているが、週刊文春は50%だ。それでもまだ朝日叩きを続けている。本当にこんな週刊誌を、わざわざ買って読む読者がいるのであろうか?
筆者にはつくづく不思議に思うが、まあどこからか見あいの収入が入るから続けるのであろう。
ぼつぼつ朝日問題は反論もネット上に出だしたようであるから、最後は真実の正論が勝つと思っている為、(産経系の雑誌の正論ではありません)筆者はこの問題を話題にするのも飽きてきたので、次回からは別の話題に取り組みたい。
急激に進む円安やスコットランドの独立運動など、世界は揺れ動いており、過去の慰安婦問題等にいつまでも関心を払っている暇はない。
(リテラより貼り付け)
朝日報道と国連の批判は無関係....安倍政権の慰安婦問題スリカエを暴く
エンジョウトオル
2014.9.17.
彼らはあの報告書をちゃんと読んでいるのか。最近の慰安婦問題をめぐるメディアの雄叫びを聞いていると、そんな疑問を抱かざるをえない。
吉田証言の取り消し以降、勢いづいている産経、読売をはじめとする保守メディアは朝日の全面謝罪にも納得せず、今度は「朝日の誤報が国際社会の誤解を生んだ」「国連のクマラスワミ報告撤回を要求せよ」という大合唱を始めた。
「クマラスワミ報告」というのは1996年に国連人権委員会が採択したスリランカの女性法律家、クマラスワミ氏による慰安婦問題の調査報告書のこと。日本軍の従軍慰安婦を「性奴隷」と認定して日本に法的責任をとることを求めたことから、「河野談話」とともに右派陣営から目の敵にされてきた。そして、このクマラスワミ報告の「性奴隷」という認定に根拠を与えたのが、朝日新聞の「吉田証言」報道だった。つまり、朝日が「吉田証言」を取り消したのだから、クマラスワミ報告も無効だし、朝日はその責任を取れというのが、読売、産経をはじめとする保守メディアの主張なのだ。
いや、メディアだけではない。菅義偉官房長官は9月5日の記者会見で「(クマラスワミ)報告書の一部が朝日新聞が取り消した(吉田証言に関する)記事の内容に影響を受けていることは間違いない」とわざわざ強調。「朝日新聞は記事を取り消したが、慰安婦問題に関して国際社会で誤解を生じている」とまで言っている。
そして、この会見を受けた読売は〈世界の誤解、払拭多難…「性奴隷国家」吉田証言から〉などと大々的に報じた。
安倍晋三首相もすかさず「夕刊フジ」のインタビューで「(朝日の報道で)多くの人が悲しみ、苦しみ、国際社会において日本の名誉が傷つけられている」と、まるで朝日の報道がなければ国連の報告書そのものが存在しなかったように語っている。
だが、これらの主張はどう考えてもおかしい。それは、実際にクマラスワミ報告を読めば明らかだ。ちなみに「クマラスワミ報告書」の全文日本語訳はアジア女性基金のホームページにアップされているので誰でも読める。
たしかにクマラスワミ報告に「吉田証言」が引用されているのは事実だが、それはA4判50ページ近い報告書のうち数行にすぎない。しかもそれは、本題に入る前の「歴史的背景」という項目で先行調査のひとつとして紹介されているだけで、報告書の根幹ではない。(吉田証言と同様に信用性が問題視されているジョージ・ヒックスの著作もこの「歴史的背景」の項目で引用されている)
クマラスワミ報告書が立脚しているのは、報告書の正式タイトルにある「朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国及び日本への訪問調査」からもわかるように、元慰安婦や元兵士らからの聞き取りである。吉田証言が虚偽であっても、クマラスワミ報告書の有効性とは何の関係もないのだ。
それだけではない。読売や産経はあえて書いていないが、クマラスワミ報告には「吉田証言」に対する異論もきちんと示されている(11ページ)。
《慰安所が設置された状況や軍の性奴隷とするために女性をどのように集めたかについて、歴史学者から情報を得た》として、《千葉大学の歴史学者秦郁彦博士》の説を紹介している。秦氏が、“慰安婦狩り”が行われたとする済州島で調査したが証拠はなかったということや、「慰安婦犯罪の加害者は、朝鮮人の首長、売春宿の所有者、少女たちの両親であった」「慰安婦は平均的な兵隊の給料の110倍受け取っていた」という秦氏の見解も紹介され、いわゆる「強制連行」の有無については両論併記の形をとっているのだ。
そして、《第二次大戦までの期間と大戦中に行われた軍性奴隷のリクルートについて書こうとすると、実際にどのような女性を徴用したかについての資料が残されていなかったり、公の文書が公開されていないという最大の問題にぶつかる。「慰安婦」のリクルートに関する証拠はほとんどすべて、被害者自身の証言に基づく》とも明記されている。
つまり、この報告書はもともと狭義の強制連行の有無を特定できていないことを認めていたのである。
クマラスワミ氏が日本の慰安婦制度を「性奴隷」と認定したのは、主に慰安所への軍の関与と慰安婦たちの被害実態によるものだった。報告書は元慰安婦への聞き取りによって明らかになった慰安所の実態を詳述している。
