自遊日記

定年後の備忘録

中欧の旅(52) プラハ城・黄金の小路 

2006-09-09 19:43:18 | チェコ・ハンガリー・墺の旅
プラハ城の東北に、「黄金の小路」と名づけられた小路がある。
メルヘンチックな可愛い家が並んでいる。
もともと、城壁回廊下のアーケードを活用して、16世紀末に
衛兵の住処として建てられたもの。
後に、錬金術師たちが住みついたので、この名があるようだ。



        
   石畳の細い道に沿って、小さな家が並んでいる。
   今では、ほとんどが土産物店になっている。





水色の家は、かってフランツ・カフカが仕事場として使っていたそうだ。

それはそうと、
私はみやげ物を物色するより、城壁の回廊が見たかった。
プラハ城が、お城としてどのように機能していたか、が知りたかった。

みやげ物店の店員に
「お宅の2階は、たしか回廊になっているはずだが、見学できませんか?」
と尋ねた。通じない。こちらは単語羅列だけの英語で相手はチェコ語。通じない。
1軒目の土産物店では「2階にそもそも回廊なんてないよ」というジェスチャー。

あきらめかけたが、2軒目で再度チャレンジしてみた。どういう訳か、
今度は通じた。
「この場所に上り口があるから、そこから上がりなさい」と地図まで
 書いて教えてくれた。

ヤッター!ねばり勝ち。ほとんど、あきらめていたので嬉しかった。








教えてもらった上り口から、城壁回廊に入る。
無料で誰でも入れるようだ。観光客は、ほとんどいない。
皆さん、お土産探しの方が楽しいのだろう。

甲冑や槍など、中世の武具が壁面に展示されていた。
左の壁には窓が並んでおり、窓の下は崖。
戦いの際は、この回廊を兵士が駆け回った事だろう。






窓から、崖下をのぞむ。






窓にとりつけてある銃眼。丸太の真ん中をくり貫いたものが、セットしてあった。
この写真では、銃眼が開いている状態。攻撃時の状態。
丸太をくるりと90度回すと、銃眼が閉じられる仕組み。
これで、敵の弾を防げる。実に簡単で、実に確実。

狭くて薄暗い何の変哲もない回廊であるが、私にとっては
執念でたどりついた「黄金の空間」。
「黄金の小路」では、お土産品は買いそびれたが、私的には、大満足だった。


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2 コメント

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奏功 (ロードスター)
2006-09-10 09:56:34
事前の勉強が奏功していますね。それにしてもよく知っておられます、こんなところまで。
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反省 (kite)
2006-09-10 18:33:46
確かに、この局面では、時間をかけて下調べをした甲斐がありました。



現地ガイドも、2階に回廊があるという事を一言も説明してくれなかったし、店員に尋ねても最初は「ワカリマセン・・・」の答え。

ひょっとして自分の勘違いかな?と諦めかけていた時に、「回廊がある」という答えが帰ってきた時は最高でした。



ただ、私の訳のわからない英語を必死になって解読しようと努力してくれた美人の店員さんに、チップもおかずに飛び出してしまった事が悔やまれます。

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