「武宮正樹の並べるだけで二・三子強くなる本」(誠文堂新光社:武宮正樹)
一昨日紹介した「四隅八辺転」は、トレーニングのための一方法としては面白い。
が、それが紹介されている本書の、内容そのものは正直イマイチ。
というより武宮プロには申し訳ないが、ハッキリ駄本だと思われる。
そもそも本書の読みどころである「四隅八辺転」は、HPMさんのブログを読んでいただければ、「こういう方法がある」と紹介すれば、事足りてしまうのはお分かりになると思う。
つまりこの方法の紹介だけでは本一冊はおろか、一頁も埋まらないのだ。
必然的に残りの頁で何か伝えたいことがなければ、ただの穴埋めとなる。
残りのページのうち、武宮プロの打碁2局などは、細かく譜分けされているし、まだ並べる価値もあろう。
が、第3章から第5章にかけての基本定石・死活・手筋20型や、第6章の囲碁用語、第7章の囲碁格言などは、本当に「適当なものをただ詰め込んだ」という形になってしまっている。
それぞれの変化、解説からして詳しくもなく、平凡。
「こういう定石、手筋」がありますよというカタログ程度(それもたった20型!)。
かえって「定石を覚えて二子弱くなり」の傾向を、強めそうな感じすらする。
もちろん、章ごとの関連性もない。
ときどき思い出したように「四隅八辺転」を持ち出し、「回転させたらどうなるか」という図をわざわざ掲載してくるところが、「ページ稼ぎ」の印象に拍車をかけている。
そんなのは個々が自分でやればすむこと。
ただの「ゴッタ煮」といっても良い。
古今有名局(序盤のみ。10局ほど)や、置碁・武宮布石のサンプルなどもあるので、我慢して「四隅八辺転を用いて」並べれば、あるいは看板通りに「二子強くなる」かもしれないが、相当に効率が悪いと思う。
というわけでよっぽど武宮プロのファンでない限り、古書店で見つけても見送るのが無難。
絶版なのも当然か。
一昨日紹介した「四隅八辺転」は、トレーニングのための一方法としては面白い。
が、それが紹介されている本書の、内容そのものは正直イマイチ。
というより武宮プロには申し訳ないが、ハッキリ駄本だと思われる。
そもそも本書の読みどころである「四隅八辺転」は、HPMさんのブログを読んでいただければ、「こういう方法がある」と紹介すれば、事足りてしまうのはお分かりになると思う。
つまりこの方法の紹介だけでは本一冊はおろか、一頁も埋まらないのだ。
必然的に残りの頁で何か伝えたいことがなければ、ただの穴埋めとなる。
残りのページのうち、武宮プロの打碁2局などは、細かく譜分けされているし、まだ並べる価値もあろう。
が、第3章から第5章にかけての基本定石・死活・手筋20型や、第6章の囲碁用語、第7章の囲碁格言などは、本当に「適当なものをただ詰め込んだ」という形になってしまっている。
それぞれの変化、解説からして詳しくもなく、平凡。
「こういう定石、手筋」がありますよというカタログ程度(それもたった20型!)。
かえって「定石を覚えて二子弱くなり」の傾向を、強めそうな感じすらする。
もちろん、章ごとの関連性もない。
ときどき思い出したように「四隅八辺転」を持ち出し、「回転させたらどうなるか」という図をわざわざ掲載してくるところが、「ページ稼ぎ」の印象に拍車をかけている。
そんなのは個々が自分でやればすむこと。
ただの「ゴッタ煮」といっても良い。
古今有名局(序盤のみ。10局ほど)や、置碁・武宮布石のサンプルなどもあるので、我慢して「四隅八辺転を用いて」並べれば、あるいは看板通りに「二子強くなる」かもしれないが、相当に効率が悪いと思う。
というわけでよっぽど武宮プロのファンでない限り、古書店で見つけても見送るのが無難。
絶版なのも当然か。