《(工場での仕事だと言われたが)工場はどこにもないことがわかりました。女の子たちはそれぞれ小さな部屋をあてがわれました。中には藁布団が敷いてあって、ドアには番号がついていました。(中略)二日待たされた後、軍服を着て帯剣した兵隊が部屋に入ってきました。『言うとおりにするか、どうだ』と言うや私の髪を引っ張り、床に押し倒して脚を広げろと命じました。私をレイプしたのです。その兵隊が行ってしまうと、外に20人か30人の男たちが待っているのが見えました。その日全員にレイプされました。それ以来、私は毎夜、15から20人に暴行されたのです》
《最初の一年間は、他の朝鮮人の少女たちと同様に、高級将校の相手をさせられましたが、時が経つにつれ、私たちが次第に『中古品』になってくると、相手は下級将校になりました。病気に罹った女性はたいてい消されました。妊娠を避けるため、あるいは妊娠しても必ず流産するよう、『606号注射』もうたれました》
《中国の吉林省に着いた最初の日に、日本兵から五つの命令に従わなければ死ぬぞと言われた。天皇の命令、日本政府の命令、彼女が属している陸軍中隊の命令、中隊の中の分隊の命令、そして彼女が働くテントの保有者であるその兵隊の命令である》
繰り返すが、報告書は吉田証言を根拠にして、従軍慰安婦を「性奴隷」としたわけではなく、こうした聞き取りに立脚しているのだ。
そして今回、日本の最高権力者と最大の発行部数をもつ新聞が手を組んだ大キャンペーンによって、この情報操作はこれまでにない大きな効果を発揮している。大衆の間には「従軍慰安婦自体が朝日の捏造だった」という認識が広がり、「すべての慰安婦が自由意志で志願した娼婦」という定義が“真実”として流通している。
海外では絶対に通用しない論理だが、しかし、国内ではそれが常識になってしまったのだ。そして、少しでも異論をはさもうものなら、有無を言わさず「非国民」「反日」と攻撃される言論状況ができあがりつつある。
しかも、勢いづいた右派陣営の主張はさらにエスカレートしている。9月15日、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と作家でNHK経営委員の百田尚樹氏、そして「WiLL」花田紀凱編集長がパネラーをつとめる「朝日慰安婦報道が崩した日本の誇りを取り戻そう!」というトークショーが開かれたが、3人はこぞって朝日とクマラスワミ報告を徹底批判。花田編集長の「これからの主戦場は国連だ。国連を脱退するくらいの覚悟でやれ」という発言も飛び出し、大いに盛り上がったという。
とうとう国連脱退まで……もはや言葉もない。
(貼り付け終わり))
エンジョウトオル氏はこの朝日問題で紹介した事があるが、今回は国連人権委員会が採択した「クマラスワミ報告」に焦点を当てて見てみよう。 この報告書は、ネット上でも公開されており、日本語版も見れるようになっている。
この報告書も、朝日の吉田証言から大きな影響を受けており、朝日の大罪の一つだと、週刊誌を含む保守系メディアが大合唱をしている。
しかしエンジョウトオル氏は反論する。 吉田証言は本題に入る前の「歴史的背景」という項目で先行調査のひとつとして紹介されているだけで、報告書の正式タイトルにあるように、元慰安婦や元兵士らからの聞き取り内容が主体で構成されている。
菅官房長官が、このクマラスワミ報告書のなかで、朝日の誤報が世界に日本の印象を辱めていると述べているが、日本政府の明らかなスリカエであると批判している。またこの菅官房長官に無批判に読売、産経が同調しているが、特に日本の最大メディアである読売が、このスリカエを平気で一般大衆に与えた影響は、朝日以上に大きな罪悪を垂れ流してしまったと言える。
筆者は朝日の誤報に対して「非国民」とか、「反日」とか表現しだす最近の保守系メディアに、重大な危険性を感じる。
戦前は、政府に反する組織に、このレッテルを貼り、徹底的に弾圧をした暗い歴史があるのだ。
保守系メディアが、その危険性もわきまえずに、反日、非国民を言い出すところに、歴史を振り返ろうとしない、知性の無さをさらけ出している。
安倍首相の好きな「美しい日本を取り戻す」というフレーズを、産経などでも好んで使っているようだが、海外の観光客のPR用であれば大いに結構であるが、政権の首脳が使うと何やら胡散臭さを感じるではないか。
筆者が望む美しい日本は、高齢者や低所得者、シングルマザーであっても、全て生活に不安がなく住める世の中をイメージしてしまうが、安倍首相のイメージは、あくまで強い日本であり、軍備で中国・韓国に負けない日本であり、そのためには、経済も強くありたいと言う日本であろう。(もっとも経済力は筆者も願うが)
今日18日の週刊新潮の新聞広告は、バカの一つ覚えのように、広告面の80%は朝日叩きに徹しているが、週刊文春は50%だ。それでもまだ朝日叩きを続けている。本当にこんな週刊誌を、わざわざ買って読む読者がいるのであろうか?
