MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.059 「あるいは裏切りという名の犬」 (2004年 仏 110分 シネスコ)

2007-06-18 02:02:41 | 2007年劇場鑑賞
監督 オリヴィエ・マルシャル
出演 ダニエル・オートゥイユ
    ジェラール・ドパルデュー
    アンドレ・デュソリエ



今年の前半にミニシアター系で公開されていた作品が天六ユウラク座で上映される・・・
以前きた時にポスターで告知されていて知ってたが、最近天六はこう言う形で見逃した作品がよく公開される。
それだけ新作の公開が減ったていう事ですが、見逃した作品をしてくれるのは有難い反面、お馴染みのB級映画の新作が見れないのも寂しいね。
いつもなら時間的にはイビキをかいて寝てるオッサンばかりの場内だけど、作品の性質上かして、一人で見にきてる女性は居たりしていつものユウラク座とは少し感じが違う?
場内の雰囲気を知ってか知らないでか、勇気ある人やな~ まぁここは酔っ払いは居ても、あまり痴漢とは居なさそうやが・・・

フランス映画って結構苦手なジャンルなんですが、特に最近のフランス映画って見なくなりましたね。
でも古くはジャン・ギャバンやアラン・ドロンの犯罪映画なんかをテレビ洋画劇場で見て、子供心にたいへん面白く見ていたものでした。
「ボルサリ-ノ」「冒険者たち」「地下室のメロディ」・・・ジャン・ポール・ベルモンドの「恐怖に襲われた街」なんか劇場で見たいな~と思ったものでした。

そしてこの「あるいは裏切りという名の犬」はそんな時代のフランスの作品を邦題から連想してしまいます。
何とも70年代テイストのこの邦題がいかしますね!

(あらすじ)

パリ警視庁の警視レオ(ダニエル・オートゥイユ)とクラン(ジェラール・ドパルデュー)は、互いにライバル心を抱き、次期長官の座を争っていた。
現金輸送車強奪事件でクランが犯したミスによって、レオの親友エディ(ダニエル・デュヴァル)の命を奪ったのを機に、2人はますます対立の様相を深めていく。

久々のノワールな映画を見せてもらった印象・・・それもどことなく香港ノワールな感じの映画を・・・
ジョン・ウーやジョニ-・トゥあたりが描きそうな男たちの世界・・・でも香港ノワールに付き物の銃撃戦は香港映画ほどハチャメチャじゃないけどね。

ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューが演じる2人の刑事の渋いこと!
2人のキャラが明確に判れてることでどちらが良い人で悪い人かってのがわかりやすく、見る側に感情移入しやすかったです。
でも単に善悪で判断出来ない複雑な警察内部の出来事と、かつて一人の女性を互いに愛してしまったと言う個人的感情が相まって重厚な人間ドラマが描かれています。

監督が元警察官ってことで、内部の描写なんて結構リアルなんでしょうね。
事件を背景に警察内の権力争いなども絡ませてるところなどは現場を生で体感してきた人ならではでしょうね。
ラストが少し呆気ないと言うか、さりげないく終ったのがやや拍子抜けだったけど(香港映画ならもっとドラマチックに派手にエンディングを飾りそうなものだけど)

パリの深い闇の中に男たちの怒りと悲しみが交差する・・・天六らしからぬ映画でした



★★★ 2007.6.16(土) 天六ユウラク座 22:15 中央通路前

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