筆者にはつくづく不思議に思うが、まあどこからか見あいの収入が入るから続けるのであろう。
ぼつぼつ朝日問題は反論もネット上に出だしたようであるから、最後は真実の正論が勝つと思っている為、(産経系の雑誌の正論ではありません)筆者はこの問題を話題にするのも飽きてきたので、次回からは別の話題に取り組みたい。
急激に進む円安やスコットランドの独立運動など、世界は揺れ動いており、過去の慰安婦問題等にいつまでも関心を払っている暇はない。
(リテラより貼り付け)
朝日報道と国連の批判は無関係....安倍政権の慰安婦問題スリカエを暴く
エンジョウトオル
2014.9.17.
彼らはあの報告書をちゃんと読んでいるのか。最近の慰安婦問題をめぐるメディアの雄叫びを聞いていると、そんな疑問を抱かざるをえない。
吉田証言の取り消し以降、勢いづいている産経、読売をはじめとする保守メディアは朝日の全面謝罪にも納得せず、今度は「朝日の誤報が国際社会の誤解を生んだ」「国連のクマラスワミ報告撤回を要求せよ」という大合唱を始めた。
「クマラスワミ報告」というのは1996年に国連人権委員会が採択したスリランカの女性法律家、クマラスワミ氏による慰安婦問題の調査報告書のこと。日本軍の従軍慰安婦を「性奴隷」と認定して日本に法的責任をとることを求めたことから、「河野談話」とともに右派陣営から目の敵にされてきた。そして、このクマラスワミ報告の「性奴隷」という認定に根拠を与えたのが、朝日新聞の「吉田証言」報道だった。つまり、朝日が「吉田証言」を取り消したのだから、クマラスワミ報告も無効だし、朝日はその責任を取れというのが、読売、産経をはじめとする保守メディアの主張なのだ。
いや、メディアだけではない。菅義偉官房長官は9月5日の記者会見で「(クマラスワミ)報告書の一部が朝日新聞が取り消した(吉田証言に関する)記事の内容に影響を受けていることは間違いない」とわざわざ強調。「朝日新聞は記事を取り消したが、慰安婦問題に関して国際社会で誤解を生じている」とまで言っている。
そして、この会見を受けた読売は〈世界の誤解、払拭多難…「性奴隷国家」吉田証言から〉などと大々的に報じた。
安倍晋三首相もすかさず「夕刊フジ」のインタビューで「(朝日の報道で)多くの人が悲しみ、苦しみ、国際社会において日本の名誉が傷つけられている」と、まるで朝日の報道がなければ国連の報告書そのものが存在しなかったように語っている。
だが、これらの主張はどう考えてもおかしい。それは、実際にクマラスワミ報告を読めば明らかだ。ちなみに「クマラスワミ報告書」の全文日本語訳はアジア女性基金のホームページにアップされているので誰でも読める。
たしかにクマラスワミ報告に「吉田証言」が引用されているのは事実だが、それはA4判50ページ近い報告書のうち数行にすぎない。しかもそれは、本題に入る前の「歴史的背景」という項目で先行調査のひとつとして紹介されているだけで、報告書の根幹ではない。(吉田証言と同様に信用性が問題視されているジョージ・ヒックスの著作もこの「歴史的背景」の項目で引用されている)
クマラスワミ報告書が立脚しているのは、報告書の正式タイトルにある「朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国及び日本への訪問調査」からもわかるように、元慰安婦や元兵士らからの聞き取りである。吉田証言が虚偽であっても、クマラスワミ報告書の有効性とは何の関係もないのだ。
それだけではない。読売や産経はあえて書いていないが、クマラスワミ報告には「吉田証言」に対する異論もきちんと示されている(11ページ)。
《慰安所が設置された状況や軍の性奴隷とするために女性をどのように集めたかについて、歴史学者から情報を得た》として、《千葉大学の歴史学者秦郁彦博士》の説を紹介している。秦氏が、“慰安婦狩り”が行われたとする済州島で調査したが証拠はなかったということや、「慰安婦犯罪の加害者は、朝鮮人の首長、売春宿の所有者、少女たちの両親であった」「慰安婦は平均的な兵隊の給料の110倍受け取っていた」という秦氏の見解も紹介され、いわゆる「強制連行」の有無については両論併記の形をとっているのだ。
そして、《第二次大戦までの期間と大戦中に行われた軍性奴隷のリクルートについて書こうとすると、実際にどのような女性を徴用したかについての資料が残されていなかったり、公の文書が公開されていないという最大の問題にぶつかる。「慰安婦」のリクルートに関する証拠はほとんどすべて、被害者自身の証言に基づく》とも明記されている。
つまり、この報告書はもともと狭義の強制連行の有無を特定できていないことを認めていたのである。
クマラスワミ氏が日本の慰安婦制度を「性奴隷」と認定したのは、主に慰安所への軍の関与と慰安婦たちの被害実態によるものだった。報告書は元慰安婦への聞き取りによって明らかになった慰安所の実態を詳述している。
《(工場での仕事だと言われたが)工場はどこにもないことがわかりました。女の子たちはそれぞれ小さな部屋をあてがわれました。中には藁布団が敷いてあって、ドアには番号がついていました。(中略)二日待たされた後、軍服を着て帯剣した兵隊が部屋に入ってきました。『言うとおりにするか、どうだ』と言うや私の髪を引っ張り、床に押し倒して脚を広げろと命じました。私をレイプしたのです。その兵隊が行ってしまうと、外に20人か30人の男たちが待っているのが見えました。その日全員にレイプされました。それ以来、私は毎夜、15から20人に暴行されたのです》
《最初の一年間は、他の朝鮮人の少女たちと同様に、高級将校の相手をさせられましたが、時が経つにつれ、私たちが次第に『中古品』になってくると、相手は下級将校になりました。病気に罹った女性はたいてい消されました。妊娠を避けるため、あるいは妊娠しても必ず流産するよう、『606号注射』もうたれました》
《中国の吉林省に着いた最初の日に、日本兵から五つの命令に従わなければ死ぬぞと言われた。天皇の命令、日本政府の命令、彼女が属している陸軍中隊の命令、中隊の中の分隊の命令、そして彼女が働くテントの保有者であるその兵隊の命令である》
繰り返すが、報告書は吉田証言を根拠にして、従軍慰安婦を「性奴隷」としたわけではなく、こうした聞き取りに立脚しているのだ。
そして今回、日本の最高権力者と最大の発行部数をもつ新聞が手を組んだ大キャンペーンによって、この情報操作はこれまでにない大きな効果を発揮している。大衆の間には「従軍慰安婦自体が朝日の捏造だった」という認識が広がり、「すべての慰安婦が自由意志で志願した娼婦」という定義が“真実”として流通している。
海外では絶対に通用しない論理だが、しかし、国内ではそれが常識になってしまったのだ。そして、少しでも異論をはさもうものなら、有無を言わさず「非国民」「反日」と攻撃される言論状況ができあがりつつある。
しかも、勢いづいた右派陣営の主張はさらにエスカレートしている。9月15日、ジャーナリストの櫻井よしこ氏と作家でNHK経営委員の百田尚樹氏、そして「WiLL」花田紀凱編集長がパネラーをつとめる「朝日慰安婦報道が崩した日本の誇りを取り戻そう!」というトークショーが開かれたが、3人はこぞって朝日とクマラスワミ報告を徹底批判。花田編集長の「これからの主戦場は国連だ。国連を脱退するくらいの覚悟でやれ」という発言も飛び出し、大いに盛り上がったという。
とうとう国連脱退まで……もはや言葉もない。
(貼り付け終わり))